歳末クレーム対策 ~ヒト・モノ・ウツワ・空間に注目~

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geralt / Pixabay

こんにちは、森野です。

師走に入り、いよいよアパレル販売員の皆さんは気忙しくなってくる頃ですね。
気持ちと時間にゆとりがあるのは今のうちではないでしょうか。

そんなタイミングで、今日はクレームのお話です。

クレームは起こさないことが最も大切

モリノ
クレームって、イヤですよね~
こう言うと必ず
いい子
でも、、、一番嫌な思いをしているのはお客様なので、イヤだなんてそんな…ダメですぅ~

と言い出す人がいますが、私だってお客様にご迷惑をかけていることは百も承知ですし、申し訳ない気持ちでいっぱいです。だけど、こういう事態の存在がマイナスでイヤです。だれが一番嫌な思いをしているかという話はしていません。もし、販売員のほうがお客様より嫌な思いをしていたら何かいいのですか?違いますよね。

細かいことを突くようですが、指導する側が「クレームはお客様が一番嫌な思いをしているのだから、販売員がイヤとか思っちゃいけない」というマインドの刷り込みにフォーカスしすぎると、申し訳なさそうなフリが上手な販売員が出来上がるだけです。
クレームは自分も周りもイヤなものだと直視させないと、これを起こさないために何をどう気をつけたらいいか考える力がつきません。

クレームは、世の中の事件・事故と一緒です。安全・安心・ルールを守り、起こさないのが一番なのです。そしてもし起きてしまったら、誠意をもって精一杯対応するしかないのです。

クレームの要素はお店の何だろう?

アパレルの店頭では、どんなことがもとでクレームが起きると思いますか?

答えは簡単で
ヒト・モノ・ウツワ・空間のすべてです。このうちのどれかではなく、すべてが同時に絡んでいます。

もしここで「商品(モノ)」と「接客(ヒト)」しか思い浮かばなかった人は、未然に防ぐ行動力は弱いかもしれません。なぜなら、クレームは「点」では起こらず、「線」で起こるものだからです。

「ヒト・モノ・ウツワ…」というこのワード、アパレル企業では経営理念の文中によく登場します。『~、これらの要素に磨きをかけることで価値創造を実現する』という風に、顧客満足やブランディングについて語るときに使われます。

逆を言えばこれらの要素が一体とならなければ顧客満足は生まれず、場合によっては不満足(クレーム)となり、ブランドの価値は下がるのです。

だから、ヒト・モノ・ウツワ・空間のすべてが、ひとつのクレームの要素となります。

同じ商品の同じ縫製不良でも、大きなクレームになる店、ならない店がある

例えばあるカットソーが、縫製不良で脇がすぐほつれるものだったとします。

お客様のご購入~着用の流れの例を二つ挙げます。

①ほこりが溜まったフロアの店内で、店員のすり足や靴音がうるさく響く中、レジでは愛想のない販売員が雑な扱いで適当に包み、「ありがとうございます」も言われなかった気がする。次の日の朝、はじめて着用して駅に向かっていたところ、脇がほつれていることに気づいた。家に帰って着替えたため、遅刻した。

②きれいに整えられた店内で、空調も店員の動きも快適、レジでは感じのいい販売員がテキパキと丁寧に包み、ほかの手荷物にも気遣ってくれて、笑顔でお見送りがあった。次の日の朝、はじめて着用して駅に向かっていたところ、脇がほつれていることに気づいた。家に帰って着替えたため、遅刻した。

この二つのケースは、同じものを買われて翌朝同じ状況になっていますが、購入時にお客様が「大切にされている」と感じられたかどうかがお申し出内容の分かれ道です。これが、クレームが点ではなく線である所以です。

①は、「商品管理どうなってんの?検品とかしないわけ?なんだと思ってんの?遅刻したんだけど?」となりますが
②は、「こんなことってあるの?買うときよく見なかったなー。きれいに畳んでもらったけど…うーん、これは着ないと気づかないか…。」

このように、商品の縫製不良という事実は共通ですが、不満足(クレーム)の度合いが違ってきます。

ヒト・モノ・ウツワ、空間に配慮のあるお店は、基本的にお客様の不満が少なく小さい

ここで間違ってほしくないのは、前述のパターンで②だったらいいわけではないということです。商品に不備があったこと、販売時の検品で気づけなかったことは、明らかにミスです。①となんら変わりません。お客様に同じ迷惑をかけています。反省し、再発防止の意識と方法を考えなくてはなりません。

ただ一つ違うのは、お客様のお怒りが小さいことです。

たくさん怒ったり、あれこれ考えて文句を言ったりするのって、疲れますよね?

同じ事態が起こっても不快な気持ちを小さくできたのは、②のお店が総合点でモノの不備をカバーできたからです。

ヒト・モノ・ウツワ・空間に、主体的に配慮ができるお店は五感のアンテナが冴えていますから、そもそもの不備が減らせます。そして万が一不備があったときにも、お客様の不満を小さくできるのです。

 

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森野 咲
About 森野 咲 72 Articles
1979年横浜市生まれ 販売員歴15年 現在、フリーランスの販売員。 TopSellerブログ火曜日担当。 たまに業界誌に寄稿。 幼少期はお花屋さんかケーキ屋さんになりたかった。 職歴は、国内大手SPA婦人服・雑貨店舗にアルバイト→契約社員→正社員と進み、店長3年、統括店長2年。統括店長時代に、垣根を越えた生産性の最大化の方法を提案し社長表彰を受ける。 シアトル系カフェチェーンにてアシスタントマネージャー2年。外資系の育成法とサービスを学ぶ。 震災を機に、もう一度洋服屋の販売員を志し転職、某セレクトに入社、5年ほど勤務。アウトレット店にてメンズを担当、インポートからオリジナルまで、モノをカネに変えビジネスを回すことの難しさを知る。コレクションブランドのトランクショーのヘルプ、プロパー店のイベントヘルプ、物流センターの業務なども関わり、新店OPEN時にはスタッフ育成に出向く。 35歳で一度販売員を辞めたが、ふとしたことで派遣社員として某ラグジュアリーに配属。3か月後にはショップ内売上No.1、派遣でありながらも受注会の顧客アテンドを経験。 この頃、twitter上でTopSeller主宰の四元氏と出会う。東京駅地下のスタバでコーヒーを飲みながら、販売員として、独立してやってみる決意をした。

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