改めてのマテリアル 石編

こんにちはkaz(@kazsanvmd)です。

そう!マテリアル!!FF7で様々組み合わせでキャラを強化するマテリアル・・・ではなくて、今回は「お店を作るときの材料・原料」といった方のマテリアルです。

普段皆さんのたっている店舗には様々なマテリアルを使って内装、什器が作られています。

例えばここ数年流行している「石」一つとっても天然石、タイル、石風シートなど見た目は似ていても実は違うものが結構あります。

これを知ったから何のなの?と、思われるかもしれませんが良いVMDは本物を知っている上でコストやイメージに合わせてそれらマテリアルをセレクトできる事が求められます。

って事で今回は石を軸にお伝えします。

店舗VMDでは必要ないかもしれませんが、そこより上を目指すにあたっての知識と思って頭の片隅においてもらえると幸いです。

それでは、スタート!

最近の流行

内装においても流行があり、今多いのは天然石です。

新規館として数年前にオープンしたG6なんかを見ればその傾向がよく分かりますが特にラグジュアリーなんかはほぼ天然石を使っています。石と木の「硬」と「柔」の組み合わせですね。

もっと前であればゴールド系の什器を使った内装。さらにはモルタル系を使って配管のラックなど。こう列挙していくと皆さん何となくどこのブランドが使い始めてそれ以降増えてるよな・・・など思いつくのではないでしょうか?マテリアルの流行は、アパレル同様に連鎖(パクリ)するものなんです。

ちなみにこの流行はレンタル什器業界にも派生します。分かりやすいのは先にあげた配管ラックなどはレンタルからみんな大好き店研創意 まで広がりを見せています。

ちなみに直近はコッパー(銅)色の什器やゴールド系が多くなっています。

マテリアルによる差

さて、最近の流行で天然石と前述しましたが、所謂本物の天然石を全てのブランドが使っているわけでもありません。

風のシートだったり人工であったり、タイルであったりと様々です。

ここではその違いをご紹介。

天然石

自然から採取した材料を切り出し、研磨する事で光沢を与える。加工が難しく、また内装に使うには現場での張り込みなどの手間がシートなどに比べてかかる為コストが高い。ただ、素材自体はそこまで高いわけではなく、POPUPなどで床に大理石を敷く場合には置くだけで棲むので施工費はやすい。どこにどのように使うかでかなりコストが変わってくる。

シートでは出せない手の込んだ仕上げによる光沢や質感は段違い。

タイル

表面はどう見ても石。光沢もあり染色やデザインなど加工がしやすい。元は粘土を焼いたもの。最近はインクジェットプリントによってタイルの表面を塗装する事でより複雑な模様なども簡単に再現できるようになっている。天然石に比べると薄く施工も簡単。

天然石、タイルの多くは株式会社アドヴァンが多いですね。ネットだとセールもあるのでうまくイメージに合うものがタイミング良ければ半額やそれ以上で手に入ることも。

前述のようにPOPUPで部分的に使うなどのイメージが早くに固まっていればこのようにセールを使って安く手に入り、シートと違って一度使って終わりではないので何度も使う事でかなりコストを抑える事ができる場合も。

シート

所謂石風の表装の裏にノリが付いていてそれをベニヤ板などに貼り付けて使うもの。それとは別に経師といわれる紙に専用の機械と職人によってノリ付けして張り込むものがあり、シートは店舗内装、経師はPOPUPや展示会などの短期間の使用に多い。経師の方がコストは安いけど木目や石の風合いはちょっと劣る。

経師の素材はNIP(ニップ)が有名でバリエーションも多い。

シートの場合はサンゲツのリアテックやスリーエムのダイノックが有名。ちょっと高いけど・・・モノはいいですね。

そのほかには人造大理石のコーリアン(デュポン社製)が有名で身の回りではキッチンや浴室によく使われています。

コーリアンの特徴は加工がしやすく現場寸法に合わせて制作できるところです。天然石ではキッチン程度の大きさを一枚ものするにはかなり高価になるため、既製サイズの450角や600角などの物をつなぎ合わせるのでどうしても目地が出てしまうのですが、コーリアンなら目地なしで作り、シンクの形にくり抜くなどが天然石に比べて容易にできるのが特徴です。

それぞれのメリットとデメリット

やはり天然物とその他は見た目の質感や雰囲気が違います。

ただ、デメリットして天然石が欠けてしまった場合などは容易に補修できません。欠けた部分は同色の補修材で埋めることは出来ても石をつけることは出来ないので元には戻りません。それに比べれば質感は落ちるもののシートであれば貼り替えや部分的な補修ができます。

コーリアンは天然石同様です。

そういった意味合いから風合いをとるか補修などイレギュラーに対応しやすい方をとるかでマテリアル選定も変わってきます。

最近では大理石風の壁面造作をよく見かけますがラグジュアリー以外では大体シートです。床、壁面を石で貼ろうとすると破損に対する予備の確保と施工日数で割高になるので施工業社としてもできればシートのが方が嬉しいようです。

と、まぁマテリアルそれぞれに一長一短ではないですがメリットデメリットがあるので一概にどちらが良いとは言えませんが・・・やっぱり天然物は良い!と思ってしまうkazでした。

一度天然物を知った上での時々による使い分けができるのがベストではないでしょうか。

おまけ

こんな鮮度の保ちづらい時は重いって配置を変えよう。カテゴリーの配置自体を店頭の見え方をリフレッシュする事が出来ますよ。大きく変えることで店頭をリフレッシュできますよ。

今のタイミングはこれが前で・・・このカテゴリーはここで・・・という既成概念を除いていかに今ある物で新しく見せ鮮度を感じてもらえるかを大切にしましょう。

このような状況でお客様の気持ちも晴れやかではないでしょうからせっかくなら御用がり来店される方には楽しくお買い物をして欲しい物です。(基本は自粛ですが・・・)

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Kaz
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ドメスティックブランド、ラグジュアリーブランド(全てメンズ)で販売及びVMDアシスタントとして経験。販売歴10年。販売時代は店鋪VMD、CRM、スタッフ教育など全てをこなすオールラウンダーとして活躍。その後現会社にVMDとして入社。基本ミセスアッパーブランドを軸に、卸展示会、SC系レディースから百貨店の婦人服、雑貨のブランドを経験。販売経験を元に顧客目線、販売員目線でのVMDを得意とする。店作りのモットーは『買い易く、働きやすい 顧客にもスタッフにも優しい店作り』