Instagramが、2年間で利用者を倍増させ、月間アクティブユーザー数7億を達成した。「ストーリー」やウェブからのサインアップ機能、加えてローエンドのAndroidスマートフォンでも動作する汎用性などが人気を支えているのだろう。また、成長を続けているだけでなく、成長速度もアップしている。アクティブユーザー数が6億を超えたのは12月のことだった。それから4ヵ月で7億を突破しているわけだが、5億から6億に増えるには6ヵ月を要していた。
Instagramユーザーが爆増し続けていて、現在MAU(マンスリーアクティブユーザー)が7億人を超えたとの事。日本でも爆増の印象が強く、現在MAUは1600万人。若者と仕事をしている僕としては、使ってない人を見た事がないくらいの感覚です。で、爆増の理由ですが下記のような記載が。
SnapchatクローンのInstagram Stories(ストーリー)を導入したことが成長に寄与したのかという質問をうけ、スポークスパーソンは「継続して利用する人が増え、さらに多くの人が利用するようになっている」と述べている。
同じく画像系のソーシャルである「Snapchat」の機能を丸パクリした事が成長の原因だと。日本ではこれまたSnapchatの丸パクリである「snow」(運営はLINEの関連会社)が流行っているせいであまり流行ってませんが、アメリカでは大流行しています。この戦略、端から見てるとすごくせこく見えるのですが、実は一般的な手法です。本日はInstagramユーザーが爆増した原因であるInstagram Stories導入を例に、企業の戦略についてお話し致します。
リーダー企業はチャレンジャー企業と同じポジションを取る
マーケティングの基本なのですが、同じ業界でシェアを多く取っている企業に対抗するには何か差別化が必要です。そしてそれが成功したとしたら、リーダー企業の取る戦略は、「それと同じポジションを取る」なのです。これが定石。
こちらにわかりやすい企業の分類の図がありましたので引用しときます。
(業界地位、競争地位を考えるから引用)
有名な話ではアメリカのペプシコーラがダイエット系のコーラを発売したら、その直後にコカコーラも同様の製品を出し、シェアを奪ったという事例があります。
今回のInstagramの取り組みはまさにこれと同じ。以前、FacebookがSnapchatを買収しようとして断られた事もあり、Instagramを使ってSnapchatを潰しにかかっているという見方もできなくもないですが。。(InstagramはFacebookの傘下です。)
非言語の重要性
Instagram Stories導入は関係無いですが、やはり重要なのはこれ。この件に関してはヴァンキッシュというアパレルブランドの社長さんである石川涼氏が WWDの記事でお話しされてますので一部抜粋。
そもそも生活の中でファッションのプライオリティは高くないし、安くて良いものはそこら中に溢れています。世界が、インスタグラムに代表される写真中心の、非言語コミュニケーションの時代になったことが大きな理由です。例えば、白いシャツに10万円を払う必要が無い、写真で見たら一緒なので3000円でいい。今はそういう社会。世界の99%くらいの人がそんな考えを持っていて、必要以上に品質にこだわるようなファッション業界の感覚がずれている。
Instagramユーザーが好むジャンルとしては「ファッション・ビューティー・グルメ・トラベル」あたりが主なところでしょう。ユーザーは画像を見る事によって、普段自分が体験し得ない事を消費しているという事です。あと、非言語には国境が関係ないので拡大しやすくもあるでしょう。
ざっくり簡単ですが、これらを理由にInstagramユーザーが増えていると予測されます。ファッションブランドでもInstagramを活用して、自社の集客やブランディングに利用しておられますが、戦略がなくやっつけで投稿されているところが多いです。ファッション業界を志す学生さんは今後、Instagramの活用は必須になってきますから今のうちから是非フォロワーを増やす術を身につけておきましょう。
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