みなさん、明けましておめでとうございます。
関西では15日まで松の内なので、新年のあいさつから始めますね。
さて、綿100%とか麻100%とかウール100%とかそういう単一の生地ではなく、二種類以上の素材が混ざってできている生地がよくあります。
例えば、綿55%・麻45%だとかウール80%・ナイロン20%だとか、そういう表示のある生地です。
こういう生地を「複合素材」と呼びます。
2種類ではなく、3種類とか4種類が混じっている生地も珍しくありません。
綿・ポリエステル・ポリウレタンとか、ウール・ナイロン・ポリエステルとか、そういう組成の生地です。
3種類混じっている生地を「三者懇談会三者混」、4種類が混じっている生地を「四者混」と呼びます。
じゃあ、どのようにして異素材同士を混ぜているのでしょうか?
ファッション雑誌やファッションアドバイザーみたいな「ファッション寄り」の人はだいたい「混紡」と書くことが多くあります。
たしかに混紡も異素材同士を混ぜる方法ですが、それは方法の一つにすぎません。
混紡がすべてではないのです。
混紡のほかに、交織、交編、交撚という3種類の混ぜ方があります。
まず混紡から順番にどのようなものなのかを見ていきましょう。
混紡とは、糸を作る前の段階で原料同士を混ぜ合わせてから糸にすることです。
綿素材は、綿花からできていますが、綿花の繊維と他の繊維を混ぜてそれを糸に紡ぐのです。
混ぜて紡ぐ(紡績する)ので「混紡」と言います。
つぎに交織です。
生地には織物と編み物があります。
織物は経糸(たていと)と緯糸(よこいと)が組み合わさってできています。
経糸と緯糸をそれぞれ別の素材の糸で織ることを「交織」と呼びます。
例えば経糸が綿で緯糸が麻という交織素材なら、これは綿麻混素材ということになります。
次は交編です。
これは編み物(ニット)のことですが、交織と同じで違う素材の糸を組み合わせて生地を編むことです。
例えばウールとアクリルとナイロンという3種類の糸を組み合わせて編めばこれは交編の複合素材ということになります。
最後は交撚です。
紡績された糸は通常、単糸と呼ばれます。
これを2本撚り合わせた糸を双糸と呼び、3本撚り合わせた糸を三子糸(みこいと)と呼びます。
単糸で編んだ生地や織った生地は斜行しやすかったり、洗うと縮みやすかったりします。
これを防ぐために双糸にするのですが、糸の値段は2倍になります。
2本使っているから当たり前ですね。
よくワイシャツ売り場で「100番手双糸使いの生地」とか「80番手双糸使いの生地」なんて書かれていますが、これは100番手の単糸を二本撚り合わせた双糸で織っていますということです。
80番手双糸も同じです。
綿の糸同士を撚り合わせると、当たり前ですが綿100%になります。
しかし、綿と麻を撚り合わせると綿麻混になります。
この違う糸同士を撚り合わせることを交撚と言います。
交撚された糸で織られたり編まれたりした生地は当然「複合素材」ということになります。
どうですか?一口に複合素材といってもこれほどの作られ方があるのです。
しっかりと覚えてください。なんでもかんでも「混紡」一辺倒では底が浅すぎますので。
では、みなさま、今年もよろしくお願いします。
【トプセラ執筆者が御社の「現場の問題」解決いたします。】
最近セミナーや販売トレーニングのお問い合わせが多いので、お問い合わせの入り口を作りました。
セミナー等のご相談はこちらから↓
【TopSellerの執筆者が書く「表では話せない話」はこちら→トプセラ×note】
あなたの「未来の形」を話してみる?↓
音楽が好きという方でしたらどなたでも構いませんのでお気軽にぜひ🎶
「谷口部長のトプセラ音楽部」
登録はこちらから↓
日々更新される「売れる仕組みの解説書」を作りました。
興味ある方はどうそ。
ご登録はこちらから↓
【ヨツモトリョウヘイが作る「売れる仕組みの解説書」】