後日自分のブログでも書こうと思いますが、洋服だけではなく、すべての分野で「低価格代替品」のクオリティが上がっています。
あるアパレルの有名コンサルタントは、洋服にはこだわりがありますが、それ以外の分野ではこだわりがありません。
彼の眼鏡はジンズですし、家具はニトリです。
しかし、眼鏡好きからすればジンズやゾフ、オンデーズなんかはあり得ないでしょうし、家具好きからするとニトリはあり得ないでしょう。
自動車も同様です。
自動車好きの知人はBMWとかベンツとかに乗っています。
自動車にこだわりのない当方からするとスズキやダイハツの今の軽自動車で十分なのです。
洋服もこれと同じです。
洋服好きからするとユニクロやジーユー、無印良品なんかはあり得ないということなのでしょうが、それほどこだわりのない人からするとユニクロやジーユーで十分なのです。
いわゆる「スペック」で比較するなら、どの分野の「低価格代替品」は粗悪品ではありません。
むしろ、値段の割には品質スペックは高い物が多いのです。
洋服も同じで、品質スペックだけで比較すればユニクロはそこら辺の百貨店納入ブランドより高いのです。
無印良品の3足890円のフットカバーの品質スペックはものすごく高いのです。
ニトリの家具しかり、ジンズの眼鏡しかり、スズキの軽自動車しかりです。
どれも「こだわりのない人」から見れば、品質スペックは十分に高く、見た目のデザインも決してダサくはないのです。
洋服も同様です。
ですから、ここで「品質ガー」「生産地ガー」という競争をしたって実は何の意味もないのです。
品質スペックにおいて低いのに、重宝がられているブランドは世の中にたくさんあります。
自動車だってそうです。
BMWだって、トヨタよりは品質スペックは低いのです。
洋服も同様に、イタリア製のスーツは日本製や中国製のスーツに比べて、縫製の品質は低い物が多いのです。
にもかかわらず、どうしてそれらを高値で欲しがる人が相当数存在するのでしょうか。
それらは品質スペックで競争していないからです。
腕時計だって品質の高さと値段の手ごろさでいうなら、セイコーやシチズン、カシオのGショックなどの日本ブランドは世界トップクラスです。むしろ、スイス製のナンタラという高額腕時計の方が品質スペックは低いのです。
にもかかわらず、100万円出しても買いたいという人が相当数存在するのはなぜでしょうか。
品質スペックやコスパだけではない魅力を伝えて納得させられることができれば、高額品でも売れるのです。
洋服のブランドもそこに目を向けるべきで、品質スペックの高さと値段の手ごろ感では、最早ユニクロに太刀打ちできるブランドは国内には存在しないのです。
じゃあ、その魅力をどうやって伝えるのか、それを考えることが「ブランド化」だといえます。
それができないブランドは今後淘汰されるのみです。