似たようなお題ばかりですみません。本日は「ブランドは~が大事というお話」の第三弾、ロケーションについてでございます。
豊かな自然に囲まれた浜松市にTHE NORTH FACE 浜松佐鳴台店を3月25日にオープン
豊かな自然に囲まれた浜松市。 その中心部付近にある佐鳴湖に「THE NORTH FACE 浜松佐鳴台店」がオープンします。 アウトドアアパレルやギアを取り扱うショップと、 静岡県内初となるスレイヤー社製エスプレッソマシンのコーヒーをお楽しみいただけるカフェとを融合した店舗として展開します。 クライミングやランニング(トレイルランニング)といったアウトドアスポーツに造詣の深いスタッフと専任バリスタがお客様をお迎えします。
THE NORTH FACEの新店舗が静岡県浜松市にオープンというニュース。知らない土地なので検索してみたのですが、
湖のすぐ近くで、
緑がいっぱいの最高のロケーショーン。アウトドアブランドにとっては世界観を出すのに絶好の場所。。
ロケーションによってブランドの世界観が増幅される
ブランドビジネスにおいて出店場所というのはとっても重要。しまむらでは「出店場所が6割」なんて言われているようで、採算が取れるかどうかが場所によって半分以上決まってしまうようです。そして、出店する際に重要視されるのは「集客」や「競合」といったところで、意外と見落とされがちなのが今回の「ロケーション」。今回のTHE NORTH FACE以外でロケーションとブランドイメージがマッチしていたわかりやすい事例は、ロンハーマン逗子店ではないでしょうか。
マリーナ越しに沈む夕焼けが絶景の一言 ロンハーマンカフェ 逗子マリーナ店
ロンハーマンと言えばアメリカ西海岸のライフスタイル提案型セレクトなので、海の近くであり米軍基地が多いこの地域は最適。ブランドとしての世界観が増幅されるロケーションの一例でしょう。
ラグジュアリーブランドでは店舗を大型化し、その店舗内でブランドの世界観を体現しています。また出店場所によって、そのショップの個性を出し同ブランドでも差別化を図るなど、ブランドの世界観構築に非常に力を入れているのです。
ライフスタイル提案型ショップがロケーションにこだわるべき理由
ライフスタイル提案型ショップであるなら特にロケーションにこだわれば、ブランドが提案したい価値をわかりやすく顧客に伝える事ができます。何故ならライフスタイルの1シーンをショップの外でも感じてもらえるからです。その着用シーンに合ったスタイルをお店で提案すればいい。都心のショップであればショップの中で着用シーンを想像してもらうしかできないんですが、ここならお店の外のロケーションを使ってできるのです。
市場に商品が溢れ、自分たちのブランドを選択してもらいにくい昨今、ロケーションにこだわりブランドコンセプトやストーリー、世界観を顧客に伝えやすくする事は非常に重要です。もちろんそこに「採算」というところも絡んできますから、こだわりのロケーションで出店する事は簡単ではありませんが。そして何より、
最近、というかここ数年、メンズもウィメンズも「大人の……」をコンセプトにした新ブランドが本当多い。そんなに大人のための服ばかり作るなら、若い世代のための服が作りたくなる。今の若い世代が着る服とは異なる、若い世代のための服。そういう服。なんかもう大人大人うるせーーー!!!という心境
— SHIGEAKI ARAI (@mistertailer) March 2, 2017
上記のように、どこにでもあるようなコンセプトばっかり打ち立てていたら「ロケーションにこだわる」なんてところまでいかないですけどね。。アパレル市場は大手以外は今や局所戦でしか勝ち目がありませんから、若い世代の方々はこのあたりの設計にも気をつけてもらえたらと思います。