お客さんのキモチ〈3月号〉

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MonikaDesigns / Pixabay

こんにちは、森野です。

変化の多い3月、皆さまいかがお過ごしですか?

ファッションビルや百貨店でも、新店OPENやリニューアルOPENが相次ぎ、店舗環境が変わる方も多いと思います。

ところで、環境の変化が多いのはアパレル販売員のみならず、お客様も同じ。
3月は、意外とサービスクレームが増える月です。

傾向と対策を整理しておきましょう。

お客様も販売員も疲れている

3月といえば、卒業、引っ越し、異動、退職、そのほか春のイベントごとが多く、世間が丸ごと落ち着かない時期です。
自分自身に変化がなくても、家族や周囲の変化に影響を受けたり、例えばいつもの通勤電車に不慣れな人が増えたり。
みんなのちょっとした“不慣れ”が、お互いのちょっとした“ストレス”になる毎日が続きます。
もちろん、アパレル販売員のあなたも、今日やってくるお客様も。
まずは、みんなちょっと疲れているということ、そして、店頭では販売員側がフラットでいなければならないということを頭の隅に置いておきましょう。

必要に迫られた買い物が増える時期

この時期の傾向をもうひとつ。
ご来店のお客様の中に
「必要に迫られて、仕方なく」
お買い物にいらっしゃる方が増えています。
例えば、お付き合いの集まりに着ていく服がない、新たな環境の通勤・通学用の服がない、合わせる靴がない、鞄がない、など。
普段のファッションより、TPOの制約があって好きなものを買えない上、お金がかかります。

また時節柄、代表としてお祝いやお別れの品を決めなくてはならない場合、どれなら差し支え無いだろうか、納得してもらえるだろうか、幹事として人のことを色々考えながら選ぶ必要があります。しかも、期日が迫っている場合がほとんどで、時間に追われています。

そう、お買い物が、あんまり楽しくないんですね。

お聞き出しのしかたに気をつけよう

疲れている上、場合によっては仕方なくお買い物に来ているお客様に対し、アパレル販売員が根掘り葉掘りのお聞き出しを行ったらどうなるでしょうか。

「ほっといて!」
「聞かれてもどう答えていいかわからないよ!」

こうなるのがオチです。

先日、ある売場でこんな場面を実際に見かけました。
男性へのプレゼントにレザーグッズを見にいらしていた女性のお客様が、強い口調で声をあげました。
「あなたさっきからいちいちうるさいわね!ちょっとゆっくり見せてちょうだいよ、全然見れないわよ!」
どうやら、まだ具体的なアイテムすら決まっていないお客様に、たまたまご覧になっていたアイテムについて「◯◯をお探しなんですか?」と声をかけ、答えに詰まるお客様の反応を無視して色とか大きさとか、次元の違う質問を販売員が浴びせていたようです。

目的が不確かなお客様に必要なのは、お聞き出しより正確な説明と提案

見ていた限り、その◯◯はお客様にとって「候補その壱」くらいだったと思うんです。しかも、調べて探しにいらしたわけではなく、たまたま見つけて、いいかも?と思っている段階。

だから
「◯◯をお探しなんですか?」の問いに、探してないと言うのもちょっと違うし、探しているというほどでもなく、本当は

「いえ、実はプレゼントを探してるんですけどまだ何がいいかも決まってなくて、でも今なんとなく見てたらこんなのもいいかなって思っていたところで、だから探していたわけじゃないんですけどこれの良いところ教えてもらえたらいいかな、くらいには思ってます。」
と言いたかったのではないかと思います。
でも、いきなりこんなにしゃべってくれるお客様は5年に1人くらいですよね。

この気持ちを察することなく、答えに詰まるお客様に畳み掛けるからいけないんですね。

ここでは、色とか大きさについての質問ではなく、商品の説明をした方が良かったはずです。

ひとりよがりな接客はうまくいくはずもありません。

接客で気をつけるべきポイントまとめ

・ストレスが多い時期だと心得る
・楽しいお買い物のお客様ばかりではないことを知る
・お客様が質問の答えに詰まるのは、間違いじゃないけどズレているサイン
・不慣れなことは質問されても困るだけ
・正確な説明と提案で信頼度UP

このほか、疲労や予定の多さから注意が散漫になりやすいので、日にちやお約束ごとは伝票に漏れなく起こす、電話では聞き違いのないように復唱を怠らない、聞き取れなかったことを曖昧にしない、
こういった当たり前を磐石の基礎としてできているお店はクレームが少ないです。

しばらく落ち着かない日々が続きますが、こんなときこそブレずに、基本を丁寧にやっていきましょう。

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About 森野 咲 100 Articles
森野 咲 (Saki Morino) 1979年神奈川県生まれ 販売員歴通算16年、店長経験5年。 (株)ワールドストアパートナーズ→スターバックスコーヒージャパン(株)→(株)トゥモローランド→(株)LVMHグループ →個人事業主として2016年に独立、鞄メーカーの販売にあたる。月刊誌「ファッション販売」執筆中。 30代半ばでもう若くないと一度販売を辞めたものの、すぐ復帰しました。限界だと思いたかったけど違いました。やっぱり店頭が好きです。 2018/7/1迄、TopSeller.styleブログ火曜日を担当。

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