ソーシャルメディアの運用を強化する際、KPIをどこに設定するかは企業によって違っていたりするのですが、最終的にはECにおける売上が求められやすいです。もちろんリアルでの効果も確実にあるのですが、ECの方が数字として検証しやすいから、という理由もあるでしょう。
しかしEC担当者の知見が低い場合、ソーシャルでどれだけ影響を及ぼしたかが不明瞭のまま評価されずに、施策自体が失敗したと判断されるケースがあります。こういった事を未然に防ぐ為に、ソーシャル運用の際に注意しておきたい指標をいくつかピックアップしてご紹介いたします。
直接CVは求めない
ソーシャル運用は、当然ながら最終的に売上アップを目指すものなのですが、ソーシャル経由でECにランディングしてそのままCV獲得…。というケースはそれほど多くありません。
これは以前にも書きましたが、ユーザーはブランドの様々なタッチポイントを経由しながら再訪を繰り返しCVに至るケースが多いです。shopnow機能の実装やインフルエンサー マーケティングによって直接CVは少なからず上がりますが、D2Cブランドのように集客のチャネルをInstagramメインで設計しているブランド以外はそこまで直接CVは高くならないでしょう。逆に、ソーシャルを経由しないでCVしているケースが多い場合、ソーシャル施策が不十分であり、まだ伸びしろがあるとも言えます。
なので、ソーシャル運用においてここを判断基準にしてしまうと効果は測りにくいのです。
見るべき指標は?
ではどこを見ればいいのか?ですが、下記3項目は見ておいた方が良いでしょう。
<ソーシャル経由のWebサイト流入数>
まず、どの程度のトラフィックがあったのかを検証する必要はあるでしょう。Instagramのプロフィール欄のURL、もしくはTwitterで拡散したURLからの流入はパラメータを設定しておけばGoogleアナリティクスでも計測可能なので追えるようにしておきましょう。その際、ページ/セッションや滞在時間がどの程度あったかも見ておくと、送客したユーザーの興味関心の度合いも推測できます。
※パラメータ設定は、Campaign URL BuilderdでURLを発行すれば、ここを経由したアクセスはGoogleアナリティクスで計測可能になります。
<UGCの発生>
ソーシャル施策を実行後、UGCが発生するケースはよくあります。Instagramでは、ユーザーからメンション付きのストーリーズをあげられる事が多々ありますので、ちゃんと張り付いてみておかないとUGCを見逃す可能性があります。Twitterの場合はヤフーリアルタイムでURLを放り込むと、ECサイトのURL付きで投稿しているユーザーは確認できますし、キーワード検索でブランド名を検索も可能です。UGCが発生した結果、ソーシャル経由での流入数は伸びやすいので、区別する為にも先述した自アカウントのURLにはパラメータ設定が必要になります。投稿してくれたユーザーのフォロワーへの認知拡大と、そこからブランドのソーシャルアカウントやWebサイトへの訪問も促せるので非常に重要です。
<指名検索の増加>
ソーシャル施策実行後、もしくはUGCの発生が増加すると、それに連動して増えるのが指名検索です。指名検索は特に売上に直結しやすいので、ここを増やす為のソーシャル施策は重要度が高いです。search consoleで当該キーワードの推移をしっかりチェックしておき、施策後どの程度の指名検索が増えたのかを検証しましょう。
代表的な指標としては上記でしょうか。こういった行動が起こってきますと、SNS広告の精度も上がってきます。Webサイトを訪問したり、ソーシャルのアカウントを閲覧したユーザーはターゲティングされやすいから、というのが理由ですね。これだけ見ても、ソーシャルからの直接CVだけで運用を評価してしまう危険性はおわかりでしょう。特に大手企業のEC担当者は担当が細かく別れており、ソーシャルの知見を得にくく検証が的確にできない場合があります。ソーシャルだけでなくSEOやCRM、機能実装など、売上アップの為には知っておいた方がいい情報はいくつもありますので、幅広い知見を身に付けるに越した事は無いでしょう。
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