「プロパー消化率」が上がれば「全ての問題」は解決します。

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トウキョウベース社傘下のブランド、「UNITED TOKYO」がプロパー消化率85%との報道。

この数字に色々な意味で驚愕したのですが、ファッション業界ではこの「プロパー消化率」さえ高ければ結構な問題が解消されます。学生さんは授業で習っている人もいますが、現場経験が無いといまいちピンとこない数字ではないでしょうか。

まず知らない人の為に予備知識を↓

ファッション業界では定価の事を「プロパー」と呼んでいます。つまりプロパー消化率とは、全体の在庫に対して定価販売できる割合の事を指します。在庫が100点あって、うち50点を定価で販売できればプロパー消化率は50%です。

※本来、プロパーの意味は「正しい、適切な、正式な、固有のもの、独自のもの」

とっても簡単ですね。

しかしこのプロパー消化率、意味は簡単ですが向上させるのは非常に難しい。アパレル各社はこの数字を向上させるのに常に頭を悩ませているのです。(一部では頭を悩ませずセールで販売してしまうブランドも多くありますが。。)

本日はこのプロパー消化率にまつわるお話をさせて頂きます。

 

プロパー消化率が高いと何がいいのか?

当然ですがまず、

①利益が確保できる

という事。定価で販売できない商品はセール販売にかけられます。そうなると何と利益が削られてしまうのです!(当たり前)そしてセール販売をするデメリットは、ブランドネームが毀損されるという事。

「あのブランドはセールばかりやってる」「定価で買わなくてもセールまで待てばあの商品は買える」なんて思われたらもうお終いです。いかに値下げしないで売るかがブランドビジネスです。つまりプロパー消化率が高いと、

②ブランド力が高まる

という事も忘れてはいけません。そして、定価=上代を設定する際、ブランド側はセール販売を見越して「ロス分」を上乗せして価格を決めます。プロパー消化率が上がれば、

③ ブランドの価格が下がりコスパが上がる

という事も期待できます。その証拠に、プロパー消化率が高いと言われているブランドは大体原価率が40%を超えています。そして消化率が高いという事は、

④在庫が残らない

という事です。もういい事しかありませんね。ほら、今抱えている問題のほとんどが解決するでしょう。アパレル各社の皆様におきましてはプロパー消化率をいかに向上させるかを最重要項目にして頂きたく思います。(わかっとるわ!というツッコミが飛んできそうですねw)

 

ラグジュアリーが高い利益率を誇っている理由

余談ですが、衣料品より雑貨類の方がプロパー消化率が高い傾向にあります。衣料品は商品特性上、季節や気温に売れ行きが非常に左右されます。つまり販売期間がとっても限られてしまう。しかし、革小物などの雑貨類は衣料品に比べ季節・気温に縛られにくく販売期間が長く見積もれる。だから消化率が高く利益が残りやすいのです。

多くのラグジュアリーブランドはファッション業界では考えられないほど高い営業利益率を誇っています。それは、メインはプレタポルテではなく革小物を販売するビジネスモデルだからです。極端な話、衣料品で利益など考えていない訳です。ルイヴィトンでは衣料品の売り上げ比率は全体の5%程度で残った在庫は廃棄していると言われているくらいですから。

衣料品販売をメインにしている事業者の方々は、今後いかにこのプロパー消化率を向上させるかを考えなければなりません。ZARAは85%、スナイデルは73%と驚異的な数字を叩き出しているようですが、これらの成功事例を参考にしてみるのもいいかもしれませんね。そのお話はまた機会があれば別のところでさせて頂きましょう。

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深地雅也
About 深地雅也 64 Articles
ラグジュアリーブランドのリテール管理と全国セレクトショップへのホールセール担当を経て、起業。高級衣料品、ミセス、ヤングカジュアル、などの経験を基に、ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。

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