こちらのnoteではファッション業界の最新ニュースを1週間に5本程度解説し、その先に起こり得る事や豆知識を盛り込んでご提供いたします。
先週のピックアップニュースは下記の通りです。
・百貨店アパレルってマーケティングしてるの?
・百貨店はもう自主編集しない方がいいのでは…。
・ライザップECのサイト診断してみた!
・ECでテスト販売が主流?
・ミスターポーターから学ぶラグジュアリーECの販売手法
百貨店アパレルってマーケティングしてるの?
オンワードがEC専売のシャツブランドを始動 「五大陸」がプロデュース
オンワード樫山が10月20日、シャツに特化したEC専売の新ブランド「THE T.I.E」をローンチする。「世界で一番“ワイシャツ”が揃う店」をテーマに、着まわしのきくベーシックなドレスシャツを約500型用意する。同社ブランドの「五大陸」がプロデュースを担当し、価格は6300円から。ビジネスパーソンをターゲットに、自社ECサイト「オンワード・クローゼット(ONWARD CROSSET.)」のみでの販売を予定する。
オンワードがシャツに特化したブランドをローンチとの事で色々と突っ込みたい事があったので整理してお伝えしていきます。
①競合分析した??
記事読んでますと恐らくビジネスシャツがメインなんでしょうけど、そこはアメリカでも成功を収めつつある「メーカーズシャツ鎌倉」の領域なのは皆さま周知の事実。で先方のプライスポイントは4900円で、オンワードさんは6300円から…。その他の競合でも、ツープライススーツのシャツでも軒並み5000円未満ですし、GMSでは3000円未満。そして天下のユニクロさんでも2990円でしかもオーダーでも同じ値段。。あとベーシックなドレスシャツで500型って多すぎないですかね。
もちろん価格が全てだとは思いませんが、「シャツに特化」というカテゴリーキラー自体が既に二番煎じである状況でどうやってブランディングするのかと…。まずはECのみでの販売で、自社モールの「オンワードクローゼット」で売るようですが、今の状況だと顧客にちょろっと買ってもらうだけで終わりそうな様相。確かにオンワードクローゼットは年間で150億円ほど売り上げるモールではありますが、五大陸がプロデュースって事でメンズ主体でしょうし、ちょっと過信しすぎなんではないかと思った次第です。
②新ブランドなのに五大陸プロデュースって??
新ブランドで「シャツに特化」って言ってるのにそこに五大陸がプロデュースって、その要素いる??って思うんですが…。五大陸が出すのか、それともただの新ブランドなのかどっちかでいいです。色々と盛り込みたい事多すぎて、逆に伝わりにくくなる典型に見えるのですが。
で、「世界で一番ワイシャツが揃う店」がテーマなのにブランド名が「THE T.I.E」なんだ…。ブランドアイデンティティは一体何なんだ。そのうちブランド拡張してネクタイ、そしてドレスアイテム全般を取り扱うようになる為の布石なんだとしたら、それこそ鎌倉シャツのパクリブランドです。
相変わらず百貨店アパレルの仕掛けてくる施策がよくわからないという事案でした。
続きは下記より