12月の平均気温は3月と同じ

ちょっとネタがないので気温の話でもしましょう。

10月は毎年のごとく高気温だったので防寒アウターが売れずに各ブランドとも苦戦しました。ユニクロも既存店10%減に終わりました。

あるブランドは「防寒が売れずに壊滅的な業績だった」と青い顔をしています。

これまで11月には寒波がやってきて途端に気温が下がることが多くありました。しかし、今年の11月は記憶にないほどの高気温が続いています。

11月下旬で最高気温20度の日が続くなんて年はちょっと記憶にありません。

雨が降って15度くらいに気温が下がっても数日すればまた18度くらいに回復します。冷え性の女性にはうれしい気候かもしれませんが、暑がりな当方にとってはやっかいな気温です。

おかげでまだ冬物に袖を通したことがありません。

台湾並みの暑さだといえます。

昨年も実は年末までは暖かい日が多かったのですが、年初の正月明けから大寒波がやってきて、2月末まで極寒の日が続きました。

来年の1月、2月はどうなるのかわかりませんが、12月もこの調子なら高気温の日が多く、防寒アウターはプロパーでは売れにくいと考えられます。

ところで、平均気温についてですが、多くの人は12月になると「冬だ」「寒い」と感じますが、実は12月の東京・大阪の平均気温はそれほど低くないのです。

実は12月の平均気温は3月とほとんど同じなのです。

3月になると皆さんは「暖かくなった」「春だ」と感じますが、実は12月の気温に戻っただけなのです。もちろん、日差しの強弱は多少ありますが、3月は基本的にはそれほど暖かくないのです。

これと同じことはほかの月でもいえます。

6月になると、梅雨が始まり、そろそろ夏だと感じられますが、6月の平均気温は9月とほとんど同じなのです。当然、湿度の高低はありますが、6月は思っているほど暑くないし、9月は思っているほど涼しくないということになります。

とはいっても、最近では9月は夏だとしかいえない気温が続いていますが。

洋服の業界は、もともとは「季節先取り」が主流だったので今でもそれに則した商品投入時期が決められています。防寒アウターなら10月21日、春物なら2月21日、というふうに。

しかし、実際の気温の変化は業界の観念通りではありません。

そして消費者の購買行動も数十年前とは異なり体感気温に応じて買うことが主流になっています。自分でも10月に安くなった防寒アウターを買おうかと思いましたが、あと1か月以上着用できないのかと思うと、やっぱり面倒になって買いませんでした。

こう考えてみると、これまでの商品投入時期を考えなおす必要があるのではないかと思います。

洋服販売が不振なのですから、何かしら投入時期も工夫してみる必要があるのではないでしょうか。

 

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

南 充浩
About 南 充浩 163 Articles
1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間15万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブログ( http://minamimitsuhiro.info/ )】