販売員経験の無い人間が、業界で生きていくのにどれだけ困ったかという話

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販売上がりで悪ぅ~ござんしたね

私もこの業界(最近アパレル関連の仕事してないが(笑))に長くいますが、いつの時代もよく聞く言葉があります。 「あの組織・人は販売上がりだから、(専門的な知識がなく)わかっていないよね~。」 という言葉です。例えば、取引先との交渉。そして店頭勤務から本部勤務になったときでさえもよくこの言葉を聞くことがありました。 とくにその中でも「モノづくり」に携わりそのことに並々ならぬ拘りがある人や、頭脳明晰な商社系の人。大手出身の販売を研修程度ですましたからはとくにこの言葉をよく聞いた経験が私にもあります。

上記はMDの専門家である佐藤正臣氏のブログから抜粋した内容です。業界の中では一部ですが販売員あがりの人間を馬鹿にする風潮があるようで、僕が新卒で入社した企業でも同様のことを言っていた上司が多く、特に50代アッパーの方々にはそういった偏った考え方を持った方が多い印象です。僕は新卒時は営業職で入社しまして、店頭に行って販売員さんたちとミーティングしたり、商品フォローをしたり、店頭の販促を考えたりしていました。しかしそこで思った事は、

「全然お客さんの顔が見えない。」

という事です。これめっちゃ困ります。お客さんの顔も見えないのに店頭の販促や商品フォローって何をどうすればいいのかわかる訳もなく。そして困るポイントはそれだけに止まりません。内勤の人間は店頭販売員と比較すると服に触れる機会が圧倒的に少なく、サイズにしろ素材にしろ各アイテムのディティールにしろ競合の状況にしろetc、、、、とにかくわからない事だらけなのです。そしてそんなど素人が急に展示会でセレクトショップのバイヤー相手にセールスしたりする訳で。(すみません、営業職をディスってる訳ではありません。)めちゃくちゃ恥ばかりかいていたのを覚えています。展示会は半年周期でしたから、半年間準備期間もあり、その間猛勉強しましたがそれでも色々と対応できるようになるまで相当な時間がかかりました。

「こんな事なら数年販売を経験するべきだった!」

と何度思った事か。販売員を経験しなかったコンプレックスが爆発しそうでした。僕が販売員教育を重要視するのはこういった経験があるからなんです。

 

社内公募制は正しいのか?

今って多くのアパレル企業で「社内公募制」が取られています。これは販売員を数年経験した人間が、その後本部へ昇格できる制度であり、専門学生の希望の星とも言える制度でしょう。多くの学生さんは販売員になりたいなどと思っておらず、プレスやバイヤー・MDに憧れるケースが多いんではないでしょうか。しかしどんな職種につこうと間違いなく必要なのは「お客のニーズ」を把握する事です。そしてそれを一番間近で感じ取れるのが現場なのです。現在ウェブの仕事をしていて何ですが、Googleアナリティクス見て数字だけで全て解決する訳が無いんです。セットで店頭見に行って、周辺でお買い物しているお客の動向見て、自分なりに仮設立てて。。販売員やらなくても結局現場行ってマーケティングするんですよ。そういった意味では、まず現場を知れる社内公募制は個人的には賛成です。ZARAでは本国の人事部までもが入社後、店頭で研修するようです。それくらい現場にはたくさんヒントがあるんだと思っております。

専門学校で教えていても販売員を嫌がる学生さんはまだまだいます。しかしそんな時に言うのが、

「販売を避ける人間がまともな仕事ができると思うな。」

という言葉。これ実は自戒を込めて自分自身にも言ってます。販売という業務は業界で仕事をする為の基礎を多く学べます。そして入社時から販売を通過点だと思ってる人間ほど、その後本部昇格できていないという事実。学生の皆さんはこれからファッション業界で活躍したければ、まず「販売が嫌」というマインドを捨てるところから始めてみてはいかがでしょうか。

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深地雅也
About 深地雅也 107 Articles
株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。 繊研新聞にてEC関連記事連載中。→ https://senken.co.jp/posts/fukaji01

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