先日、今までとちょっと違う視点の話を伺ったのでご紹介します。
販売員さんの存在意義を否定するわけではないですが、販売員から見られていると感じると、店に入りにくい・商品を触りにくいのも事実です。
コンサルを経て、某メーカーに入ったベテランは、こう指摘しました。
「店の突き当りに入り口を向いてレジが設置されている店はお客が入りにくいから、繁盛しているケースが少ない。ユニクロは必ずレジが入り口を向いていない」
とのことです。
例えば、心斎橋店は入り口(エスカレーター)にレジは背を向けていますし、あべのキューズモール店は入り口に向かって90度にレジが設置されています。
このため、店に入ってもレジの店員からこちらは見えないのです。
見えないから入店するのも気兼ねしませんし、商品の値札を見るのも気兼ねしません。
小規模店では、販売員が一人で切り盛りしないといけないことから万引きなどを防ぐ目的から、店の突き当りに入り口を向いてレジが設置されている場合が少なくありません。
作業しながら入客が確認できるので店側からすると非常に効率的ですが、常に販売員から見られているため、よほどの人以外は入店しづらく感じます。
ファッションビルでも入り口に向いてレジが設置されている店はあまり賑わっていない場合が多いように見受けられます。
天王寺MIOのレイジブルーは入り口に向いてレジが設置されているためか、あまり賑わっていない印象があります。
売れ行きの良し悪しはレジ位置だけに左右されるものではなく、商品の良し悪しに最終的には左右されますが、とりあえず入店してもらわないことには商品の良し悪しさえ理解してもらえません。
当方がいまだになぜか手伝っている天神橋筋商店街のバッタ屋は、もうすぐ開店4年を迎えますが、比較的好調だから続いているといえます。もちろん安いから売れているといえますが、実はこの店もレジが入り口と90度に設置されていて、レジに入っていると入客が見えないのです。
多分、偶然にそういう設置にしたのだと思いますが(オーナーの性格上)、これが怪我の功名だったといえるかもしれません。
入り口からレジが見えない、販売員が見えないというのは、このバッタ屋が長続きしている要因の一つかもしれません。
もし、入店客数の低下で苦しんでいる店があったら、レジ台の位置を変えてみてはどうでしょうか?
レジ台から物欲しげに入り口をじっと見つめているから余計にお客が入店しづらいのかもしれませんよ。