その人にとっては「当たり前」でも他人には「新鮮な知識」かもしれない

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ブログも含めたSNSで情報発信をしていると、何の気なしに書いたことが意外に反応が良かったりします。逆に渾身の力を込めて書いたブログや、考えに考え抜いたSNSの投稿の方がほとんど何の反応も得られなかったりもします。

先日、キルティングコートについてのツイートがあり、我々、オッサン世代だとラベンハムに代表されるキルティングコートはおなじみの冬のトラッドスタイルです。

スーツの上からショートコート代わりに着ても良し、休日カジュアルに合わせても良し、の万能防寒アウターです。おまけにダウンほど肉厚ではないから、少々太っている人が着ても着ぶくれせずにすみます。

当方も1枚焦げ茶色のラベンハムを持っています。

投げ売りセール品ばかり買う当方が、15年くらい前に定価で珍しく買いました。たしかアバハウスで29000円くらいで買った記憶があります。

20年くらい前のメンズファッション雑誌「メンズクラブ」には必ずラベンハムが掲載されており、それによる刷り込みもあって、キルティングコートは「かっこいい」と見えていました。

ところが、トップセラー主宰の四元さんによると、

「今の若い子はキルティングコートがベッドの敷物みたいに見えるらしい」

とのことで驚きました。

そういえば、若者向けファッション雑誌にはこの10年間くらいはラベンハムはあまり登場しなくなっています。またサラリーマンの着用も多いことから、すっかり「オッサンの服」というイメージが定着してしまい、「かっこ悪い」と見えているのではないでしょうか。

さらにいえば、ベッドの冬用の敷物が普及したこともそれに拍車をかけたとも言えます。

時代とともに価値観は変わるということです。

とはいえ、我々オッサン世代のキルティングコートの見え方も、実は元来のラベンハムとは異なるのです。

これは、ブランド背景には必ず書かれているのですが、ラベンハムはもともとキルトシートで、実は馬用でした。ですから、ベッドに敷くキルトシートみたいに見えるという若者の感想は当たらずといえども遠からずだといえます。

寒い冬に馬の胴体に巻き付けるキルトシートがラベンハムの出発点です。

 

 

 

それが好評で人間用にも作って欲しいという要望が増え、人間用が作られました。

ですから、キルティングコートは最初は動物用、もしくはアウトドア向けということになります。サラリーマンがスーツの上からコート代わりに着るというのは、初期のラベンハムを知っている人がいるとすると「時代とともに価値観は変わるのだなあ」と感心することでしょう。

この「ラベンハムはもともと馬用」と四元さんにリツイートしたところ、結構な反応があり、四元さんも「これは知らなかった」という返信をくれました。

ブランドの背景は結構有名だから、みんなが当然知っていると思ったのですが、意外に反響がありこちらの方が驚いてしまいました。

こんな感じで「当たり前」「みんな知っている」というようなことでも発信してみるべきだと思います。そういう「ライト」な感覚の発信の方が得てして反響が大きいものです。

 

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南 充浩
About 南 充浩 119 Articles
1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間15万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブログ( http://minamimitsuhiro.info/ )】

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