寒いのはキライですがやっと冬らしい気温の低い日がチラホラ。しかし12月ですよ…。なんなんこれ?今更気温下がってももうセールやん…。
せめてこれが2週前なら…
こんにちは、kazです。
そんな恨み節を呟いたところで何も改善しないので前を向いてやりきりましょう!
さて、今回は数値を根拠に行うVMDについての考え方を書いていきたいと思います。
それでは、スタート!
VMDは感覚ではなく数値を根拠にするべし
良くVMDをやっていると分かりやすいディスプレイなどをもとに「センスがあるかないか」が全てのように見られがちです。確かにフィニッシングの部分や、プロップスの選定などは個人のセンスに寄る部分が大きいので間違いでは無いのですが、我々VMDもただ闇雲に「これ素敵やん」の感覚だけで売り場を編集しているわけではありません。
実際にレイアウト変更する際に必ず売り上げを軸に考えます。
もう、分かってるって!と、思う方もいるかもしれませんがまずは数値面から見る課題特定を行わないとただの独りよがりの「ワレがワレがVMD」になってしまいますよ 笑
売り上げ分析から見るVMD的課題定義
売り上げは客数×客単価という超メジャーなこの公式と、客単価は一点単価とセット率で分解出来ます。この事から次のように考えて数値を見ましょう。
客数が伸びない=店舗のファサード部分に改善の余地はないか?
例えば什器の配置は適切で間口を狭めてないか?
キャッチになるモノが配置してあるか?以前のこの記事にも書いてますが店前通行のキャッチは3秒勝負です。その短い時間に足を止めて興味を持ってもらえるようなレイアウトとそこからの導線の引き方を見直していきましょう。
年代やチャネルによって必要な間口は変わってきて、百貨店はファサードW1200と内部のミニマムw1000というのがほぼ共通で※レギュレーションになっています。
※レギュレーション・・・出店もしくは改装時に提出する図面に対してのルールや規制の事。これを守らない図面は基本却下される。
これは1人が立っていても余裕を持ってすれ違える用に考えられています。
FBなどの若い人向けの場合はもう少し狭くてもOKな所が多く、SCなどのファミリー層向けはもっと広くw1500など属性により異なります。
ただ、これさえ守ればokというわけではなく、そこを守った上でもっと広い方が良いのか少し狭くした方が良いのかなどはお客様の実際の入店の仕方についてしっかりと確認、検証をする必要があります。こここそ、感覚でやっては再現性が無いのでご注意を。
次に客単価のうち一点単価の伸び=高単価商材がしっかりと高く見えているか?
特に今シーズンは暖冬でコートなどの高単価商品が売れ辛い状況だと思います。ここに関しては見せ方の部分が大きく、高いモノがそれなりに見えるというのが大切です。
せっかくの良いモノがラックにパンパンに置かれていては価値を下げてしまいます。高いモノは高い、もしくは価格以上に良く見えるような工夫が必要です。しっかりとネガティヴスペースを確保したり、マネキンでの着せ付けもいつも以上に丁寧になどいつも売り場にあるモノだとどうしても慣れてしまいがち。そんな時に改めていつも以上に丁寧に扱う事で特別感を醸し出すのも工夫の一つ。
最後に客単価のうちのセット率=接客スペース、効率が確保されているか?
セット率向上には高単価ブランドは接客での提案が、低単価ブランドでは効率が重要になります。
高単価ブランド、主に百貨店が多いと思いますが限られた店舗面積のうちMD展開に割く割合が大きく、オペレーションや接客スペースが小さくなりがちです。
そんな中でもフィッティングルームの近くには応対用のラックやテーブルを配置したり、接客する上でこれがここにあればもっとトータルでススメやすい!という提案型のレイアウトに店内は編集して、店舗で今はニットが1番売れるからこのニットを軸にボトムのバリエーション、比較検討のモノを近くに配置しよう。など、接客がスムーズに行えロスが出ないようにする事でセット率を上げていく。
低単価の場合は主にセルフセレクションが軸となるのでいかにお客様が自分で探しやすいかがキーになるため、カテゴライズがしっかりなされているかが、キーになります。
導入部分のトップスからボトム、アウターに繋がり、これはこれと合わせれば良さそうだな…と、お客様が広がりを感じるように配置していく。
プライスが下がれば下がるほどこのセルフセレクションがいかに機能させられるかでセット率は大きく変わっていきますのでレイアウト前のカテゴリー分けに注力しましょう。
このように根拠となる数値を確認する事で売り場を編集する際の明確な打ち手を考える事が売り上げを上げる為のツールとしてVMDを最大限に活かす方法です。
それとは別でお客様の心を動かすのはステキなディスプレイで、この対極にある数値とセンスを駆使して売れる売り場を作り上げていきましょう、
才能は開花させるもの、センスは磨くもの。
それではまた来週
【サイトーのワンポイントVMD134】
色相環色の配置や組み合わせに類似色相や補色など参考にするのは良いけれど、実際には質感や量感も見た目に関係するので色だけで合わせないように。
最後は自分が良いと思った組み合わせで自信を持って配置しよう。#VMD
— kaz(topseller.styleのVMD担当) (@kazusanvmd) December 11, 2018
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