カナダ発のEC構築サービス、Shopifyは今年に入り、テレビや新聞に連日取り上げられて頻繁に名前を聞くようになりました。
Googleトレンドを見ると今までメジャーだった類似サービスに大きく差をつけていくばかりです。

公式オンラインストア開設の有力候補としてメジャーになりつつあるShopifyについて紐解いてみたいと思います。

Shopifyをメジャーなものにした”Shopify APP”

Shopifyが入ってくる前の国内のECプラットフォーム(ショッピングカートサービスの事、以下EC:プラットフォーム)は20数社あり、お互いにしのぎを削ってシェアを競っておりました。あるカート会社が定期購入機能をつけたら翌月には他社も定期購入機能を搭載する等、「目新しい機能」が今までのカートの選定ポイントでした。

機能が増えれば増える程、ECプラットフォーム側も開発しなくてはいけないのでどうしても月額費用や手数料、オプションで利益をあげていかなければいけません。

半面、新規のショップ運営者にとっては新機能を使いこなす事ができないというジレンマを生み出します。

基本、各ECプラットフォームの管理画面で設定できる項目は200-600項目くらいあります。

これに時代のニーズにあわせて、予約販売機能や定期購入機能を追加することで「定期購入機能なら〇〇のカート」とお客様に選定してもらっていました。

2018年にShopifyが日本のマーケットに本格参入した時に衝撃的なデビューを飾り話題になったのがShopifyAPPという概念です。

Shopifyの管理画面で設定できる項目は、実は国内ECプラットフォームよりはかなり少ない方です。下記御覧の通りShopifyはかなりシンプルな画面構成になっております。

 

 

ですが、このAPPで足りない機能を補う考え方をしております。
ShopfyのAPP STOREがこちら

 

Shopifyを使うショップ運営者であれば誰でも好きなAPPをインストールして自社ECの機能を強化することが可能です。

ショップ運営者は「使わないのに定期購入機能や、ポイントプログラム機能の分の月額を払わなければならない」という事がなくなり、安価かつ最適な機能構成でECを運営することが可能です。

Shopifyの場合は、基本月額29ドル(初期費用なし、契約期間しばりなし)で多くのショップ運営者は事足りてしまいます。さらに自社にあった機能が欲しい場合はAPPをインストールする事によって本当に自分達にあった機能を選定しコストを抑え、機能を強化することが可能です。

これは2,000年前後にフューチャーフォン(ガラパゴス携帯)がカメラの画素数で競いあっていた時にスティーブ・ジョブズがiPhoneのAPPをセンセーショナルにプレゼンし圧倒的に他メーカーを駆逐していった時ととても似ている印象を受けます。

 

サイト構築しやすいShopify

今までのECプラットフォームでは、マーチャントがECサイトを作ろうとするときにデザインを1から、むしろ0から作る必要がありました。

 

Shopifyでは3つのサイトの作り方があります。

❶Shopifyテーマを使ってECサイトを作る方法

❷自由にECサイトを作る方法

❸外部のサイト(ワードプレスなど)でサイトを作って決済ページをつなげる方法。

一番、よく採用される方法は「❶Shopifyテーマを使ってECサイトを作る方法」なのですが、これがまた他ECプラットフォームと違いとても構築をしやすくしております。

APPと同じようにShopifyはテーマストアというストアがありマーチャントは好きなテーマを選び、テーマをカスタマイズしながら構築していくことが可能です。

このテーマはデザインだけではなく機能も搭載しております。

これにより制作会社は、スライドショー構築費用追加〇〇円、や動画差し込み費用追加〇〇円という見積もりの煩雑さから解放されシンプルなお見積りを顧客に提示することが可能です。

Shopifyはテーマを適宜改善してくれるので制作会社が納品した後も、お客様からの出戻り修正もなく次の業務に集中することが可能です。

Shopifyはアップデートをとても小まめに行うのでチェンジログページを追っておくと新機能をいち早く試すことができて恩恵を受けやすいです。

Shopify Changelog (英語)
https://changelog.shopify.com/

 

 

その他の構築環境も充実している

Shopifyは様々な支援ツールを「無償」で提供しています。

ロゴ作成 hatchful

デザインツール Taler

素材集 burst

AR表示 Size.link

リアル店舗のPOS ShopifyPOS

運用自動化 ShopifyFLOW※ShopifyPLUSプランのみ

買い物アプリ SHOP

他プラットフォームからの移管ツール Transporter

テーマ開発ツール ThemeKIT

メール配信ツール ShopifyMail※2020年10月まで無料

ポイントプログラムAPP Point of Sale

これらのツールを無償で提供しております。ECサイト構築にあたり、準備しなければならない物が大半揃っており、WEB制作会社はこれらのツールを駆使して開発原価を抑えて高度な支援が可能になります。

すなわち、ECオープンのボトルネックになりがちな、素材が間に合わない、ロゴが決らない等の課題が解決できてしまいます。

海外では日本に先行してECサイトのM&A、物流、Amazonや大手量販店ウォルマートとの連携なども開始しております。

今までの自社ECは「決済機能付ホームページ制作」という概念がある方も多いと思いますが、モールに劣らない集客機能や運営機能をもったオンライン旗艦店を構築できるようになりました。

 

Shopifyの営業体制について

Shopifyには営業、法人営業の部署がありません。

唯一あるのがパートナーの部署です。日本でいうと代理店営業のような体制です。

Shopifyが直接マーチャントに営業を行う事はありません。多くの場合、マーチャントは自分でShopifyを見つけるか、ShopifyPartnerというShopifyを活用する制作会社やコンサルに提案されてShopifyを導入していきます。

ShopifyPartnerは5件の稼働店舗が認められるとShopifyExpertという称号がもらえます。

海外ではShopifyの管理画面上にShopifyExpertを採用するボタンがあり、マーチャントがShopifyの構築に困ったらいつでも依頼が飛ぶ仕組みになっております。

これによりマーチャント・Shopify・制作会社そのいずれもビジネスを回転させることができるエコシステムを構築しております。オンラインストアを検討する時に、多くの場合、制作会社や支援会社に相談する事が多く、この仕組みは日本のShopifyの広がりにうまく作用しております。

Shopifyの日本市場での課題

1.言語の問題、特にAPP

Shopifyはカナダ発祥のECプラットフォームです。

日本には支社がありますが、最初の方は管理画面やマニュアルは英語でした。今ではほとんど日本語化されております。

しかしながら、APP STOREにあるAPPのほとんどが海外制作なのでAPPを活用するには英語で設定をしなくてはならないという英語の壁があります。また日本でも解説記事が増えてきましたが、最新の情報や機能の使いこなしを調べる時に海外の情報の方が豊富に揃っております。100%近く使いこなすには英語が必要になります。

とは言え、言い換えると英語さえわかればAPPを駆使できて、海外の事情も調査でき、海外のパートナーと繋がる事ができてしまうので英語の壁さえあればこの課題はクリアできます。

2.物流の問題

日本と海外のECでとても大きな違いが生じるのが物流です。

島国である日本は、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵政等の運送会社が独自の発展を行ってきました。海外に比べるとサービスの品質はかなりお客様にとって充実しており、配送日だけではなく受け取り時間指定、再配達等は日本のEC業界のオリジナルのサービスです。受け取り時間指定は標準機能ではない為、APPが必要になります。

Shopifyは毎月4-5件以上のアップデートを繰り返しており(かなりのハイペース)、去年までは日本の決済周りのローカライズをすさまじい勢いで行っておりましたので今後は物流面のローカライズにも力を入れていく事が期待されます。

目が離せない展開

国内ではNEIGHBORHOOD、TOGA、土屋鞄製作所、Mr.Cheesecakeが採用、越境ECではSnowpeak、asicsが採用、海外ではallbirds、カイリーコスメティクス、TAYLOR STICHと名だたる企業が公式オンラインストアに採用し注目を浴びるShopify、今後も目が展開から目が離せません。

次回は事例を交えてお話しをして参ります。

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