どうも、ニューヨーク在住の個人バイヤーのKeiです。
服関係の仕事をしている人なら一度は海外を飛び回りながら買い付けしたものを販売する「バイヤー業」に興味を持ったことある人も多いのではないでしょうか?自分自身ニューヨークに住みながら個人バイヤーをしていることもあり、海外で買い付けをする個人バイヤーになる場合はいくらくらいお金って必要なのかよく聞かれます。
日本でショップを出すなどの場合は出店費用や家賃などもかかるので始めようと思っても始めれませんが、インターネットで販売するなら渡航費と買い付け費用があれば、海外で買い付けをする個人バイヤーになるのは意外に簡単です。
この記事では「個人バイヤーとしてまずは経験で旅費とホテル代が稼げるくらいの買い付けに行こう」と考えている人向けに「ニューヨーク」「イタリア」「タイ」の3カ国の買い付け難易度と買い付けをする場合にかかる費用について紹介したいと思います。
「ニューヨーク」で個人買い付けする
ニューヨークで買い付けをする場合はアメリカ発の女性に人気ブランド「Coach(コーチ)」や「Marc Jacobs(マークジェイコブス)」、アメリカ発の幅広い層に人気のブランド「Nike(ナイキ)」や「Converse(コンバース)」、世界的人気のストリートブランド「Supreme(シュプリーム)」などの買い付け先として人気です。
日本からニューヨークまでの航空券代は月によって異なりますが15万円前後で、ホテルは1泊2万円以上はかかります。買い付け予算に関しては購入するブランドによって異なりますが過去のバイヤーアテンドのバイヤーさんの買い付け予算はだいたい60万円から80万円くらいです。
移動は地下鉄がメインにはなりますが、買い付けした量によっては強盗などの危険を考えてタクシーやUberを利用しましょう。また、ニューヨークで買い付け先として人気の郊外にあるアウトレットモール「ウッドベリーコモンプレミアムアウトレット」の買い付けについては「アメリカでアウトレットで買い付けはあり?個人バイヤーに賢い方法を教えましょう」の記事で紹介していますので、合わせてお読みください。
「イタリア」で個人買い付けする
イタリアで買い付けをする場合はヨーロッパ発のハイブランドを買い付けをするのが一般的で人気のブランドだと「Guuci(グッチ)」「Prada(プラダ)」「Balenciaga(バレンシアガ)」「TOM FORD(トムフォード)」「GIVENCHY(ジバンシィー)」などが買い付け先ブランドで人気です。
日本からイタリアまでは直行便はないので経由先をどこにするかで変わりますが13万円前後で、ホテルは1泊1.5万円以上はかかります。買い付け予算に関してはハイブランドは1つ1つの商品の値段が高いので120万から180万は用意したほうがいいです。
イタリアの移動は買い付けする商品がハイブランドなのでホテル付近のお店の場合は歩き、中心街で買い物した場合はタクシーやMyTaxi(uberみたいな配送サービス)を使いましょう。また、ハイブランドが密集してるエリア内のホテルに宿泊するのもオススメです。詳しいイタリア買い付けに関しては「イタリアにハイブランドの買い付けに行った話(ミラノ/フィレンツェ/ローマ編)」の記事で紹介していますので、合わせてお読みください。
「タイ」で個人買い付けする
タイで買い付けをする場合はノーブランド「籠バック」や「古着」を買い付けにくる人が多いのですが、ほとんどの人が「価格で売る」か「認知度で売る」かのどちらかがで勝負しています。価格競争の中で戦う場合は薄利多売に数を売ることが大切になるので買い付け予算は50万円は用意したほうがいいですが、もし認知度がある場合はファンの人が欲しい物をうまく買い付けできれば30万ほどの予算で買い付けできると思います。
日本からタイまでの航空券は5万円前後(安い時は3万円前後)、ホテルは5000円から1万円とニューヨークやイタリアに比べたら航空券代もホテル代も半額で済みます。
ですが、3つの中で1番買い付けが簡単な分、売るのは1番難しいと思います。
なぜなら買い手側の決定権は「ブランドが好きだから買う」か「あなたが好きだから買う」のどちらかしかないです。なので、ずば抜けてイケてるデザインを見つけれない限り安くても「在庫になる=赤字」となってしまいます。アジア買い付けはある程度ファンがいないと買い付け出来ても売れない負のサイクルに入ってしまいます。
結局どの国で買い付けをスタートするのがベスト?
どの国で買い付けをするか考える際にまずどこで売るか決めましょう。例えば「ヤフオク」や「Buyma」などの他社の集客力に頼って売る場合はメリットとしては1番難しい集客の部分を考えなくていい反面、デメリットとしては値段勝負になるので薄利多売のビジネスモデルになってしまう可能性が高いです。逆にSNSを使った販売方法の場合はメリットとして信頼関係のあるフォロワーさんへは自分で決めた金額で売れる反面、デメリットとしてはお金にならなくても時間を使って集客力を持つためにフォロワーとのコミュニケーションを取らないといけません。
前者と後者、どちらがいいですか?と聞かれたら100%後者です。今後はテクノロジーが進化して今以上に探したいものが簡単に見つかる時代になりますが、それは今以上に信頼がない人は薄利多売のビジネスをしざる負えない時代になります。逆に信頼関係が成り立っている人はその波に飲まれないで自分のビジネススタイルで仕事が出来ます。
ですが、これでは答えにならないので今回紹介した3つで1番買い付けがしやすいのは?と聞かれたら予算があるなら「イタリア」、予算がないなら「ニューヨーク」で個人バイヤーをスタートするのがオススメ!
イタリアはハイブランドが中心になります。ハイブランドは年代関係なく人気があるため、調査して買い付けをすれば在庫になる可能性は低いですが、1つ1つ高額商品になるので予算が必要になります。もし予算がないなら「ニューヨーク」がオススメで、利幅はイタリアのように出ませんが、アメリカ発のブランドなら数千円の利益が出る商品はたくさんありますので回収はしやすいです。
でも、注意なのが「ヤフオク」や「Buyma」などの他社サービスを使って販売する場合は売れるまでの期間が2、3ヶ月はかかると考えたほうがいいです。人気商品の場合は売れるまでの時間は早いですが、定番商品や日本でも販売がある商品に関しては売れるまで時間がかかる傾向があります。