こんにちは、ヨツモトです。
「世の中には他にも同じ商品があるのに、なぜあなたのところから買わないといけないのか?」
ファッション業界で販売員をやっているあなたなら何て答えますか?
「値段が安いから」
「海外のブランドだから」
「サイズがびっちり揃っているから」
はたまた
「私っていう販売員がいるから」
「高級感がある店舗でゴージャス気分で買い物してもらえるから」
「お客さんの家の近所に店があるから」
どれも、間違いではないし正解です。
ですが、どれも先ほどの質問の「答え」には決め手をかきますよね。
しかも、この質問が「目の前のお客さん」からされた質問ならどうでしょう?
「どこにでもある商品」=「価値がない」物ではありませんよ。
この質問の「答え」になるものは1つだけではありません。
それに「販売員であるあなた」に向けてこの質問をしましたが、例えばこの質問を違った職種に人に
してみると、またまた違った答えが返ってくるでしょう。
物なんてどれも同じなんだから「お客さん」との関係性が大事なんだよ。と「物」の存在はほったらかしに
して、「関係性」だけ売ろうとする人もいるぐらいです。
確かにファッション業界の販売員として店に立っているとお客さんとの「関係性」も重要です。
ですが、「物販」である限り「物」を切り離して考える事はありえない事ですよね。
たとえ、あなたが取り扱っているその商品が「どこにでもある商品」であったとしても。
こんな話をすると「商品力がないと売上は上がらない」って話をしてくる人がいますが、
「どこにでもある商品」=「商品力がない」ってきめつけないでくれますか?と思います。
「どこにでもある商品」=「価値がない」物ではありませんよ。
逆に言えば多くのお客さんから必要とされているから「どこにでもある商品」にあるわけです。
全く必要とされて無ければ「どこに行ってもない商品」になるわけですからね。
人間関係を商品にするのではなく、あくまで「物」が商品である。
僕はよく「物」はお客さんの問題を解決するツールですよ。ってお話ししていると思います。
だから、あなた自身はお客さんがその物を使って問題を解決する方法を教える。
そんな「能力」を買ってもらいなさい。って伝えています。
決して「人間関係だけ売れよ」って言っているわけではありません。
何故ならば、僕たち販売者側からみれば「関係性」は必要に見えますが、客さんから見れば
あくまで欲しい物は「商品」なんですからね。
あなた自身が「主役」になる必要はないんです。
あなた自身は「お客さん」が主役になる「名脇役兼名監督」になればいいのです。
そう考えると「どこにでもある商品」と言われる物であっても見え方が違ってきます。
あなた自身がお客さんを主役にする為に書いたストーリーの中に出てくる「物」は
世の中ではありふれた物であるかもしれません。
例えば「りんご」
品種の違いやサイズの違いに値段の違いもありますがは「りんごはりんご」です。
その「どこにでもあるりんご」があなたが作ったストーリーの中でお客さんを主役にする為に
「どんな使い方をするのか?」これがストーリーのキモいなってきますよね。
それを「りんごなんてどこにでもある物でお客さんを主役として引き立たせるストーリーは書けない」
なんて事になりますか?
りんごがそんな存在で有るならば白雪姫はこの世に存在しなかったはずです。
同じりんごであっても「主人公」を引き立たせる事はできるんです。
現実的に考えて誰もが手放しで「これください」と買いに来る「商品開発」ができる確率は低い。
今までの話を踏まえて言いますが、決して「商品開発は手を抜いていい」「物なんてなんでも同じだ」なんて事を言いたいわけではありません。
今回の質問を向けている「店頭の販売員」が商品企画に関わっていく事はできても実際に全ての商品企画ができる事はない立場から見た話です。
それに例え商品開発を行うにしても、そう容易く「誰も見たことがない未来永劫に続く大ヒット商品」なんて物を生み出すことができるわけでもありません。
ですが、「どこにでもある物」だってそれなりに「考えて作られた物」であるはず。
頭から「どこにでもあるような物」と決めつけて、その商品自体への探究心や興味すら持てないのであれば
それはただの「思考停止」なだけです。
あなたからすれば「どこにでもある物」かもしれませんが。お客さんから見れば「初めて見た」時だってある。
まずは「どこにでもある物」と決めつけずに「この商品の良さ」を全て知り尽くすべきです。
その上で「私たちのお客さんを主役にする為にどうすればこの商品が活きるか?」を考えて
ストーリー作りを初めていくんです。
「他にも同じ商品があるのに なぜあなたのところから買わないといけないのか?」
この答えは
「他に同じ商品があるかどうかなんて関係ない。私があなたを主役にする為にここにある商品なんだから」
これが僕の答えです。
私が販売を続けているのは、接客をしている方にもっと似合うものがある、それを合わせた時の表情豊かになる感覚が堪らなく嬉しい事です。とても腑におちました。過去のブログも熟読させていただきます。