販売員育成で本当に教えるべきことは、なぜか本には載ってない。

こんにちは!水曜日セールス、店舗マネジメント担当Kosuです

在宅勤務をしてわかったことは、やり取りがチャットになるので、通知音が鳴りまくってうるさいということです!

では、本日もよろしくお願いします。

本日は販売、接客を教える際に気を付けて欲しいことをテーマにしています。

現場での販売教育においてロープレは必須のように考えられています。

ですが、僕はロープレが嫌いです。

なので、あまりロープレはしません。やって良かったという経験がないからです。

例えば先輩と組んでロープレすると、先輩がお客様役となって僕が接客します。
ですが、上下関係があるなかでロープレをすると先輩が欲しい言葉を探す、ご機嫌取りになる。正解も終わりも見えない中でやらなくてはいけないので、ただ苦痛だった経験があるからです。

こんな経験皆さんもしてませんか?

だから僕は部下に対してロープレをしません。

やるのは部下を接客すること。接客する側に回り体験させること。

そして、一つ一つの動きにどういう意味があるのか?という解説を加えて教えます。

まずは、先輩が接客の正解を見せる事、体験させることの方が理解が早く効果が高い。

そして、普通のロープレはどうやったら売れるのかという、販売員本位であり、その場でできる接客トーク、商品説明トークに終始してしまうから。これは正直、販売員のタイプによって大きく異なるのでマニュアルなどで固定すべきではないと考えているから。

では、どんな風に部下に販売を教えているのかというと、

部下そのものが本当にお客様役

まず、着たい商品、気になっている商品をスタッフに選んでもらう。
お客様は架空の設定ではなく、本当にスタッフに売るスタンスで行う。リアルなニーズの確認、提案はどのようにするのか実体験にしてもらう。

この経験をしてからでないと、他の架空のペルソナ設定しても実感がわかない。

僕は「OO君は彼女いるの?」「デートの時にこれはー」みたいな感じでやってます。スタッフ間なので堅苦しくしすぎずです。コミュニケーションも雑談もできていいくらいの感覚で。

でも、そうした上で、

同じスタッフに売り込むのは本当に知識がないと、普通の事しか言えないので接客する側も試されます。

ロープレって先輩の得意分野とかに偏って、「これでO万セット組んだ」とか、自慢話に終始しやすいのもこの方法を取る理由です。

あくまで、自分ではなく相手、お客様を主軸にしたロープレを本番環境にする。

教えるのは商品説明や売るトークではない。

商品説明やお客様との会話も大事なのですが、ロープレという時間でしか伝えられない事を伝えて欲しい。
先にも書いたが、商品説明、トークなどはスタッフによって伝え方が大きく異なり固定化できない。

でも、固定化できることがあります。

それは、所作や動作。見せ方、サービスです。

例えば、

・ラックにかかっている商品を取る際には、商品ではなく必ずハンガーを持つ。
なぜなら、商品を鷲掴みするのは見た目が良くないし、購入する商品ならそう扱われたくないから。
上品な商品の扱い方

・店入口付近では試着行為などは避け、店内奥側もしくは試着室へ誘導する事。
他のお客様が商品を見れなくなるから。お客様自身も気になって集中してくれない。邪魔にならないように、荷物を置いていただくというセリフで奥へ誘導する。
上手いお客様の動かし方

・試着室では、ベルト、ハンガー、靴ベラの位置を伝える。着替えやすい、試着室から出やすい環境を整える。また、カーテン式の試着室ならカーテンを閉める際、上から下へ隙間が見えないように閉める。
細かいレベルでのアナウンス仕方

・試着の際、小さいお子様連れならお子様に手伝ってもらう。
その際、お子様に商品のお渡し役を与えて、お子様にも買い物を手伝ってもらう。買い物はそういうちょっとした面白さがある方が良い。
複数名やお子様連れの対応方法やサプライズのある接客方法

・接客で鏡を使う場合は近距離と少し離れた2つ使う。
アップでの見え方(主観)と遠目で見た姿両方(客観視)を見せることで、似合っていることを視覚的に伝える。
トーク、商品ではない販売スキル

・お客様に上着など着せる場合は鏡の前に立つ
鏡を遮るのはNGみたいな風習があるが、僕は着せ付けの際は遮ります。シャツなどボタンを留める際に鏡の前に回り込みます。接客で必要なのはビフォー、アフターの落差で、着替えの最中、過程は感動が薄れる。着せ付けが完了した時点でようやく鏡をお見せする。
より驚いてもらう演出

というような、接客本やマニュアルには載っていないがとても大事な接客ポイントはかなりあります。
商品知識は商品が変われば考え直しますが、こちらはある程度固定して教えられます。接客レベル、サービスレベルを固定できるものです。

そして、これは商品ではなくお客様に対して行う行動面でのことです。
これは、伝えなければ中々体現できないので、そういった事を優先的に教えます。

通常の販売方法ではなく、

スタッフだけが知ってるコツの共有ですね。

主体的な商品知識、販売方法の共有の仕方

僕はセレクトショップですので毎週商品が入ってきます。新たなバイイング商品もしょっちゅうです。

商品に対するブランド知識、商品知識、販売方法をその都度教えるのは

正直めんどくさい

スタッフそれぞれに伝えるのも手間、お店に資料置いといても見ないし、そんな時間もない。

というわけで、されている方も多い方法ですが、お店のLINEグループなどでノートを作って共有するなどします。クラウドサービスなどはほんとに便利ですし、youtubeなど視覚的に伝える事も出来ます。

また、僕はスタッフスタートを使って、自分のスタイリングページを共有してを提案材料にしてもらうようにしていました。UPと共有、一石二鳥、使えるモノは何でも使う精神です。

ただ、それらを一人でやるのは疲れる。

自分が不得意な分野もある。そのため、商品共有やメリットピックアップなどは、

その商品を一番売ってるスタッフに任せました。

「どうやってその商品売ってるの?」と聞いて「それええやん、皆に広めて」という感じです。

これは大切で、

部下に役割を与えることと成果を認めている事、お店全体を良くすることに参加していることを伝えられます。

また、接客とは異なりスタッフにはどうすれば伝わるのか?と主体的に考えてくれます。

教育係が全てを教える的な感じが現場ではあるかもしれません。正直大変だと思います。

接客に正解はないですが、良い方法は沢山あります。このように教え合うような仕組みをお店で作るのも一つ試してみてはどうでしょう。

というわけで、今週はこのへんで!

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kosu
About kosu 51 Articles
販売員歴7年 ライフスタイルセレクトショップ勤務。メンズ、レディース、キッズ、雑貨、家具全てを扱うサブ。メンズドレスにおいては常に全国トップレベルの実績により入社初年度から企画にも参画し多岐に渡る現場の仕事を経験。担当カテゴリー、個人実績では全てトップクラスの実績を残すも、その裏で起こる問題に常に苦悩していた元トプセラ読者。販売、マネジメント、教育、店舗運営で今も奮闘。