損得勘定の上手な人であれ

こんにちは。アパレルキャリア論の吉田です。

さて、今回は是非が問われる「損得勘定」というものについてお伝えしていきたいと思います。

損得勘定は悪なのか?

早速ですが、皆さん損得感情っていう言葉にどういうイメージを持っていますか?吉田調べによりますとほぼ全ての人(n=2)がネガティブなイメージを持っていました。そしてこの言葉自体ネガティブな意味合いで使われることが多いですよね。

ただ、人って損得勘定を基本搭載していると思っていて、損得勘定自体がダメなわけではなく「損得勘定を感じさせる」ことが良くないと思うんです。だって、日常の買い物の中にもお得かどうかで判断すること多いですよね?結局、損得勘定を感じる人って、相手がそう感じてしまうことへの想像力に欠けている。そう感じられてしまうことによる損失、つまり本質的な意味で損得を考えられていない人なんです。

ちゃんとまっとうにそういう勘定ができる人は相手にとっての損得も理解できる人で、結果としてちゃんと得を(徳を)得られる人であり、決して自己中心的な考えで表層的な損得で物事を考えていないんです。

わかりやすい言葉に言い換えると、自己中心的な人、と思われるわけです。

本当の意味での損得は「肉を切らせて骨を断つ」のレベルで考えること。一生懸命、ちゃんと、しっかり、損得を考えましょう。

キャリアにおける損得勘定が本当にできていますか?

さて、少々回りくどい説明をしてしまいましたが、ちゃんとした損得勘定を持つことはイメージしていただけたかと思います。本当はもっともっとふか〜く解説をしたいところなんですが、今日の本題はここからなのでこの辺で。(この辺りの深掘りは今後ラジオで発信します)

でね、この損得勘定が最も生かされてないなと感じるのがキャリアにおいてなんです。

どういうことかと言うと「年収以外のベネフィットを金額換算する力が弱い」人が非常に多いんです。

給料、もといお金というのは世の中一般的な共通認識としてその価値を表現するわかりやすいツールです。100円と10000円の価値の違いも、何倍の差があるかも、非常にわかりやすいですよね。だから世の中の交換ツールとしてずっと成り立ち続けている。一方、人脈であったり知識であったり、具体的な金額として換算しづらいものの差分は、判断がばらついてくると思います。通貨ではないから。

でも、これまで10000人以上のキャリア相談に乗ってきた中で、いわゆる「高収入」な方というのはここの感覚が抜群に高い。

例としてお話すると、年収だけに注目して今よりも給料が上がるかどうかで転職を判断する人は総じて長期的な目線で見ると給料があまり上がっていない。
逆に、年収を落としてでも転職によって得られるその他のこと(人脈、スキル、経験値、昇進可能性、キャリアパスなど)を総合的に判断して転職をしている人は、結果として大きく給料も上げ続けている人が非常に多い。つまり、お金というツール以外のベネフィットを金額換算して今よりもより良い条件になるのかどうか、という損得勘定が長けているんです。

これは転職に限らず社内における異動の話もそうですし、身近な飲み会への参加可否判断もそう。

そこへの投資(費やす時間やお金)とリターンを比較して「今まで≦その先」という判断をし続けている人が結果として良いキャリアや給料を得ています。なかなか思うようにキャリアアップできない、給料が上がらないという人は、この視点でもう一度振り返ってみてください。「=」もしくはどこかで「≧」な判断をしてしまっているはずです。

自分自身を振り返ってみて、皆さんはいかがでしょうか?
この話、本当にいろんな角度からお話しするととんでもない量になるので今日はこの辺で。

それでは皆さん、良い損得勘定を!!

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吉田直哉
About 吉田直哉 31 Articles
株式会社ALL IS NEW 代表取締役社長 大学卒業後バーニーズジャパンに入社。販売員としてキャリアをスタート。20代でリクルートへ転職しキャリア支援のキャリアをスタート。その後ファッション業界専門のヘッドハンターとして業界におけるキャリアコンサルティングに従事しつつ、Vice President、執行役員としてマネジメントを経験。 。累計転職相談者は1万人を超える。現在は株式会社ALL IS NEWの代表取締役としてファッション業界のキャリア支援、採用支援をしつつ、「人が繋がるを」コンセプトにしたスナック「BANQUET CIRCUS」の経営や、 文化服装学院の非常勤講師としても活動中。 ファッション業界関係者限定の招待制交流イベント「FASHION SNACK」もプロデュース。また出身地である福島県いわき市にて地方創生事業も展開。