商品力の重要性

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今年は記録的に気温の高い秋です。

11月に入ってからも連日20度越えの暑さです。10月中旬に一度、ようやく涼しくなったのですが、10月下旬からまた20度越えが続くようになりました。

そのため、10月は各ブランドとも苦戦したようです。ユニクロも既存店が前年比10%減に終わっています。理由は高気温でダウンジャケットなどの防寒モノが売れなかったからです。

この暑さではちょっと冬物を着る気にはなれません。

昔なら、今着られなくても季節先取りで買う人が多かったのですが、今では必要最小限の洋服はだれもが持っていますから、今からわざわざ先物を買うくらいなら、去年買った服を着ればよいということになります。

一部のメディアやコンサルタントは、この暑さにもかかわらず、カナダグースが完売していることを吹聴していますが、単なるブームで盛り上がっているにすぎないと見ています。

それに某マーチャンダイザーによると、カナダグースは昨年の在庫もかなり抱えているそうです。ちょうどブームで在庫が捌けて良かったんじゃないだろうかと思います。

カナダグースのようなブームになれば、気温の高低などに左右される実需的な買い方ではなく、ファッション的な買い方になります。

だが、そういう状況を作り出すためには莫大な費用と膨大なプロモーションの手間がかかります。おまけにそれらを仕掛けたとして確実にブームが起きる保証はありません。

昔なら、キムタクに着せれば必ずそれなりのブームが起こせたが、今ではそんな鉄板タレントはいません。みんなイチかバチかの博打をやらなければなりません

そんな不確かな要素にすがるくらいなら、実需で売れる商品を考えた方が効率的で確実性が高いのです。

いくら「ファッションだ」「感性だ」と声を大にして叫んだところで、暑ければダウンジャケットは売れにくく、寒ければ半袖シャツは売れないのです。

寒いけれどファッションで半袖シャツを買って着るのは、ファッショニスタという変態だけです。

暑いのにダウンジャケットを羽織っている人も確実にド変態です。

変態の嗜好を基準にして一般消費者に当てはめるから余計に売りにくくなるのです。

今年の10月・11月を見ていると、いくら精緻にマーチャンダイジングを組み立て、販促企画を立てたところで、需要に即していなければ、物は売れないということがわかります。

デザインに工夫を凝らそうが、クリエイティビティwwwを発揮しようが、需要のない物は売れないのです。そういう意味では、このトップセラーの趣旨とは反対になりますが、ニーズのない商品は売れないということがわかります。

だからこそ商品力は大事なのです。

 

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南 充浩
About 南 充浩 119 Articles
1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間15万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブログ( http://minamimitsuhiro.info/ )】

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