転職に年齢制限は存在する?

皆さんこんにちは。アパレルキャリア論の吉田です。
世間は夏休み。皆さんいかがお過ごしですか?今年はコロナの影響もあり、せっかくの夏季休暇なのに何もすることがなくて…という声もちらほら聞きます。そんなゆっくり時間を取れる時こそ立ち止まって自分のキャリアと向き合ってみませんか?

と言いつつ、実際に夏季休暇や冬季休暇の間に転職を考える人は結構多く見られまして、私は今年のお盆も転職相談のご予約で埋まっております。

今年はコロナによって求人募集が大幅に少なくなっていることもあって、転職活動のタイミングに関する相談が非常に多いのですが、それとセットで「年齢的にこの先転職ができるか難しくなるんじゃないかと思って…」という不安の声もよく聞きます。

今日は転職と年齢の関係についてまとめてみますので、ご自身に照らし合わせて考えてみてください。

35歳限界説は本当か?

皆さんは転職に関して35歳限界説というのを聞いたことがありますか?
35歳以上になると応募できる求人が一気に減り転職が難しくなる、という話です。或いは35歳に限らず年齢が高くなれば高くなるほど転職は難しくなっていくという話なら聞いたことがあるのではないでしょうか?(もしくはそう認識してたりするんじゃないでしょうか?)

この説に関して、昔は確かにその側面は大きかったのですが今の時代においてはこの考えは古いとされていたりします。そして私の肌感覚としても30代後半以降の求人募集は以前よりも増えてきていると実感しています。

なぜこのような変化が起きているのかというと、それは労働市場における年齢のボリュームゾーンの変化によるものです。

2025年問題というのをご存知でしょうか?

日本の人口の年齢別比率が劇的に変化して「超高齢化社会」となり、社会構造や体制が大きな分岐点を迎え、雇用、医療、福祉など、さまざまな分野に影響を与えることが予想されることを指します。日本の人口は2010年を境に減少を続け、2025年には約800万人いる団塊の世代が後期高齢者(75歳)となり、国民の4人に1人が後期高齢者という超高齢化社会を迎えます。逆に社会保障の担い手である労働人口は減っていくため、社会保障費の増大、不足が予想されるほか、医療、介護分野の整備や少子化対策が急務となっています。

要は、いよいよ超高齢化社会になるので今までの常識ではやりくりできなくなるよ、日本。という内容です。
そのため、このままだと労働人口が一気に減ってしまい、シニア層・女性・外国籍の方、を今まで以上に労働市場に取り込んでいかなければ経済が回らなくなってしまうという深刻な人材不足を抱える状況になります。

ここ数年、副業解禁の流れやフリーランスとしての働き方などをよく目にすると思いますが、それには上記のような背景があるわけです。
そして定年が徐々に伸びてきているのもこうした背景からで、今でこそ65歳とされているところが多いですが、一番最初(昭和初期)は定年55歳からスタートしていました。そしてこの記事を読んでいる読者の方の多くはこの先定年80歳という世界を体験すると思います。

結果として、30代後半以降をターゲットとする求人が以前よりも増えてきていますし今後さらに拡大するであろうと見られています。

そうです、35歳は全然限界なんかじゃないんです!

求められる人材要件は年齢と共にどう変わっていくのか

「そうか、じゃあもっとのんびりキャリアを考えていけばいっか」と思ったそこのあなた!それとこれとは別問題です。前述の話はあくまでも不足する労働人口を補うという側面での話で、理想とするキャリアを作っていくというのとはまったく別物の話。

どういうことか?
もう少し踏み込んで説明しますね。

「替の効く仕事」と「替の効かない仕事」大きく二つに分けた時に、労働人口不足の問題は前者に関する労働力を指す意味合いが大きいです。誤解を恐れずに言うなれば「ある程度誰でもできる仕事」をやってくれる人材の不足感。

一方後者においては採用側の本音として、同じレベル感なのであれば更なる伸び代がある若手に任せていきたいという期待が大きく、今後もそんなに労働市場が拡大することは期待できません。
つまりある一定の年齢を境に、それ以降もキャリアアップを目指していける人はどうしても限られてきます。

あくまでもこのキャリアアップを目指していく上で考えるならば、私の感覚では27歳、30歳、35歳で求められる人材要件が変わります。

①〜27歳
ここは所謂ポテンシャル採用の可能性が十分に高い領域です。
未経験でもキャリアチェンジの可能性を多く秘めており、採否の判断も「伸びそうか」が重要なポイントになります。

②27〜30歳
ポテンシャル歳用としては枠がかなり少なくなり、大きなキャリアチェンジは一気に難しくなります。
ポテンシャルよりも経験値が優先される領域なので、「人物は良いがもう少し経験が欲しいかな..」という理由で不合格となることが多いです。

③30〜35歳
ポテンシャルでの採用はほぼありません。
即戦力としての活躍が求められ、リーダーとしての適性も求められてきます。比較対象も「自社で活躍するリーダー」との比較になり、合格難易度はグッと引き上がります。

④35歳〜
即戦力は大前提。少なくとも半年以内には結果を出してくれることを期待されます。
つまり「プロ採用」に変わるのが35歳以降です。プロとして大きな期待が活躍できるかどうかが採否を分け、「普通の経験者」レベルではなかなか転職が難しくなります。

前章でお伝えしたのはあくまでも「仕事自体は35歳以降でも充分あるよ」というお話ですが、キャリアアップをし続けるという意味においては上記を目安に考える必要があり、35歳時点で何かの分野において「プロ」になれているかどうかで、それ以降のキャリアが決まってくると言っても過言ではありません。

もちろん例外もあるでしょう。
ただ、例外は例外であってメインストリームの話ではありません。

35歳までの方であればこれからのキャリアをどうすべきかの参考に、35歳以上の方であれば「プロ」としての強みをより明確に打ち出せるように。
今回の記事がそんな形で役立てたら嬉しいです。

それではまた次回!

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吉田直哉
About 吉田直哉 31 Articles
株式会社ALL IS NEW 代表取締役社長 大学卒業後バーニーズジャパンに入社。販売員としてキャリアをスタート。20代でリクルートへ転職しキャリア支援のキャリアをスタート。その後ファッション業界専門のヘッドハンターとして業界におけるキャリアコンサルティングに従事しつつ、Vice President、執行役員としてマネジメントを経験。 。累計転職相談者は1万人を超える。現在は株式会社ALL IS NEWの代表取締役としてファッション業界のキャリア支援、採用支援をしつつ、「人が繋がるを」コンセプトにしたスナック「BANQUET CIRCUS」の経営や、 文化服装学院の非常勤講師としても活動中。 ファッション業界関係者限定の招待制交流イベント「FASHION SNACK」もプロデュース。また出身地である福島県いわき市にて地方創生事業も展開。