アパレル販売員の年収に関する基礎知識

皆さまこんにちは!
アパレルキャリア論担当のマリです。
今回はサイト内でも検索の多い【販売員の年収】についての基本をお届けいたします!

販売員の年収相場って?

これまでキャリア相談を受ける中で、数多くの販売員の方から年収に関するご相談を受けてきました。
「販売員の年収って低いですよね?」、「販売員でも稼ぎ続けられますか?」、「売った分だけ年収に反映されるインセンティブ比率の高いブランドってどこですか?」など、年収については常に話題に上がります。
第二新卒クラスから長年店頭で活躍し続けるマネージャークラスまでお会いしておりますが、一概に年収相場と言えど企業により大幅に異なります。
とあるヤングブランドの入社3年目店長は280万円、とあるセレクトブランドの百貨店勤務の40代店長は600万円、とある外資系ラグジュアリーブランドの銀座エリアの30代店長は1000万円以上と、同じ店頭での販売職でもこれだけ差があるのです。
それでは、何故ここまで違いがあるのか、その基本的な考え方についてみていきましょう。

利益率の高いモデルであるかどうか

結論から申し上げますと、利益率の高いモデルであればあるほど年収は高いです。
ここで言う【利益率の高いモデル】=【高単価商材】×【セールにならないブランド】です。
こういったモデルでビジネスをしているブランドは人件費にかけることのできる割合も高く、販売員の方の年収も自ずと上がってきます。
簡単に言えば毎シーズンセールがある洋服に対し、トレンドに左右されず価値の変わらない(または上がる)宝飾や時計などの高額商材は一般的にセールもなく、利益率が高いと言えます。

では高単価商材×セールにならないブランドでなければ年収は上がらないのか?と言うともちろんそうではありません。
セールのあるアパレルブランドでも、個人の販売実績に応じたインセンティブ比率が高いブランドには20代で1000万円以上稼いでいる方がいるのも事実です。
ただし、そういったブランドには当然ですが販売力に自信のあるライバルが多く、その環境で常にトップセールスをキープしインセンティブで稼ぎ続けることができる方は一握りです。
それを踏まえると、一般的には利益率の高いモデルを実現しているブランドになればなるほど、年収が上がる可能性が高まるということが分かるかと思います。

頑張る環境を正しく見極める

読者の皆さまは日頃から販売員としてスキルアップすべく努力をされていることと思います。
今身を置いている環境は、販売員として実績を出した結果、年収に反映される環境でしょうか?
もし販売員として年収を上げることにフォーカスするのであれば、いくら実力があっても頑張る環境を見誤ると残念ながら年収が上がることはありません。
例えば業績不振で早期退職者を募っているような企業で、全店的に予算を下回っている中自分だけ予算を達成したからといって、年収に直結することは考えにくいでしょう。
市場的に伸びている企業なのか、キャッシュが安定していて結果を出した場合には販売員に還元される企業なのかなど、客観的且つ冷静に自分が身を置いている環境を把握・判断することが大事です。

販売員として年収を上げるには個人の販売力を磨くということはもちろん、その販売力が正当に評価される環境に身を置くということも重要です。
いかがでしたでしょうか?

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鶴戸茉利
About 鶴戸茉利 28 Articles
宮城県仙台市出身。 新卒で外資系イタリアブランドに入社。販売員として複数店舗で勤務しトップセールスとなる。 その後ファッション業界専門の人材紹介会社で主に外資系ラグジュアリーブランドのヘッドハンターとして転職支援を行う。 現在は株式会社ALL IS NEWの執行役員として、人材部門の責任者を務めている。 その他、文化服装学院の講師業、コミュニティスナック「BANQUET CIRCUS」のママ等、幅広く活動中。