ものを作る人間だからこそ、優秀な消費者でありたい

こんにちは。
何回かに一度は海外で書いてると思うんですけど、今回はバンコクです。

初日に食べたガパオライスが辛くて心が折れかけましたが、ウォーターメロンジュースで気持ちを立て直しました。

バンコクに来たらおススメです。

さて、今回は題名の通り
私はものを作る人間なので、消費者として優秀でありたいです。というだけの話で。

たぶん一人でサービスを作ったり、ものを作って売ったりする方はとてもわかっていただける部分ではないかと思いますが、どうでしょう。

消費者として優秀になるって、とても大変なことですよね。

自分がなぜそれを買ったのか、見極める。

人間の欲求には様々なものがあり、その時々の環境、一瞬の感情などによってそれは多分に左右されます。

なぜ購買決定に至ったのか。
それを正確に、嘘偽りなく、正常に判断するのは実は困難だと言えます。

これは消費者側が商品知識について仔細に詳しい場合を除きますが、このあたりは消費者行動論に関する本にも記載が多いですね。

ここからは持論なんですが、なぜ購買決定に至る理由を正確に説明するのが困難なのか。

その理由の一つに、それは人間の欲求、もっと汚く言えば欲に近い部分と向き合わなくてはならないからということがあります。

インスタ映えの裏にあるものは?
SNSをやる裏ではにある心理って?

そんなに美しい公式が出来上がる分野じゃないなぁマーケティングって。と心から思うんですよね。

なのでまず、自分の本当の心理はあっちなのかこっちなのか、ああでもないこうでもないとこねくり回せるってとても大切だなぁと思うんです。

マーケットを見る=ものが似たり寄ったりになる わけではない

これはほんっとうによく聞かれるんですが、マーケットを見る=消費者の言いなりになる。では断じてないともう言い続けたい。

でも言いなりにならないためには、自分の購買決定理由をギラギラと監視してなくてはならないと思います。

マーケットを見るというのは、”自分たちのサービス・商品を求める層はどこにいるのか”を探すということです。

それは既存出来上がっている集合の中にはないかもしれませんし、ひょっとしたらどこかとバチバチに競合になるかもしれない。

そういう部分を探すためにマーケットを見る。ことが大事だなぁと、思っています。

自分がなぜそれを買ったのか、それはどのマーケットの中で選んだものなのか。
正確にそれを判断することは、ファッションと衣料品の話にも置き換えられることではないでしょうか。

それが判断できないと、自分たちのものがどこに向かえばいいのか迷うと思います。

自分がその領域でマジョリティかマイノリティか

これもとても大切な消費者としての観点だと思っています。

自分が”これ”を選ぶということは、世の中でマジョリティなのかマイノリティなのか。

それによってその業種の規模感が見えます。

なのでわたしはファッション大好きな人たちと仕事でご一緒する分、友人には他分野の方々もとても多いです。

彼らの話を聞くと、なぜ服に対する優先順位が低いのか、なぜショップに行きたくないのかがよく見えます。

どこまでが潜在顧客になりうるのか。
そういったことを教えてくれるのが、自分と反対側にいる人たちであることを忘れないようにしたいですね。

自分はこの分野ではマジョリティだけど、この分野ではマイノリティだ。とか。

正解はない。ことが多い。

仮説と検証の繰り返し。

これをやっていると、自分がどれだけ自分のことをわかっていないか思い知らされるのでメンタルが強い方々は絶賛オススメです。

自分の気持ちや購買決定理由を仮説にしないといけないわけですので、わたし自身はとても楽しいのですが。

その考え方が正解でない。なんてことにもぶつかるのでメンタルは強い方が良いかと思います。

消費者として優秀になるというのは、ものを作り売る人間としてとても重要だと思いつつ、そんな簡単なことではないと、自戒を込めて日々思っています。

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中溝 雪未
About 中溝 雪未 69 Articles
1990年生まれ。コレクションブランドの企画室でインターンからデザイナーアシスタントとして勤務。その後アパレルブランドで布帛・ニットをはじめとするデザイナーの経験を積み独立。現在フリーランスとして企画・デザイン・パターンを担当。 プロダクトアウトなものづくりからマーケットインまで、偏らないバランス感覚を武器に、コンセプトメイクからお客様に届くまでをディレクションするプランナーとして業界を問わず活動中。