カットソーのワッフルという生地。

いよいよ秋めいて、アウターを色々と楽しめる良い気候になって参りましたね。僕もアウター大好物なので、クローゼットにハンガー吊りしてあるジャケットの数は、家族から嫌味を言われるほどの枚数になってます。アウターがキマると外出時のテンションも上がるので、本当に涼しい時期や寒い時期が楽しみでしかたない僕ですが。

ですが。

 

アウターの中に合わせる物って地味に持ってなくて、いつもロンTか、シャツ、またはニットで過ごしているのですが、今年は今まで少し気になっていた素材でワッフルのロンTを手に入れたので、こいつを多用していこうと思っております。

 

さて、ワッフルというカットソー生地、さらっと一言で言ってしまうと皆さんはどんな生地を思い浮かべるでしょうか?

こんなやつ?

そう、これがいわゆる一般的なワッフルです。

 

じゃこれは?

サーマルって思った人、残念。サーマルはこの手のような凹凸素材を使ったクルーネックとかヘンリーとかのロンT的なアイテムのことをいうらしいです。僕はミリタリー詳しくないので、深堀はしませんが、素材がこの生地だった場合、生地の名前としては『ハニカムメッシュ』と言うのが、生地屋さんや、編み工場には伝わりやすいです。まぁ最近はこれをサーマルって呼ぶ人があまりにも多すぎて、生地屋さんもこれをサーマルと言う組織だと思っている人も多いですので、通じるっちゃ通じるのですが、サーマルという編み組織はありません。ハニカムメッシュという名で呼ばれているワッフルの仲間になります。

で、僕が最近手に入れたワッフルのロンTの生地はこんなんです。

若干宣伝すみません。
これは普通のワッフル生地に比べて格子柄のでかたが滑らかで、凹凸が少ないです。普通のワッフル生地は格子柄を作る際に横に渡す糸を2回から3回ほど『タック』と言って糸を引っ掛けて編むことで編み目を広げて格子柄を作っていくのですが、このワッフルはその横に渡す糸をタックせずにそのまま編まないで横に飛ばしているので凹凸ができないスムースな表面になっています。

ワッフルと一言で言っても色々な生地がありますが、ワッフルという生地の語源はお菓子のアレではなく、蜂の巣という意味からきています。お菓子のアレも元々は蜂の巣という言葉からきているようです。蜂の巣が語源ということがわかると、多くの方が『サーマル』だと思っている生地が『ハニカムメッシュ』と呼ぶのかという意味がわかってきますね。

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山本晴邦
About 山本晴邦 18 Articles
新潟県、佐渡市の達者という小さな集落にて生まれ育つ。 縫製業を営む母に影響を受け、高校卒業後に洋裁専門学校へ進学。 専門学校在学中に和歌山の丸編み生地工場の東京営業所でアルバイトに付きそのまま就職。 工場作業から営業まで経験し13年間同社にお世話になり独立。ulcloworksを立ち上げる。 原料から糸の作り方、生地の編み方や染め方を常に探求して日々研究に勤めている。 業界の将来に繁栄をもたらすにはどうしたら良いのかを常に考えている。