こんにちは、森野です。
閑散期ですね。
一客一客の入店が本当にありがたく感じますが、これがまた裏目に出ることもあります。
たとえば、年末年始のセールで初めてご来店・ご購入をされたお客様が、買ったものが良かったので、またちょっと立ち寄ってみたところ…
セール時とは打って変わって、静まり返った店内で販売員がガチガチにつく接客をされて驚き、こんなはずじゃなかったと逃げるように帰ってしまわれたり。
観察はしているつもりでも、貴重な一客の入店、逃したくないと思うほど、いつもはしない無理をしたり、逆に失敗を恐れるあまり見守りすぎてタイミングを逃したりしがちです。
少ないチャンスは生かしたい
失敗したくない
今日は、そんなアパレル販売員さんに提案があります。
失敗を失敗で終わらせない
誰でも100%失敗しない方法があれば私も知りたいのですが、ヒト相手の販売の仕事でそんな方法はありません。
生まれて初めて会ったような人同士がいきなり完全に意気投合してうまくいくなんて、理想的だけどちょっとリアルじゃないです。
私自身、最終的に買っていただけていても「初めのアプローチ、もっとこうすればよかったかな…」とか、「もう少し早めに色違い見せてもよかったな」とか、反省することがあります。
このように、失敗を次に生かす、同じ轍を踏まない、引き出しを増やす、…そんなことはすでに分かっていますよね。
今日の本題はここからです。
失敗したときのリアクションをイメトレする
次の接客に生かすなんて悠長なことを言っていられないのが、現代のアパレル小売業。
ひとりのお客様で、失敗からリカバーしてその場で成功に持っていく、そのためには
お客様の反応が良くなかった(反応が無いではなく、良くない)ときの、瞬間の対応力が必要です。
ここが強ければ、ファーストアプローチの失敗なんてなんのその。
不安なことは練習です。
初めてお店の電話に出るとき、電話の出方をブツブツ暗唱して練習しませんでしたか?
クレームのお客様対応でお客様とお話する前に、セリフの言い回しや話の順序を練習したことはありませんか?
それとあまり変わらない感覚で、接客のリアクションを練習したことはありますか?
すぐ思い浮かぶ失敗のシーンが、今の自分の課題
たとえば、アプローチをしたら
「ちょっとひとりで見せてください」と煙たがられたり、
わざと無視されたり、
あきれたような顔をされたり
試着のあとに
なんとなく不満そうにされたり
お帰り際、お包みしたものを二度見三度見されたり
何かしら、最近の失敗やその疑念があるシーンは思い浮かぶと思うのですが、
そのときその場でどうしたか思い出してみてください。
結果的にやり過ごしませんでしたか?
リカバーの対応を、その場で意思を持ってできましたか?
そこをクリアしないと、その失敗パターンはいつまでもあなたの手元に残り続けます。
気まずいままが一番まずい
たとえばアプローチしたお客様に「ちょっとひとりで見せてください」と煙たがられたとき
そのまま黙って、凍りついた笑顔でフェードアウトするのは、叱られた子供みたいです。
「すみません、失礼しました!どうぞごゆっくりご覧ください!」
単純なことですが、これがすぐに言えると、そのあとのお客様の滞在時間は確実に伸びます。しかも場合によっては、たとえアプローチが失敗でもあなたの声を聞いたことがあるお客様は、用があればあなたに声をかけてくれたりします。
これでもすぐ出て行かれてしまったら、そうですね…、「ひとりで見せてくれ」というご希望に沿う言葉をその場で伝えたのに即座に出て行くのなら、どうしようもありません。きっと他の店でも同じように声をかけられ続けて、もううんざりしてしまったのだろうと、割り切ることをおすすめします。もちろん、ほかに思い当たる節がない場合の話ですが。
良くない反応には、クレーム対応と同じステップでリカバーしよう
クレーム対応では
謝る→話を聞く→察する→対応する(可能・不可能や理由の説明)→伝えてくれたお礼を言う→再来店を促す
このような基本ステップがあります。
これに則って、
①悪い反応をされたらまず謝る練習
②自我を捨てて相手の言い分を聞き入れる、読み取る練習
③その場でどう振る舞うべきかの練習
このあたりまでをやっておくと、ファーストアプローチがちょっとくらいうまくいかなくても何とかなります。
こういうのお店のロープレでやってもいいと思うんですけどね。
セーフティネットが張ってあれば、安心してパフォーマンスできるはずです。
妄想でもOK、練習あるのみ。