こんにちは。TopSeller.Styleの店舗マネジメント担当金田です。
前回は”前年対比数値”が表す現状の店舗がどの程度の”成果”を出してるのか?どの程度の”課題”がありどこに原因や責任があるのか?を知る為の一定の目安として数値から見る成果や課題の認識と捉え方をお伝えしました。
ということで、一旦おさらいも兼ねて前回記事をご覧ください〜。↓
そして、記事中の最後には「次週は今回の内容をベースに”本部”に対する現場(店舗)の本音”的な内容をお伝えしようと思います。」
という締めで終えたわけですが、今回は前回の内容にもあった”前年対比数値”が「90%未満の店舗」の結果からブランドに対する”店舗の想い(本音)”を今回はお伝えします。
まず、前回記事から抜粋した内容です。
<89%〜80%>
・人軸(販売員)の要因としても一理あるのですが、大きくは”本部の課題・責任”レベル。販売がどう?こう?ではなく”商品”が需要(ニーズ)に合ってない。傾向、動向に”商品”が対応できていない事が多い。
→この数値レベルは本部の方々も”店頭が原因”とは強く言えないので、商品に対する発言しやすい。というより、店頭から伝える必要があります。
という内容でした。もちろん省きましたが、前年対比が80%未満以下の店舗も上記と同様の事が言えます。
では、本題へ
売れない原因を「店舗」に押し付ける本部の”悪い癖”
そうです。別に今更の話題でもないんです。
一部の大手や長年続いてるブランドなんかは近年、大幅に考え方が刷新され「現場(店舗)が1番大切!」的な流れで店舗の意見や提案を受け入れ、旧体質のただただ”店舗の課題(販売)”だけに突きつけず、商品や販促企画を見直すという現体質の現れとも言える”本部の課題”として認識し、一方ではなく双方の角度から課題と向き合うといった、店舗と本部の乖離をなくす”1体化”に取り組む企業やブランドがちらほら見られるようになりました。
しかし、これはまだ一部の話であり、店舗と乖離している企業やブランドはまだまだ見受けられるのかなと。
特に「売れてない」となると”責任”の押し付けから揚げ足の取り合いになります。売れてない店舗とブランドの”風物詩”と言いましょうか…(笑)
例えば、
・商品に対する需要(ニーズ)が少ない
・(現在の)動向や流れに(商品が)合ってない
というのにも関わらず、認めたくないのか
「打ち出し方、見せ方(VMD)がダメなんじゃないの〜」
「接客課題もあるじゃないの〜」
などと本部の人達から上記のような発言を平気で言ってきたり、「商品の問題じゃない!」的な頑固な発言したりするブランドも残念ながらまだあるみたいです。
「商品課題」を強く提示する為に欠かさない”数値管理”の徹底!
やはり店舗としての課題はもちろんあると認識していても、前述の様な本部の言い草には黙ってられないところです。
しかし、ただただ何も材料がないのに言い返した所で”言い訳”にしか聞こえません。返り討ちにあいます。
「商品の課題・問題」である事を提示をしていく為にも根拠のある”材料”が店舗側には必要となります。
その”材料”というのが結果に表れている「数値」であります。例えば、
1.館、フロアの数値から自ブランドの状況数値
(例 フロア前年比105%だが 自店舗前年比80%)
2.競合店(他ブランド)と自ブランドの比較数値
(例 他ブランド前年比110%だが 自店舗前年比80%)
3.フロア全体のアイテム前年比からみる状況数値(今期はアウターにバリエ・在庫を重きをおいた場合)
(例 フロア全体 ニット前年比150% フロア全体 アウター前年比60%)
というように簡単に説明すると、1.2では全体や競合店は好調な数値成果が出ているものの自店は前年割れ。ただの前年割れではなく、大差をつけられてる状況。では、そこに分解して何が”問題”となっているのか、例のようにアウター強化や比重をおいたものの自店含めフロア全体でも不振。反対に全体ではニットが好調。しかし、自店はニットのバリエ・在庫がなく他ブランドに獲られているといった状況。というようなこれらを具体的数値として分析と管理をしておくのです。
上記の数値管理以外にも、館・フロア・他ブランドを比較に
・フロア客層別に対する自店が狙うターゲット層の構成比、前年比→ターゲット変化のズレ
・館ハウスカード買上率に対する自店の構成比、前年比→自店での買上率が下がっている
・客単価、一点単価の下降からみる数値→フロア相場に合ってない
など、まだまだ数値からの課題分析は幾多もあります。
「どのような状況で自店はどういう状況なのか?」
を現場(店舗)の状況を伝える為にも数値分析は必要不可欠でなのです。
ただ報告業務に記載されてる内容だけでなく店舗だから出せる”数値分析”を普段から管理しておく事で、
「この状況でのこの売上なんです!」
「だから、〇〇を取り組んでるんです!」
とか、
「だから、〇〇の商品が必要なんです!」
と本部の人達へ「商品課題」であると認めさせる為の“根拠のある材料”として強く提示ができるのです。
これは「売れてない店舗」だけに関わらず、「売れてる店舗」も”売れてる要因”を分析する為に必要であります。
好不調の要因を理解する為、いつでも提示できるよう、日々店頭の空き時間を有効に活用し”分析”する時間にあててみてください。
たとえ売上不振であっても
「私達の店舗は前を向いて頑張ってるんです」
とスタッフを守っていく為にも提示できる”材料”としても必要でありますからね。
では、また来週〜