いつまでも稼げない販売員さんは「ZOZO販売員」に登録して更に金をむしり取られます。(元販売員さんもね)

こんにちは、ヨツモトです。

さて、先週の話になってしまいますが、、、
この業界で仕事をしていて、しかも販売員という職についているなら
取り上げておかないといけないこの話題。

 

 

昨年末の自分のサイズを測ってデータ化してくれる「ZOZO SUIT」や
そのデータを使って自分のぴったり(ほぼ)サイズを買える「PB ZOZO」。

そして今回はいわばWeb上のパーソナルスタイリストみたいな「おまかせ定期便」
をと次々と仕掛けてますっよね。

一連の流れを見ていると「あんたの的確なサイズわかりますよ」→「ほぼぴったりで着れる服はこれ」
→「定番をPBで買ってもらったら次はZOZO内で他のアイテム買い足せます」なんて感じです。

ま、流れ的には理にかなってる。

内容をちゃんと見てみると、実は特に目新しい事はないんだけどね。

その点はトプセラ筆者の南さんのブログでも指摘されてるし。

 

プライベートブランド「ゾゾ」のすごさは商品ではなく、そのプロモーション手法にある / Mitsuhiro Minami

今回のPBはオーダーではなく、あらかじめサイズ展開を細分化して豊富にして在庫しておく方法。
今の若い人たちには馴染みがないかもしれないけど、昔の紳士ジャケットなんかであった表記の
AB5やB3みたいなサイズ展開を思い出した。

今のS-XLなんて縦横のサイズがアップして行くんじゃなくて、ABサイズの5。
つまり身幅はABで身長が5のサイズ設定。
同じ5でもBなら身幅が変わる。

イメージはこれに近い。
なので、よくよく見てみると革新的なやり方をしているのではなく僕からすると

 

ITという技術を使った「売る」効率化

 

なんだろうと。

ZOZO定期便の「裏」に隠された仕掛け。

 

で、今回のあなたのコーデを毎月送りますね。も売るための効率化ですよね。
しかも、コーディネートする「販売員」も募集している。

何を根拠に「600円」ってプライスをつけたのかわかりませんが、
これをみて一番最初に思ったのが

いや、マジでこれです。

1コーデ「600円」。。。

お客さんのサイズはZOZOSUITでわかるかもしれないけど、でもその他にも
今までどんな物を着ていたか?や肌の色や目の色、それに髪の色などの考慮の必要です。

それにZOZO内で販売されている中からコーデを組もうと思うなら
商品を探す「下見」の時間も必要です。

なにより、お客さんにコーデを組める程の経験と知識を得るために投資してきたあなたの時間とお金。

これがたったの600円。

いや、ほんと笑える。

 

販売員や元販売員の人で「これめっちゃええやーん!!すぐ登録!!」
なんてやってる人は一生「お金と友達」になれませんよ。

いつまでも搾取される側で終わります。

 

それにこれって、「アホなお客さんホイホイ」の仕掛けまでしてますからね。
気が付いていますか?

 

「服好き」「今まで買って着た実績」がある優良顧客リストが格安で手に入る仕組み。

僕的には、本当の目的はこっちなんじゃないのかな。と思ってます。

先ほども言ったように、コーデを組むにはZOZO内で膨大な数の「服」を下見することになります。
しかも、かなり滞在時間も長い。

しかも、それ見てるは「服好きで今まで他の人よりも服にお金使って着た人」です。

さて、どうなると思いますか?

 

僕がこのZOZO販売員になったとしたら

自分も欲しくなっちゃって本当なら買わなかったはずの物買っちゃいますよ。

 

今は特に「自分の経済圏ですべの買い物を済ましてもらう」
つまり囲い込み戦略が熾烈を極めています。

特にweb、それも最近はスマホが主流になりブラウザで検索するよりも
アプリを開いたらその中で全ての比較して購入。なんてパターンが多い。

例えばAmazonでもメルカリでも、アプリ開いたらその中でしか「検索」しない人が多くなってる。

そうなってくると、ZOZOも

ZOZOの中で出来るだけ時間を使ってもらって、その中でだけで比較検討してもらい
お金使うのはZOZOの中だけで終わらせて欲しいわけですよ。

それだけのブランド数揃えていますからね。

服から靴まで、雑貨もある程度揃います。

 

ある意味「ファッション情報強者」である販売員は、リアル店舗からwebまで検索をかけるスキルがあります。

でも、「スタイリストもどき」をさせることで一番滞在時間を長くし、しかもZOZOを開く回数自体も多くなり
接触回数自体もアップします。

それに、まだ内容はわかりませんが「ZOZO販売員さんにだけの特別クーポン」や「ファミリーセール!!」
なんてお知らせや特典つけられたら

買っちゃうよね。

 

ここまでZOZOが狙ってるかどうかわかりませんが、狙っていなくても

ちゃんとここまで考えてるか?

と、と聞きたいのです。

 

「いやー、小遣い稼ぎにちょうどいいわー」なんて浮かれて登録した販売員や元販売員の方。

そんな考え方じゃ、いつまでたっても「販売員は金持ってないよね」のままですよ。

 

ここで勉強しないといけないのは「登録させる側」に回るにはどうすればいいか?です。

搾取される側にいる間は何も変わりませんよ。

 

 

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四元亮平
About 四元亮平 183 Articles
PLAY inc 代表/リテールコンサルタント 全力でアパレル販売員を応援するメディア「TopSeller.Style」主宰 文化服装学院リテイルブランディング科 特別講師 アパレル企業のリテールマネジメントやBMW japanなどの他業界でもセールスコンサルティングを提供し、近年はリテール販売員のDX化を推進するデジタルセールス&マーケティングコンサルティングも実施。 アパレル業界全体のリテールロイヤリティ向上を目指しwebメディア「TopSeller.Style 」の運営や文化服装学院の特別講師も務める。 リアル.デジタル.経営.ベンダー全てを経験し四方向のナレッジをカバーできるスキルが強み。