「ロープレ大会受賞」の”肩書き”って必要なの?

この時期になると、毎年耳にするやつです。館回覧板で見たり…掲示板ポスターに貼り出されたり…。

セールが終わり端境期を迎えるこのタイミングで企業系アパレル、各商業施設ではここ数年強化されてる「ロールプレイング大会」が開催されます。

ちなみに自身は”ロープレ大会”に対して賛同してません。”大会”という以前に、やたらと企業は販売員に「ロープレ接客説」を唱えたがりますが、ただキャリアパスがない為の企業側の自己防衛に過ぎないコト。また結果を評価対象にせざるを得ない”苦肉の策”として開催してるんじゃないか?と疑問を感じるからです。

ここまで言うと皮肉に聞こえるので、先にはっきりお伝えすると、

「僕は”ロープレ接客”は苦手です。でもね、実売は任せてください  笑」

もう一つは

「”売上実績のある販売員”の方が多方面で必要とされる」

と考えています。

これは以前にも自身の記事で投稿した内容です。

売れる販売員が「ロープレ大会」で勝てない理由

 

◯「ロープレ」はあくまで設定された環境で行う接客である

まず、最近の大会では、表彰以外にボーナスや賞金、高級ホテル宿泊券などの副賞、贈答品が豪華になってるみたいです。これも主催者側のエゴなのか、積極的に催促を呼びかけてます。

ですので、販売員にとって”肩書き”含め前述の賞金や副賞・贈答品等を目標に自分の”接客スタイル”を企業のお偉いさん方に披露する目的は理解はできます。

しかし、”店頭リアル接客”ではない作られた設定の中で披露する自分の「ロープレ接客」で賞賛される、評価される事のどこに魅力を感じるのでしょうか?

 

◯「演技力NO.1」は果たして”販売業界”において有利なのか?

以前にも持論としてお伝えしましたが、

「ロープレ」=「演技力」

を競い合う大会だと自身は考えており、極端ですが「演技力」で他の販売員に勝って何を誇れるのか理解し難くあります。

サービス接遇や接客マナー等の”先生”を目指すのであれば話は別ですが…

多くの販売員は恐らく、「ロープレ受賞」の肩書きを有効活用してして自社での”出世”を目的としてるはず。

確かに、”肩書き”としては有利に働く事もあるでしょう。例えば…

1.会社研修等でトレーナー役(先生)に抜擢

2.次開催「ロープレ大会」の審査員

3.履歴書、職務経歴書に”自慢”できる項目が増える

もしかしたら、”手当”として待遇も良くなる企業もあるかも?です。

一見、「いいやん!」って思う方もいるかもしれませんが、果たしてどうでしょうか?

1、2はほぼ同様。普段から店頭にいるので、販売以外での店外業務は楽しみだったりします。ましてや、トレーナーとして他の自社販売員の前で教える行為はやりがいもあるでしょう。

しかし、あくまで”トレーナー”という役なだけで、”役職”ではない為、待遇面は変わらない事は勿論、もしあなたがトレーナー役で”店長”もしくは”売る販売員”であるコトから店舗不在が負担となり売上に影響してくる事も。

要するに、会社名目としてはトレーナー役であるが1店舗の販売員である事は変わらないので、店舗売上が悪化する際などは”店舗販売員”の評価対象になります。不在のツケがまわってくるという事です。

3に関しても、転職時の履歴書・職務経歴書へ1つの”アピール”としては通用するでしょう。しかし、「すごいですね〜」とは言われるものの、直接合否の判断材料になるかと言えば話は別です。

今後も「ロープレ大会」は開催されるでしょう。しかし、”設定された接客術”をマスターしても決して有利ではない。

”売上実績のある販売員”の”肩書き”があるコトの方が転職、独立する際も有利であると言えます。

今日の目紛しく変化するお客様ニーズに対して”売上実績のある販売員”である事が業界で必要とされているのですから。

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金田 拓巳
About 金田 拓巳 172 Articles
販売員歴14年(店長歴7年) (株)ワールドストアパートナーズ 入社初月から店舗個人売上実績1位。1年目後半~ブランド内全国個人売上1位をサブまでの3年継続。異例の早さで「店長」へ昇格。 店長就任後、部下スタッフを同様に全国区の販売員に育成し。担当した店舗では常に前年比110%〜130%の売上増加を実現。 2016年→ヒューゴ・ボスで再度パフォーマーとして活躍。 2017年→「販売・マネジメント」の観点からフリーランスとしてスタート。 2019年→企業に戻り郊外中心数店舗の「販売トレーナー」として現在活動中!