実例から紐解く販売員からのキャリアチェンジ

皆さまこんにちは!
アパレルキャリア論担当のマリです。

読者の皆さんは販売職の方が多いと思いますが、私も皆さんと同じく販売職からキャリアをスタートしました。
今回は私のキャリアを紐解きながら、販売員からキャリアチェンジをした実例を紹介いたします。

順風満帆な販売員時代。その一方で。。。

新卒で入社したのは外資系イタリアブランドでした。総合職として入社し、販売員としての勤務をスタート。
配属は百貨店の特選フロアのフルライン店舗やBAGのみの店舗などで、幸運にも2年目にはブランドのトップセールスになることもでき、順調に販売員を楽しんでいました。
沢山の顧客様にも恵まれて勤務すること約2年半。販売職自体にはやりがいがあり天職だと思う一方で、転職を考えることも多くなりました。
理由としてはいくつかあり、トップセールスでこんなに売っているのに同期とさほど給料が変わらないという現実、より高額商材で販売力を試したい、もっと広い世界を見てみたい、もっと成長したいなど。。。
実際に販売員になって3年を迎えようとするタイミングで、転職活動をスタートしました。

何をするか以上に誰と働くか?成長できる環境か?

転職を考え、まずはファッション業界に特化した人材紹介会社の方と面談をしました。
希望を伝えたところ数十社の販売案件を提案され、まずはどんどん受けて行きましょう、とのこと。
現職を続けながらそれだけ受けることは現実的ではないので、鵜呑みにはせず自分が心から販売したいと思える商品、ブランドを見極めようと思っていた時に、もう1人ヘッドハンターの方とお会いすることに。
その方は前回の人材紹介の方とは異なり、世界情勢や今後の市場動向、今後ビジネスパーソンとして生き残るために必要なスキルなど、“転職”抜きにしても知っておきたい情報や勉強になることばかりで、気付けばメモを取りながら夢中で聞いていました。
転職に関しても、私のルーツまで遡り転職を考えた理由の深掘り、数年後だけでなく将来的にどうなっていたいかなど、単なる案件紹介ではなく私の人生に本気で向き合ってアドバイスくださる姿勢に、いつしか私もこの方と仕事がしてみたい、こういう方と仕事ができればもっと成長できるかも、と強く思うように。
実はその方こそ現在トプセラで私と同じく隔週土曜に記事を執筆されている吉田直哉さんです。。。笑

キャリアチェンジ出来た3つのポイント

そして私は運良く吉田さんと働くことになり、ファッション業界専門のヘッドハンターとして新たなキャリアをスタートしたのです。
販売職が天職と思えるほど好きでやりがいのある仕事である一方で、転職を考えたきっかけでもある“もっと広い世界を見てみたい”“成長したい”という気持ちこそ、私の一番の転職の軸だったことに、転職活動をしながら気付きました。
当時何故私がキャリアチェンジ出来たのかを、ヘッドハンターとして客観的に振り返ると、ポイントは3つあると思います。

①転職の軸を明確にし、その軸に沿って職種にこだわらず検討した
②販売職で結果を出すために日々努力し実績をあげていたという自信
③天職だと思える販売の仕事を辞めてまで新しいことにトライすると決断した覚悟

①については、上記の通り何故転職したいのか?を深掘りし、目先だけでなく将来的にどうなりたいのか?まで考えた結果、それは職種として販売職に限定する必要はないと気付きました。
それが分かると、元々希望していた販売職でなくても転職の軸が叶えられる職種まで幅広く検討しようという考えに変わっていたのです。
②については、まずは現職でしっかり努力をしていたか?ということです。
ただ現職が嫌で転職を考える、転職を予定しているのでそこそこの力で頑張る、のではなく、あくまでも現職で最大限に努力し結果を出し続け、常に次のチャンスを社内でも社外でも狙う姿勢が大事です。
自分で言うのもおこがましいのですが、当時は常に勉強をしトップセールスを維持するための努力は怠りませんでした。
販売職で結果を出していたからこそ、優秀なヘッドハンターの方との出会いがありました。
これは、③にも通じるのですが、それだけ大好きな仕事で結果を出しているのだから例え職種が変わっても同様に努力すればきっと出来ないことはない!と不安はありつつもそれ以上に期待を膨らませ、少しの自信と共に覚悟を決めることが出来ました。

そしてこれは私が言うのもなんですが、信頼できて相性の良いヘッドハンターとの繋がりは持っておくに越したことはありません。
自分だけでは掴めない情報や市場動向、自分以上に自分の強みや向いている企業を客観的に、定期的に把握出来る良い機会となります。

私はキャリアチェンジしてからの仕事人生の方が長くなりましたが、今の仕事も非常に充実し、販売職同様心から仕事を楽しんでいます。
「販売しかやったことがないから、、、」「何のスキルも資格もないし、、、」というお声もよく聞きますが、販売という仕事の基礎を学べる職種で結果を出せる人ならきっと大丈夫。私が出来ているのですから。笑

キャリアチェンジにおいては、現職で最大限努力をしつつ、情報に貪欲にアンテナを張りつつ将来のビジョンを考え、覚悟を持って決断することが重要です。
それではまた次回!

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鶴戸茉利
About 鶴戸茉利 28 Articles
宮城県仙台市出身。 新卒で外資系イタリアブランドに入社。販売員として複数店舗で勤務しトップセールスとなる。 その後ファッション業界専門の人材紹介会社で主に外資系ラグジュアリーブランドのヘッドハンターとして転職支援を行う。 現在は株式会社ALL IS NEWの執行役員として、人材部門の責任者を務めている。 その他、文化服装学院の講師業、コミュニティスナック「BANQUET CIRCUS」のママ等、幅広く活動中。