消費者はわかっていないようで意外にわかっている

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ひとくくりに「消費者」とするには、そのレベルもさまざまです。
例えば、バッタ屋に来るお客は、本当に洋服の基礎の基礎を知りません。

50歳代、60歳代と思しき女性が

「今、私が着てる服は何サイズ?」(そんなもん知らんがな)

とか

「Mサイズってどれくらい?」

とか

尋ねてくることは日常茶飯事です。

また50歳代の男性でも

「LLと4Lはどちらが大きいサイズ」なんて尋ねてくることも普通にあります。

業界人が接客すると面食らうと思いますが、これが一般大衆のレベルです。

そうかと思うと、良い商品は売れやすいですし、ちょっと品質が落ちると途端に売れなくなったりもします。
そういう部分では不思議と見る目があります。

今春夏はジーユーが苦戦に転じました。
決算書では金額は公表されていませんが、減益で推移しているとの発表がありました。
昨年夏の絶好調ぶりからは一転してしまいました。

メンズの商品に関していえば、昨年夏と比べると、明らかに商品がつまらなくなっています。
品質的にはそう変わっていないと感じられるのですが、商品のデザインがあまりにもベーシックすぎて「安物のユニクロ」みたいな感じになっており、ちょっと買う気が起きません。

そのあたりを如実に「一般大衆」は感じ取っているのだなあと驚くほかありません。

また、H&Mも不調です。
日本だけかと思ったら、どうやら世界規模で不調に陥っているようで、先ごろ発表された第3四半期決算では、当期利益が20%も低下したと伝えられています。

他国での店作りはどうだかわかりませんが、日本の店舗を見ていると、いくら安かろうがちょっと買う気が起きません。
まず、陳列が汚いのです。

円柱ラック(サークルハンガー)にパンパンに商品がかかっていて、これでは劣化版ウォルマートです。
また商品のクオリティも「お!値段以上」ではなく「値段相応」でしかありません。

心斎橋筋商店街ではH&MとユニクロとZARAが隣接していますが、平日昼間に行ってみると、ユニクロとZARAはにぎわっていますが、H&Mはまばらにしかお客がいません。
中国人観光客のメッカであり、中国人観光客が多数入店している状況ではありますが、それを含めてもH&Mは客数が少ないと感じます。
ユニクロとZARAに比べると明らかに少ないことが一目瞭然です。

商品的にはユニクロの方がH&Mより圧倒的に品質が高いですし、トレンドやデザイン性はZARAの方が上です。
また店作りも両店ともH&Mよりは整理されています。

こうなると、一般大衆というのは知識がないように見えて、やっぱり正しい判別をしていると感じられてなりません。

今日は単なる感想ですが、一般大衆は判断基準があやふやで知識もあまり豊富ではありませんが、野生の勘みたいなもので、そのあたりを見抜いているようです。

年々、売れ方が変化してきて、古い世代の業界人は「消費者が退化している」とか「消費者はわかっていない」と批判しますが、それはちょっと認識が誤っているのではないでしょうか。消費者は意外に本質を見抜いている部分がありますから、逆に業界人が退化しているのではないでしょうか。

ちょっと取り留めもないですが、最近はとくに強くそう思うようになっています。

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南 充浩
About 南 充浩 68 Articles
1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間15万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブログ( http://minamimitsuhiro.info/ )】

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