先日、実績をあげ続けている販売員数名とお話していたんですが、興味深い共通点がありました。
それは皆さん、売上に対してとってもネガティブなんです。
1日が始まるその瞬間からとにかく「怖い」という感覚があり、売上を取れる自信など皆無。売上がついてくると、やっとホッとできるようですが、1日が終わるとまた次の日もその繰り返し。ブランドで売上No.1を取り続けていた人間ですらそのような感覚がずっと続いているというのです。「売上1位なんてプレッシャーでしかない」と。どれだけ実績をあげ続けていてもこの部分が払拭されないのだから不思議なものです。しかし、このネガティブさが逆に実績に繋がっているようです。
自信は過信?
彼らが口を揃えて言うのは、
「自信が無く、怖いという感覚があるからこそ準備を怠らない」
という事でした。これは確かにどんな職種でもあてはまりそうです。初めて行く現場だったり、経験が浅い事を手がけようとする時、事前に情報収集したり、シミュレーションする人は多いでしょう。しかし、いつしか「慣れ」が出てきてしまうと、当初あった不安や緊張が失われ、過信や慢心といった態度に移り変わる。しかし、売れる販売員たちはここが常に「不安」であるからこそ、いつでも最善の準備を怠らないのです。
「自信は持った事は無いが、積み重ねた事に対しての確信はある」
と。彼らはその時「何故売れたのか?」の考察を怠らないので偶然性をなるべく排除し、常に売上が取れる確率を高めようとします。だからこそ自信=過信に繋がりにくいのではないでしょうか。
ネガティブな人ほど仕事ができる?
僕の周りにいる起業家たちはネガティブな人が多いし、「ポジティブな人間に仕事ができる人はいない」とまで言い切る人もいらっしゃいます。上記の売れる販売員と同様、ポジティブになると準備を怠ったり、最悪の状況を想定しないケースが多い。「もしかして上手くいかないのでは?」という前提があるから、石橋を叩けるし、自信があるような発言をする時は決まって自身の逃げ道を無くす為のポーズをとっている場合です。結局仕事で結果を出せるかどうかは、「頭が良い」とか「才能がある」というより、やるべき事をしっかりやっているかどうかに尽きます。その上で、ネガティブというメンタリティは重要な要素だと言えるでしょう。
ちょっと結果を出したからと言って慢心せず、常に謙虚でありネガティブであり続けたいものですね。