お客様の質問の真意を、販売員のあなたは読み取れるか

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PDPics / Pixabay

こんにちは、森野です。

洋服の単価は、春夏より秋冬の方が高いです。

お店にとってはこの時期、ひとつ売れると大きいですよね。

でも、単価が上がることでお客様は「とりあえず買い」をしづらくなります。大きい出費になるので、失敗したくない気持ちが強くなるのも当然です。

そんなお客様の不安な気持ち、心配からくる様々な質問に、あなたはマトモに答えられていますか?

「当たり前じゃん」って思ってるのバレてますよ

単価が高いことに加え、秋冬らしい素材感のものって、なんだかお手入れがめんどくさそうですよね。

だいたいモコモコふわふわ毛羽立ってるし、こんな質問が増えてきます。

「このニット、毛玉になりますか?」

「ホコリ目立ちますよね?」

「家で洗えますか?」

これらの質問に、販売員の皆さんはどう答えていますか?

「そうですねぇ、ニットですから…」

「そうですね、黒いんで」

「…こちらは、手洗いNGの表示です」

などと一言で答えて、おしまいにしていませんか?

返事の内容としては、正論です。事実ですよね。でも、買いにきてちょっと悩んでるお客様への対応にしては、販売員として不足ではありませんか?

多分、「当たり前じゃんww」って、顔に出てますよ。

終わってますね!(笑)

お客様だって、だいたい分かってて質問してる

前述の「このニット、毛玉になりますよね?」について、あえてここで詳細に掘り下げたいと思います。

お客様は、毛玉になるかならないかご自身の想像では予想がつかないから聞いてるのでしょうか?

答えは、おおよそNOです。

ご自身の経験や、周りの人が毛玉のついたニットを着ているのを見て、「これも毛玉になるんだろうな」と思って聞いてこられています。知ってるけど一応確認、です。

そして、

お客様は、ニットが毛玉になることにポジティブでしょうか?

これも、答えはおおよそNOです。

「うわぁ、コレならいい毛玉ができそう!欲しーい!」なんて、業界の変態以外からは聞こえてこないですよね(業界の変態も言わないか…)。

つまり、お客様は

  1. ニットは毛玉になるものだと知っていて
  2. しかし毛玉にいいイメージを持っていないので、
  3. 毛玉になるのは嫌なんだよね、という気持ちがありつつも
  4. そのニットを見ている(気になる)わけです。

したがって、お客様の質問は「毛玉が発生する素材か否か」を聞いているようでいて、実は

「このニット良さそうで気になるけど、きっと毛玉になっちゃうよなぁ〜、毛玉は厄介なんだよなぁ」という心の声なのです。

それに対してあなたは「ニットですから。」と、ピシャリ。

会話になってないの分かりますか?

質問の真意を読み取って確認し、困りごとを解決せよ

この場合、より適切と思われるのは

お客様
あのー、このニット、すぐ毛玉になりますか?
販売員
そうですね…毛足が長いので、どうしても、擦れるところはできやすいと思います。脇とか、バッグを抱えたりしてついつい擦れるところは特にお気をつけいただいた方がいいと思います。

このように、まず質問には正しく答えた上で、どうしてそうなるか、どうしたらそうならないか、商品特性を踏まえて原因と対策を説明します。すると

お客様
そうですよねー
と納得のフレーズが出やすく
お客様
そうだよな、擦れるところにできるんだった
という記憶が蘇り、「ニット=毛玉」から「擦れ→毛玉」という正しい把握ができます。

そしてここからセールストークに入ります。

販売員
毛玉気になりますよね。いつも、毛玉ができるとどうされてますか?

お客様の真意を受けとめ共感できるところはして、あなたから解決に向けた質問(聞き出し)をします。
すると

お客様
いや別にそのまま着ちゃうんだけど…
お客様
えー、コロコロで取るか、むしって取っちゃう

などといった回答があります。
意外と、着ちゃってるんですよね。
これには

販売員
そうなんですね。出かける前に気づいても、取ってる時間もなかったりしますよねー。
あと、出先で上着を脱いだときに気付いて自分でびっくりしたりしませんか(笑)
お客様
そうそう!(笑)
販売員
ですよね(笑)。なので、帰って脱いだあとが一番いいタイミングなんですよ。
ケア用のブラシで、ほぐすように軽くとかすだけで全然違います!長持ちしますよ。ちなみにむしるのは、一番おすすめできません!(笑)

このように、ベストな方法とタイミング、メリットを具体的に場面をイメージしやすくお伝えすると良いでしょう。

商品のデメリットを気持ちよくあっさり認めるメリット

毛玉、シワ、汚れなど、商品の弱みについていきなり突っ込んでこられるのは、販売員も面喰らうのはわかります。

そこで認めたら、買ってもらえないんじゃないか?とか思ってしまう人は、お客様の質問を文字通りの表面上だけで受け取る人です。それで買わないお客様に、それでもそれを買ってもらいたいですか?

お客様が聞きたいのは、そういうデメリットの理由や、うまく付き合っていく方法だったりします。早くそちらの有意義な話に進むためにも、事実は認めてしまいましょう!

【TopSellerの執筆者が書く「表では話せない話」はこちら→トプセラ×note

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森野 咲
About 森野 咲 69 Articles
1979年横浜市生まれ 販売員歴15年 現在、フリーランスの販売員。 TopSellerブログ火曜日担当。 たまに業界誌に寄稿。 幼少期はお花屋さんかケーキ屋さんになりたかった。 職歴は、国内大手SPA婦人服・雑貨店舗にアルバイト→契約社員→正社員と進み、店長3年、統括店長2年。統括店長時代に、垣根を越えた生産性の最大化の方法を提案し社長表彰を受ける。 シアトル系カフェチェーンにてアシスタントマネージャー2年。外資系の育成法とサービスを学ぶ。 震災を機に、もう一度洋服屋の販売員を志し転職、某セレクトに入社、5年ほど勤務。アウトレット店にてメンズを担当、インポートからオリジナルまで、モノをカネに変えビジネスを回すことの難しさを知る。コレクションブランドのトランクショーのヘルプ、プロパー店のイベントヘルプ、物流センターの業務なども関わり、新店OPEN時にはスタッフ育成に出向く。 35歳で一度販売員を辞めたが、ふとしたことで派遣社員として某ラグジュアリーに配属。3か月後にはショップ内売上No.1、派遣でありながらも受注会の顧客アテンドを経験。 この頃、twitter上でTopSeller主宰の四元氏と出会う。東京駅地下のスタバでコーヒーを飲みながら、販売員として、独立してやってみる決意をした。

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