いつまでも「大人屋さん」の看板ずっと磨いてるファッション業界に危機感を感じずにはいられません。

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こんにちは、ヨツモトです。

「大人に向けた」

この謳い文句、今のファッション業界でめっちゃ多くないですか?
メンズ、レディース問わず。
電車の中の中刷り広告とかのladies’雑誌とかも「大人のキチンとファッション」とか
「大人のあなたに」とかめっちゃありますよね。

新規ブランドやリブランディングリリースの際にも「こだわりを持った大人に、、、」とかよくでてますが

一体、大人って誰やねん!!

と、いつもツッコミ入れつつ読んでます。

 

10年ほど前に作られた「大人」セグメント。

僕は今年で40歳となりますんで、恐らく世間的に見れば普通はおっさんです。
このトプセラをご覧いただいている方々も40前後の方も多いでしょう。

僕たちは「大人」なんでしょうか?
多分「大人」だとは思います。

でもこの40歳という年齢を例に出して見ても、一人一人様々なライフスタイル(このワードも好きですよね、この業界)
があって、結婚している方もいれば、子供さんがいる方もいれば、その逆もいます。

世間的にいう「いい大人なんだから」でさえ、僕は何歳からなんでしょうか?とお思うわけです。
20歳で大人だと思う人もいれば、40歳でもまだ若手と思う人だっていますしね。

どこもかしこも「大人」をターゲットにしていますが、「大人」セグメントって実は複雑なんじゃないか?と
思うわけなんです。

なんか都合よく「今の若い奴らは服にあんま金使わねーし、金持ってて買い物してくれるのも大人だからそこいっとこか!」

ぐらいにしか考えていないんじゃないかと思っちゃうんですよ。

 

この「大人」セグメントはかれこれ10年以上打ち出されてますよね。
メンズで言えば大人向け(賛否はあると思いますが)ファッション雑誌「LEON」が創刊されたのが2001年。
メンズの業界ではここらあたりから「大人」セグメントが流行り出した気がします。

流行り出したというか、後追いですよね。

当時のLEONは明確に「金持ってて物に使うセグメントはここだ!」と打ち出し大成功。
創刊当時に、バブル時期にを青春時代を謳歌し可処分所得の多い世代を「大人」として定義して、
その世代に「大人のお金の使い方」をある意味教えた雑誌です。

ゴージャスで下手すりゃ成金チックな世界観で「金使ってモテようぜ、金使えるのは1つのスキルだ!」
とうたいあげ(少なくとも僕にはそう見えた)、お金を使う「正当性」をしっかり作り上げました。

その内容が万人ウケしたとは言いませんが、2001年当時の40代-50代あたりの「大人」たちの
「ニーズ」や、本人たちは気が付いていなかった「ウォンツ」をうまく作り上げた良い例だと思います。

ファッション業界の中でパイが少ない「メンズマーケット」というレッドオーシャンの中で新しい教科書を作り、
欲求を刺激し、LEONという雑誌サイドが「作りあげたかった大人」をうまくセグメント作成できたんですよね。

今まで誰も下品で声を大きくして言わなかった「おっさんなりに金もってんなら金の力使ってモテようぜ。」という
ある意味「世間の常識外」のポジションをとり、ブルーオーシャンを手に入れたんです。

その様子を外から見てた後追い勢は「そんなニーズがあったのか!?」とLEONが作り上げたウォンツを
「今までは若い奴がファッションに金使っていたけど、今は大人(40代-50代)の方が金使うんだな!」と解釈し
一斉に「大人」ビジネスを展開しだす。

そんなところから、かれこれ10年以上の時が経ち今につながっているようにしか見えないんですよ。

 

都合よく「売れない物」を買ってくれる層が「大人」なのか?と思ってしまう安易さ。

では、現代に戻って今の40−50代あたりの「大人」たちはどうでしょうか?
今でもLEONが作り出した「大人」セグメントも存在しているとは思いますが、
ちょうどこの世代は、そのLEON世代を間近で見てきた世代です。

残念ながら、今のこの世代は当時の「大人」たちほど可処分所得も多くない人が多い。
それにバブル自体を「なんとなく知ってる」ぐらいの世代ですから、金の使い方という経験値も違います。

なので、同じ「大人」でも同じセグメントではないのはご理解いただけると思いまよね。
下手すれば過去のこの世代の中で「一番ファッションに対してお金を使わない」世代かもしれません。

それでもなぜか、どこもかしこも「大人」セグメントに向けないと売れない。
いや、とりあえず「大人」に向けときゃまだ若い奴よりかは金だすだろう。ですかね。

 

そんな打ち出し方ばっかなんです。

当時のLEONは40−50代のマーケティングの結果LEONがターゲットした層を「大人」というわかりやすい
「タイトル」を作ったんですが、LEONが欲しかった「大人」が元々いたわけではありません。

たまたま「都合のいい大人」という枠を作って、そこに入ってもらっただけです。

ですが、今はその「大人」という看板だけが一人歩きし「この看板万能!」的な思考回路停止してんじゃねーか?
という、ファッション業界のいつもの悪い癖でやっちまってるんじゃねーの?なわけです。

誰もかしこも「大人でいてね。だから大人はこれ買えよ。」と脅迫されていると感じてしまうのは僕だけでしょうか?

 

「大人屋さん」の看板だけじゃ売れないって分かってるのになぜやめないの?

今やファッションを扱う店の7割ほどが「大人屋」の看板をつけてるんじゃないですかね。
メンズもレディースも。

でも、その内容を見てみると「中坊みたいなアメカジ」や「成人式に来ていくコテコテスーツスタイル」
といった

大人っていうか、どうみても大人になりたくない奴に向けてのファッションばっかじゃね?

と、思ってしまうものが多くないですか?
僕はメンズウォッチ専門なんで、ここではメンズを指していってます。
ファッションコーデの洗練さはもちろん歳をとって上がっていますが、打ち出しているのみると
トレーナーにスエットに、カジュアルシャツにチノパン。

アメカジといえば聞こえは良いですが、元々子供(大学生)が着ているコーデをいい歳こいたおっさんに
着させるような店ばっかなんです。

別にアメカジがダメだっていってるわけじゃないです。
でも、それを切る事を「大人ですよ」というのが、無理あるじゃねーすか?と言ってるんですね。

でも、それはやっぱ「大人」に向けた店やブランドなんですよね。

それって、ほんとに看板あってますか?
と、言いたくなるよ、僕は。

それって、ほんとにちゃんとマーケティングやった結果の看板ですか?
と、言いたくなるよ、僕は。

 

せっかくの良質なコンテンツだとしても「看板」や「タイトル」があべこべだと
お客さんも理解できないし、しかも「どこでも使ってる看板」を使うなんてもったいと思うわけ。

だから、自分たちのコンテンツの「優位性」がしっかり分かっているなら、ちゃんと
この優位性が必要だけど、その必要性にまだ気が付いていない顧客は誰か?を明確化にする事が
必要だと。

少なくとも、僕は今の世の中の大半の人たちが「大人」に憧れを持っているようには見えない。

どちらかというと「社会の中で大人として生きているけど、若い時にできなかった事を今やりたい」

そんな「大人にならなくても認めてもらえる場所」を欲しがっているように感じます。

 

あなたが今あんまり儲からない「大人屋さん」であるなら、本当にその看板でいいのか?
もう一度考えて見てもいいんじゃないですか?

あなたがターゲットにしている大人の人たちが、本当に作って欲しい「セグメント」を作れれば
そこはファッション業界でもまだブルーオーシャンになるんですからね。

 

【TopSellerの執筆者が書く「表では話せない話」はこちら→トプセラ×note

 

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四元亮平
About 四元亮平 119 Articles
四元亮平(Ryohei Yotsumoto) 1978年8月生 兵庫県神戸市出身 TOP SELLER .STYLE 主宰。 幼少期から母方の叔母夫婦が神戸三宮で営む商売を手伝い始める。 場所は路上、商材は中古ファミカセを与えられ販売経験をスタートさせる。 ㈱ジョイックスコーポレーション入社後、約7年間「Paul Smith」トップセールス販売員として勤務。Paul Smith 全国販売員総合評価で断トツの1位として活躍。 ジョイックスコーポレーション退社後、2009年に大阪のミナミにて独立。 アパレル店舗運営事業部をスタートさせる。 TOP販売員時代の販売スキルを元に、店舗運営に加え独自のSTAFF人材教育や評価システムを構築し、ブランドメーカーだけでは無く、大手デペロッパーからのオファーを受ける自社STAFFを育て上げる。 現在も自ら現場に立ち、大手百貨店のPOP UP SHOPの売上レコードを 塗り替え現役でトップセラーとして活躍。 マーケティングの視点とコンサルタントの問題解決能力をあわせた接客スキルで現役トップセラーとして活躍。

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