本当に知りたいのは、何が売れたかではなく誰がどうして買ったのか

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gsimpson1964 / Pixabay

最近、通勤途中に袴姿の卒業生をよく見かけます。

照れ隠しか、ちょっと素っ気なくツンとした我が子の横を歩く親御さんの顔は、愛と誇りで輝いていて、ふっとあたたかな気持ちにさせてくれます。

いいなぁ

卒業の春ですね。

コンペティターの売上を聞く目的は何?

毎週月曜日、客層が類似する近隣他店に売上を聞きに行って、それを本部に報告するという仕事がアパレルショップのルーティンワークです(ラグジュアリーではやらないけど)。

この「他店売上報告」ですが

①何のためにやっていて

②何を聞くとよいか

考えたことがあるでしょうか。

というのも、数字の確認に終始する販売員があまりにも多いのです。

売上金額や売筋等、POSデータが開示されていれば聞きに行く必要がない内容でヒアリングが終わっています。

本部からそういうフォーマットが提示されているのだと思いますが、販売員として、やらされ仕事で終わっていませんか?

今週来週の売上につなげるために、知りたいことを聞けるチャンスなので、生かさないのはもったいないことです。

過去の数字を知ってそれをどうするか

現状、先週一週間の他店売上と売筋商品の商品情報を聞いて結論づけたいのは、

競合の中で自店売上がどの位置だったかの確認(他店が苦戦するなかうちは健闘しました、苦戦しているのはうちだけではありませんアピールetc…)

競合他店の売筋商品が自店には無かったという無い物ねだり(いま売筋になっているようなものがないので太刀打ちできませんでした、それからうちの客層に売れるものではないので手も足も出ませんアピールetc…)

いかにも

検証好き、数字好きを自称する本部の人間が喜びそうな内容です。

でもこれらは

一体何の役に立つんですかね?

言い訳とか優越感に浸る役には立つかな…。

大前提として数字は大事だし検証も大事ですが、それはもう過去のことなんです。

×何が何枚売れたのか
◯誰がどうして買ったのか

何がどのくらい売れたか聞いて、いいなー、うらやましいなー、と思ったら

そっくりそのまま真似すればいいじゃないですか。

速攻同じものを用意して同じ値段で売れば同じくらい売れるかもしれませんよね?トレンドがあるうちは。

でも、ブランドはそれをしませんよね?

売筋になった時点でトレンドは既にピークです。一週間遅れただけでももう下降線を辿ります。

本当に知りたいことは、

どんなデザインでどんな素材の商品が、いくらで、何色が何枚売れたのかではなく

どんなお客様にどんな提案をしたら、どんな理由でどんな買い方をされたのか

です。

この部分は、POSデータには現れませんが

店づくりや接客にはすぐ生かせることが詰まっています。

「コレが売筋でした」と言われたら、一番売ったスタッフは誰か聞いてその人に情報を直に聞けたらなお良しです。

聞き方に工夫は必要だけど、いい情報が欲しければ直にリーチするのが一番ですからね。そのかわり、こちらからも何かお土産情報は必要ですよ。

仕事に目的を持ちましょう

ちゃんと聞いて回ると他店売上ってけっこう時間がかかるものですが、お店に戻ってから先輩や上司に「遅い、時間かけすぎ」と注意されたりして、嫌な仕事になっていませんか?

先輩や上司は、そんな注意をむやみにしていませんか?

相手先のスタッフと普段からあまりコミュニケーションが取れていないと、まるで営業妨害でもしに来たかのような扱いを受けがちですが、店長同士の交流をスタッフが見ていたりすると、そんな空気にもならずに済みます。情報を聞きやすい環境をつくるのも仕事です。

他店売上は下のスタッフの役目にしているショップが多いと思いますが、私はその時点で他店情報を蔑ろにしているように感じます。

「とりあえず数字聞いてきて」ではなく

「こういうところを聞いてきてほしいです、こういうことに生かしたいから」だと思います。作業にしないことですね。

 

最後に、最近リアルで仕事を辞めたい相談を受けることが続いて

先日こんなツイートをしたので、少々こじつけですが

仕事を辞めたくなった時、

何ができるできない、いくらしかもらえない、何を言われた、という外から見てもわかる過去の情報を並べてぐるぐる悩むより

どんな人がどんな考え方をして、どんな理由でどんな仕事をしているのか、直接聞いてみるといいと思います。

仕事は、辞めてもまた何かしらしていくことになるだろうし、仕事を続けている人や上手くいっている人の話をよく聞いてみると、似た境遇でも捉え方の違いで乗り越えていたりするんですよね。

相当こじつけましたけど、有言実行したのでおおめにみてくださいませ。

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森野 咲
About 森野 咲 88 Articles
1979年横浜市生まれ 販売員歴15年 現在フリーランスの販売員。 TopSellerブログ火曜日担当。 業界月間誌に執筆中。 幼少期の夢はお花屋さんかケーキ屋さんになること。 経歴は、国内大手SPA婦人服ブランドにて店長3年、統括店長2年。統括店長時代に、垣根を越えた生産性の最大化の方法を提案し社長表彰を受ける。 シアトル系カフェチェーンにてアシスタントマネージャー2年。外資系の育成法とサービスを学ぶ。 震災を機に、もう一度洋服屋の販売員を志し転職、某セレクトに入社、4年半ほど勤務。アウトレット店にてメンズを担当、インポートからオリジナルまで、モノをカネに変えビジネスを回すことの難しさを知る。コレクションブランドのトランクショーのヘルプ、プロパー店のイベントヘルプ、物流センターの業務なども関わり、新店OPEN時にはスタッフ育成に出向く。 35歳で一度販売員を辞めたが、ふとしたことで派遣社員として某ラグジュアリーに配属。3か月後にはショップ内売上No.1、派遣でありながら受注会の顧客アテンドを経験。 この頃、twitter上でTopSeller主宰の四元氏と出会う。独立決意を固め、現在に至る。

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