こんにちは、タニグチレイです。
例年この時期は新生活に向けて何かと物入りですね。
春から新社会人になる方も店頭にお見えになり必要なものを買い揃えているのを目にします。
そんなお客様から入社式は通常通り行う予定とお聞きできましたが日々刻々と変わる状況だけにどうなるのか見守る以外にありません。
どうにか収束に向けて目処が付くと良いですね。
さて、そんな中でも最低限必要になるものの中で革製品にもいくつかあります。
バッグ、シューズ、ベルト、名刺入れ。
この辺りは代表的なものでしょうか。
バッグはナイロン製のものを探される方も多いかもしれませんが今後のこともありますので入れておきます。
今回の内容は初めて使用する男性客に向けて仕事用の革製品を選ぶ際に押さえておきたいポイントです。
(もう揃えられた方には今後のチョイスの参考に、女性の方には何か取り入れられるところがあると幸いです。)
まだ来週末あたりに選びに来る方もおられると思いますのでお伝えできると喜んでもらえるのではないかと思います。
ビジネスバッグは持ち手の堅牢さと自立の安定感をチェック
人によっては重要度が変わりチェック項目の増減はあるかもしれませんが初めて選ぶ際に押さえておきたいことはあれもこれもでなくともいいはずです。
見た目や好きなブランドを選ぶのももちろんいいと思いますがその中でもこういったことをチェックすると使う上でストレスは感じにくいでしょう。
では、まずバッグから。
①一番スタンダードなビジネスバッグはブリーフケース
②置いた時に歪みなく安定して自立するものは型崩れも起こりにくい
③バッグで一番重要な部分は持ち手であり丈夫さとフィット感を確認
④内装のポケット数やアウトポケット、PC収納などの必要に合わせた機能性を確認
それぞれ補足していきます。
①
ビジネスシーンの変化からトートバッグやリュックなどを使用している方は多いです。
いやむしろブリーフケースより多いかもしれません。
そうは言っても代表格となるのはブリーフケースであることは今も変わりません。
大事な場面では持ってないと困ることもあるかもしれない。
買い足したり通勤用に違う形を今後使用するのはいいと思いますがブリーフケースは書類やその他必要なものを収納しやすいように設計されています。
A4サイズのものを出し入れしやすい開閉口でマチ幅9cmくらいを目安に選びましょう。
②
外見の好みだけで選ぶとこの辺りはおろそかになることがあります。
立ち姿のバランスの良し悪しは使用年数によって変わってきます。
安定しているということは負荷のかかり方が均一であり型崩れが起こりにくいことに繋がります。
仕事の場面では床に置いて両手を空けることもサッと誰かのフォローに入ることも考えられます。
その際にバッグが気になるようでは俊敏に動くこともできません。
さらに使用するうちにだんだんヨレてくるようではいかにスーツやネクタイ、シューズに気を使ってもどこかまとまりません。
その際にできれば縫い目などもチェックしてみてください。
真っ直ぐに均等な間隔で糸の浮き沈みがないものは耐久性も良いはずです。
なかなか比較したり判断するのが難しいかもしれませんが今は覚えておいてもらえたら良いでしょう。
③
鞄職人が一番大事にするパーツは持ち手です。
全重量を支える部分であり常に手に触れる部分です。
重厚な鞄になればなるほど持ち手も丈夫になり手の馴染みもよくなります。
本体との縫い合わせや金具を使用しているものは根革の部分などもこちらも②同様縫い目などのチェックもしてみてください。
可能なら店頭で少しだけファイルなどを入れて持ってみてください。
日常使うくらいの重量感に近づけて持った時に持ちやすいと感じるものが良いでしょう。
手に馴染む感触は重要です。
④
あくまで必要なものを持ち運ぶものですから収納しにくいようでは小さなストレスを産みます。
たまに使うバッグではなく週のほとんどを使用するものだけに外見や作りだけではなく過不足なく収納できるかどうかは大事なポイントです。
安心して使用できるためにもきちんと確認しておきましょう。
シューズは履き方とフィット感をチェック
靴は重要なことが多すぎて書ききれませんのでこちらもまず選ぶ上で押さえておきたいことをサクッといきます。
①内羽根キャップトゥはフォーマル度のあるビジネス使用に履きやすい
②靴擦れや歩きづらさを感じないよう履き方を覚える
③何度も試着をしてフィッティングする
こちらもそれぞれ補足します。
①
外羽根のプレーントゥの方が汎用度は高い場合はあるかもしれませんが内羽根キャップトゥは人に与える印象として不快感はないでしょう。
フォーマル度は高いため商談や得意先廻りで目上の方と接しても堅実なイメージを持ってもらえると思います。
上記のバッグも同じで着合わせるもので変わりますがここでもまずは代表格として用意するもの。
そしてシューズはできるだけ早い内にもう1,2足買い揃えられるのをおすすめします。
同じものをすっと履き続けるのはシューズへの負荷がかかりすぎてあまり良くはありません。
その時に違う型を用意されて履き分けると一番良いですね。
②
踵や甲がフィットしていないと靴の中で足が動いて擦れてしまいます。
そうなっていては靴擦れを起こしたり歩いている間に痛みを感じたりと負担をかけてしまいます。
そのためにはまずはシューレースを緩めた状態でシューホーンをきちんと使って足を入れる。
次に踵がカウンターに密着するように後ろに押し付ける。
つま先側からシューレースを締めていき甲の部分をしっかりとフィットさせる。
このように履くクセをつけておくとシューズの履き口を痛めることも無くなりますしきちんと履けるようになります。
③
一番最初はシューフィッターの方に合わせてもらうと良いでしょう。
国内ブランドと海外ブランドでは平均の足幅が違ったり店によっては品揃えも変わってきます。
スニーカーを履く感覚でサイズを指定すると履いていくうちに履きづらいと感じてくるかもしれません。
ホールガースと呼ばれる足の指の付け根に当たる一番幅が広い部分のフィット感や捨て寸など選ぶ上で重要なことがあるのでいくつも試してみると良いでしょう。
あと直立した状態で試すだけでなく少し歩いてみることも忘れずに。
歩いてみた時にこそ足への負担がないかどうかが重要です。
ベルトはピン式のフェザー構造、名刺入れは通しまちをまずチェック
ベルトと名刺入れはまとめていきますね。
(手抜き!?ではありませんよ)
ベルト
①バックルのデザインはいくつかあるがピン式がバリエーションも多く合わせやすい
②構造は印象やパンツのベルト通しの相性でフェザー構造を選ぶ名刺入れ
①本体の厚みより収納量を選ぶ基準にする
②内装の素材やデザイン、ポケットスペースを確認する
ではベルトから補足します。
ベルト①
ピン式とは尾錠と呼ばれる留め具の真ん中に一本ピンのようになっていてピン穴に差し込む形のものです。
紳士のベルトでは一番種類も多くみたことあるでしょうし所有しているものだと思います。
ピン穴は通常5つ(奇数)になっており真ん中でウエストサイズに合わせるようにします。
こうすることで留めた時のベルトの先端のバランスが良く見え収まりも良くなっています。
ベルト②
構造もいくつか種類がありその中でフェザー構造と呼ばれる作りのものがスラックスなどには良いでしょう。
これは表革と裏革の間に芯を挟みベルトの両サイドを薄く仕上げ縫い合わせた構造です。
言葉だけでは想像しにくいかもしれませんがベルトを断面でみると凸に見えるような構造になっているものです。
この構造は細いベルト通しに負担をかけないように両サイドを薄く仕上げており印象も上品にまります。
ビジネスで着用する代表格として選ぶと良いでしょう。
名刺入れ①
名刺のサイズがおおよそ決まっているだけに名刺入れの外見はどれも同じように見えるかもしれません。
素材が違えば全然違うのですが最初は詳しくわからないこともあります。
ただまち幅によっては収納力が変わってくるので名刺交換の頻度によっては選ぶ時に注意が必要です。
通しまちというのは横からみた時に入れ口から裾まで同じ幅になっている構造のものです。
それとは違い裾が閉じているものをササまちと言いますが厚みがスッキリする分名刺の収納枚数は少なくなります。
ある程度名刺交換が必要なのであれば収納枚数に余裕のあるものを選んでおくと良いでしょう。
うっかり切らしてしまったとなると困ってしまいますからね。
名刺入れ②
内装や内側は基本的には相手の方には見せない部分です。
ですが鞄同様内装や内側がしっかりしていないとやはり使用していくほどに差が出てきます。
他にも受け取った相手の方の名刺は基本自分の名刺と同じポケットスペースに入れないのがマナーです。
ですから自分の名刺以外の収納スペースがどうなっているか確認しておくことが必要です。
スペースに余裕がないようならもう1つ別に収納用を用意されるといいかもしれませんがそこまでできない場合は内装はチェックしておきましょう。
以上、ざっと代表的な製品とそのチェックポイントを挙げました。
会社や職種によっては変わりますし状況や環境によっても変わります。
ただもし選ぶ必要がある時に押さえておいた方が良いことでありここを外すと困るかもしれないこと。
全てではなくてもどれかが参考になれば幸いです。