完全成果主義の危険性

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先々週の金曜日で、就活生のみなさんに向けて「初任給の高低だけで就職先を判断するのは危険」だという意味の内容を書きました。

いくら初任給が高くてもその後、昇給しないなら、中高年以降の生活は立ちいかなくなるからです。

どのような昇給率モデルなのか、どのような結果を達成できれば昇給するのか、なかなか尋ねづらいとは思いますが、確認しておくことは必要です。

いくら、初任給が25万円でもその後、全く昇給しないまま50歳を迎えてしまうのでは辛すぎます。中高年のワーキングプアとなってしまいます。

さて、もう一つ就活生のみなさんに気を付けてもらいたいのが、完全成果主義を掲げている会社です。

完全成果主義を全否定するつもりはありません。ベテランがそういう中で鎬を削って、成果を達成するという仕事のやり方もありだと思います。

しかし、就活生のみなさんがいきなりそういう世界に飛び込むのはかなり危険です。
中にはそれが「肌に合って」メキメキと成果を出す人もおられるでしょうが、経験上、そういう人はかなりの少数派です。

また、中には就職先と同じ業種でアルバイトとして学生時代から成果を出していた人もいるでしょう。そういう人は挑戦されても何ら問題ないと思いますが、未経験の業界や業種に就職する人は、完全成果主義を掲げる会社は避けた方が賢明です。

普通の企業に就職して、先輩から育ててもらう方がずっと確実です。

日本で完全成果主義が根付かなかった理由は、後輩を育成せず同僚とも協力しなくなり、かえって企業業績が下がったからです。

これはなぜかというと、少し考えてみればわかることなのですが、成果を上げれば上げるほど給料が上がる、もしくは成果を上げなければ給料がないということは、成果を上げるためのノウハウが必要だということになります。それがなければ成果が上げられないのです。そのノウハウは個人によってマチマチで個別にカスタマイズされています。

そんな大事なノウハウを同僚や後輩と共有しようと思いますか?普通の人間は思いません。

担当分野や担当先がまったく別ならまだしも、それが被っているなら絶対に同僚や後輩に教えません。そうすると個人プレイヤーばかりになり、組織立った対応ができなくなります。

また、その人が退職するに際して、ノウハウを後任には引き継がなくなります。定年退職なら引き継ぐ場合もあるでしょうが、中途で退職する場合だと、そんな大事なノウハウを後任に引き継ぐわけはありません。転職先で自分の武器になるのですから。

こうして重要な情報が引き継がれなくなってしまったので、日本企業からは完全成果主義というやり方はなくなってしまいました。

それでも挑戦してみたいという人は止めませんが、もし、完全成果主義に打ちのめされてもそれは自己責任以外の何物でもありません。

 

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南 充浩
About 南 充浩 68 Articles
1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間15万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブログ( http://minamimitsuhiro.info/ )】

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