過去に想いを馳せて、いまのユーザーを見逃していませんか

こんにちは、なかみぞです。

一銭も使わないぞ〜と思ってリサーチに出かけて、気がついたら数万円使って帰ってきてしまい、首を傾げています。わたしあちこちのターゲットにハマる・・・。

本気で泳げるけどデザインもぐっとくるスウィムウェア、あと、マイルドヤンキーなまん丸サングラス誰か教えてください。(まだ買う

はてさて最近いろんな方面から、「相談だけ・・・」みたいな感じでお話を伺うことも多く、

まるで稼ぎになっていないので怒られたりしているのですが、全体的にこんなことを思います。

これは同世代や若い方たちに向けて、わたしはこう思うぜ的に伝えたいことでもあります。

 

”ターゲット”はなまものなのに・・・

相談を受けて話していくと、ターゲット像、女性像、男性像、なんでもそうですが、時代に追いついていないケースが散見されています。

本当にいまそんな人いる!?

というような、ターゲット像が本当によく出てきます。

それは例えば、ひと昔の「憧れで買う買い物」のようなハイクラスな女性像を持ち出したり、プチプラで揃える「賢い買い物」を引き合いに出したり、どれもわかるものの決定的な「今」の雰囲気や大事なインサイトを見逃して、ずっとそのままその顧客像を持っている。

賢くものを見るユーザーよりも感覚が下回っている以上、そのものは刺さらないどころか完全なネガティブキャンペーンと化します。

会社の中に閉じすぎていて、リアルで生きるターゲットを見ることができていない。

そんな例に出くわすことが圧倒的に多い。

あなたの頭の中の”架空の女性”ではなく、”いま目の前にいるその人”がターゲットになるくらいのリアルを持ってほしい。

 

ファッション・アパレル・専門知識以外の教養を

わたしも大した教養などないのですが、結局架空のターゲット像を描いてしまう理由は、当人たちが市場にいないから。そして狭い世界の中にいるから。

かなり厳しいこと、失礼なことを言うようですが、狭い専門知識の中に生きていると、いまの技術を知って市場を知った気になることもあるのではないでしょうか。

それとこれとは全く別と考えてもいいと思います。

ミシンの職人さんと会う機会が会ったのですが、彼らはそれがわかっているからセールスや小売は専門の人に任せるんだと言って、狭くとももう誰も追いつけないほど深いそのものすごい技術を駆使して最善のプロダクトを作ることに努めています

技術はそもそも腐敗しにくい。

でも企画はとても腐敗しやすい

永遠に変わらない軸があったとしても。

企画や小売をやるなら、”優れた技術”だけを持ってしても企画が賞味期限切れなら生きないんです。

そして企画や小売は、物作りの専門知識だけでできるものではありません。

だからぜひ、外のこと、世間のこと、ユーザーのことに眼を向けるようにしてください。

業界人が眼を向けたがらないマスや、思想が違う人、業界外の人が言う信じられないような一言。そういうものを正しく受け止める技術が必要です

人の言うこと、文章を正しく読めるか、なぜそういうのかその背景を想像できる知識。

例えば、プログラマーに話を聞くとして、高学歴が多い彼らの言うことを正しく理解しようという技術と努力(まじでたまに言っていることがわからない)や着るものを決める意思決定量を減らしたいと願う彼らのその背景。

常に今の状況を理解できる場(コミュニティ)に身を置くこと。とっても大事です。

もう自戒もいいところなので書きながら過呼吸になりそうですが、もう少し頑張ります。

 

変化する市場・経済をまっすぐ受け止めること

「日本はもう全然ダメで・・・」

「中国がすごすぎて国内は瀕死ですよ・・・」

そういう話を聞きに来たわけではないしそれ何年言い続けるんですか・・・

日本経済や他国の流れなんて大きなものを、いまさらどうにかしようなんて思ってもいないと思いますが主語を大きくしてネガティブにとらえて、「相談が・・・」って言われてもその話でほぼ終わりなことも多い。(そして私も暗い気持ちで帰って暗い気持ちでご飯を作る・・・。

相談を求められて行っても自分たちが主語になってるんじゃなくて、どこか別の人たちが主語になってることの方が多いです。わたしに中国社会をどうにかするのは無理っす!

中国中国言っている間に、もう別の諸外国が動き出している情報が入っていますし、IT方面から入った情報ではインフラ整備が進んでいる国も多いです。

でも、結局最初の話に戻るのですが、これを言い続けている時点で市場の変化をまっすぐ受け止められていません。

変わっていくものを変えないように変わらないでくれと願って、思い通りにいかないことを悲観しているにすぎないように私には見えます。

そして、同じ時代あたりでターゲット像、購買思考もちゃんと止まっています。

結構見事に、高確率で当てはまります。

でも当然ですよね、変わっていく市場を受け止められないということは、市場を作り出すユーザーもまっすぐ受け取れていないはず。

もう一つ言っておくと、会社の外に出るアウトプットは、社内の人間の意識が作るもの。です。

商品がどうなるかは言わずもがな。

市場と直接関係をもって行きたいのなら、ぜひ多様な価値観の市場に身を置いて、できるだけ「まっすぐ見る」ことそして「どっちつかずな人の心理」をよく見るよう、私も気をつけて頑張っていこうと思います。

ファイト〜!!!

 

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中溝 雪未
About 中溝 雪未 69 Articles
1990年生まれ。コレクションブランドの企画室でインターンからデザイナーアシスタントとして勤務。その後アパレルブランドで布帛・ニットをはじめとするデザイナーの経験を積み独立。現在フリーランスとして企画・デザイン・パターンを担当。 プロダクトアウトなものづくりからマーケットインまで、偏らないバランス感覚を武器に、コンセプトメイクからお客様に届くまでをディレクションするプランナーとして業界を問わず活動中。