なんとなく落ち着き出した今日この頃。先のことは不透明なれどなんとなく日常に戻りつつあるのかな?と安堵している今日この頃。
こんにちはkazです
さてさて今回は店装で意外と印象の強い床についてのお話です。POPUP、展示会、店舗とそれぞれ変わりますが分かり易くお伝えできればと思います。
それでは、スタート!
床材の種類
・パンチカーペット
不織布を針でさして加工したフェルトのような見た目をした床材で加工もしやすく施工も両面テープではるだけで設置できるので手間やコストが低く扱いやすい。
POPUPや展示会などで使用されていて色も豊富。
加工のしやすさから一色だけでなく複数の色を貼り分けたりできるので市松やストライプなど簡単にできる。耐久性は低いので基本使い捨てになりますが、濃色の場合は汚れなどが目立たない色を選べば数回は使用できる。
・カーペット
これは言わずもがなそのままです。こちらは色、柄のバリエーションが豊富。耐久性も三段階ほどあり使用される場所により変わる。基本はオーダーでサイズと端の仕上げを決めて発注するながれ。会場すべてに敷くこともできるし、部分的に敷くことも可。
単価は前述の耐久性などにもより変わる。
・タイルカーペット
上記のカーペットを正方形(基本)にしたもの。サイズだいたい450角でそれらを敷き詰めて使う。敷くだけなので設置も簡単で、補修の際も該当箇所のみの交換で済むため勝手がよい。
オフィスとかこのタイプが多いので見慣れているのでは?こちらも色、柄の組み合わせがやりやすい。
・長尺シート
いわゆる塩ビといわれる素材でできた床材。硬めで強度がありキズ付きにくい。設置には専門の床職人が必要で素材と施工費のどちらも高め。ただ、木目のものなどは本物のフローリング材を使うよりも安価で雰囲気が出せる。少ないけど普通にマンションの床なんかにも使われている。
・クッションシート
職人さんからはCFシートと呼ばれる。素材は長尺シートと同じだけれども裏面がスポンジのような薄いものでできており柔らかい分キズやへこみが付きやすい。設置もしやすく長尺シートよりも安価なため短期のPOPUPなどによく使われている。
前述のように素材が長尺シートと同じなのでよくひとまとめにされて同じものと思われやすいけど特徴の違いで区別されている。柔らかいので切ったり敷いたりしやすい。
・Pタイル
こちらも塩ビでできてます。長尺シートをタイルカーペットのように正方形(基本)カットしたもの。タイルカーペット同様に部分貼り替えができ施工も石や木材を敷くよりも安価なため百貨店のインショップなどではこちらが使われています。
もちろんPOPUPなども同様です。
また、壁面に貼ることも可能なので使い方はアイデア次第で広がります。
・セラミックタイル
天然石に似せた陶磁器タイルのことで、最近は薄くても強度があるものが作られるようになり床材として使用が増えています。
多くは駅、コンビニの床に使われてパッと見は天然石タイルと遜色ないようになっていますが、天然石より安く(施工費含め)て扱い安いので広がってきている。
と、一般的な床材はこんな感じです。複数の素材を知ることで適切なところに適切な素材を選べるようになります。
選び方
それでは実際にはどのようにしてそれぞれを使い分けるかというと、基本はイメージ優先です。例えば前項には記載してませんが当然天然素材の木や石を床材として使うこともあります。ただどうしても金額や施工的な問題で簡単には使えません。なぜかというと店舗を新たに作る、改装をする際には床についても規制があり基本的には館指定の共通床ですでに仕上がっているところに什器を持ち込むのが多いです。壁面のショップなどは床もさわれるのですが、その場合は通路などの基本となる床の高さからマイナス何cmなんて決まっています。そして天然の石や木だと大体厚みが10mm程あり、床の規制はマイナス3mmの指定なので頑張ってもはまらない…ってことが多いです。対策としてはスロープをつけたりするのですが引っ掛かりが出るのであまり喜ばれません。
なので基本的にはそれに代わる素材で仕上げることがほとんどです。
以上をふまえると前項の種類がほとんどとなります。
紹介した素材のそれぞれでの印象をお伝えしますので参考にしていただければ。
・パンチカーペット
色を軸に演出。テーマカラーやトピックなど色を打ち出したい時に効果的。また、安価な分シンプルな色を使うことでPOPUPなどの際はテリトリーを示す、そこで特別なことをやっていると伝えるようなことにも使われます。
・カーペット
パンチカーペットではだせない高級感を演出。毛足の長短、柄などパンチカーペットの色の豊富さとは別の方向で種類が豊富。重厚感があり落ち着いた雰囲気から柄を使ったカジュアルな雰囲気まで幅広く対応できるだけ金額は上がる。
・タイルカーペット
通常のカーペットよりも加工や単価は安い。施工も置くだけ(部分的に固定)で大丈夫なのでPOPUPなどでの使い回しや自分たちでの施工にも向いている。見た目の雰囲気はカーペットに近い。
・長尺シート(クッションシート含む)
カーペットとは違い、木調や石調などを表現したいときに使う。
・Pタイル
長尺シートと同じだけれどタイルカーペット同様に施工が簡単で回収保管が可能で複数回利用できる分長尺シートよりも結果的には安価に。ちなみに長尺シートやクッションシートも保管はできなくないけど敷く際にかかる力で変形しやすくあまり使い回しに向いてない。
・セラミックタイル
天然石使いたいなー、でも高いなぁ、床もマイナス5mm渡しなので天然石ではオーバーしちゃうなぁ…でも使いたいなぁ…ってときに使います。後は目指すイメージのセラミックタイルがあれば金額的にも天然石を無理して選ばずセラミックで良いかも。
このような違いを把握してそれぞれ最適なものを選ぶようにしましょう。
注意すべき点
前述の規制のおかげ?せい?で店舗では選べる範囲は限られますがPOPUPや展示会はその限りではありません。消防法に違反しなければそのまでシビアではありません。パンチを敷くことも長尺シートも大体いけます。そんな中でイメージと予算を考慮して最適なものを選ぶわけですが一番気をつけないといけないのはそもそもの床材です。
木目の床材の場所に木長のシートを選んでもあまりきれいに見えません。それならば真逆の石調や色目の違うパンチカーペットにする。または、床材を部分的にして一部をタイルカーペットにするなど今ある床材を考えて選ぶことが大切です。床材を使うのは普通よりお金がかかります。せっかく使ってもその効果がイマイチだともったいないですよね。それなら違うところでお金をかけて演出した方がマシです。
ただ、店舗、会場の中で大きな面積を占める床を効果的に使うことであたえる印象はかなり変わるのでしっかりと選んで最適な効果がでるようにしましょう。
それでは、また今度。
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