現場経験の無い人間が強い人材を育てられるのか?

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先日、某大手専門学校にて講師をされている 方とお話していた際に聞いたのですが、

「学校内には現場経験の無い先生がたくさんいる」

と仰られていました。ある程度実態は知っていましたが、大手専門学校でも同様な状況。繰り返し言いますが専門学校では講師になるのに資格は特に必要無く、そのさじ加減は学校側次第。キャリアが認められ採用される人もいれば、ただただその専門学校の卒業生だからという理由で採用される人もいらっしゃいます。そして職員の大半(僕の行っていた専門学校では9割程度)は学校の卒業生で構成されているのです。

 

浅すぎるキャリアでも採用される理由

学校の卒業生が講師として学校に戻ってくる。自分が現場で得たスキルを後進の育成に活かすと言えば聞こえはいいですが、培ったキャリアが問題です。専門学校も若い人材が欲しく、できればそのまま長く働いて欲しい。その結果、キャリアが不十分なまま学校に呼び戻される人材がいたり、卒業後そのまま雇用したりというケースが多発しています。卒業生が好まれる理由は、学校の事をある一定は理解しているから雇いやすいのだとか。

なぜそのような事がまかり通るのか?それは専門学校は入学のハードルが非常に低く(ほとんどの学校が試験などありせんし、あっても簡単なものです。)、全体的に教養や忍耐力の低い人材が集まりやすい。そんな環境ですから、キャリアが不十分でも対応できると考えているのです。しかし若い学生というのは敏感な部分もありますから、スキルが足らない講師というのは結構見透かされています。その結果、学生は講師の言う事を軽視し、講師は言う事を聞かない学生に対して手が負えないのです。

 

現場を知らない=活きた情報を教える事ができない

キャリアが浅い講師を採用する事のデメリットの一番の問題点はこれでしょう。講師を専属でやってしまうとビジネスの現場から遠ざかってしまい活きた情報を知る事ができません。仕事こそ最高のインプットだと言う方がいらっしゃいますがまさにその通りで、自身の情報がアップデートされないのに、どうやって今後活躍できる人材を育てる事ができると言うのでしょうか。ビジネス経験の無い人間に「現場で使えるスキル」など教えれるはずがありません。学生アンケートで一番不満の多い領域は「授業」にあるのが実態なのですが、ほとんどの学校がそこに手をつけていません。学生満足度よりも自身の出世の方が大事なんですね、わかります。

これは講師自身に罪があるというよりは雇用する側に問題があります。講師の給与を単純に人件費として見れば、可能な限りコスト削減したいのはわかります。しかし講師は人件費であると同時に学校としての「商品」でもあります。学校の一番のコンテンツは授業ですから、それを生み出す講師を単なる人件費と捉え、そこを削減するからこういう事態になるのです。稼げる人ほど効率を考えますから、割に合わない講師を選択する人も少ないです。結果、様々な面で悪循環に陥っています。

学校はいい加減このような状況を打破すべく、ファッション教育を見直すべきです。報酬は割に合わなくとも、教育に興味を持ってくれる人は稀におります。(Topsellerメンバーは4人が講師をしています。)ファッション教育がより良いものになり、若者がファッション業界に夢を見れるような環境になる事を切に願っております。

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深地雅也
About 深地雅也 74 Articles
ラグジュアリーブランドのリテール管理と全国セレクトショップへのホールセール担当を経て、起業。高級衣料品、ミセス、ヤングカジュアル、などの経験を基に、ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。

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