アパレル販売員の転職タイミングってどう判断するの?

こんにちは。アパレルキャリア論担当の吉田です。

販売員の皆さんはここから年末・年始にかけて大忙しのシーズンですね。ヘッドハンターもこの時期は会食シーズンに入って別の意味で忙しくなります。多いときは一夜にして2件の会食というダブルヘッター対応もあります。今一番欲しいものは「休肝日」です。笑

いずれにせよ、お互い1年で大事な時期になりますので体調管理も大事にしつつ頑張って乗り切りましょう!

さて、前回は年収アップのための方法論についてお話をしました。ざっくりと言うと、希少性を高めることで自分価値を高めましょうね、と言うお話です。
今回はその考えを前提に置きながら、転職相談で良く聞かれることについてお答えしていきたいと思います。

転職すべき?もう少し頑張るべき?

転職の相談を受けていると「転職を考えているけど、今の会社でもまだやれることがあると思っていて…」と言う悩みをお持ちの方、結構多いです。むしろいますぐ転職したい!!というトーンでご相談にいらっしゃる方の方が少ないです。

転職すべきなのかどうか…

もし転職するとしたら今が良いのもう少し先が良いのか…

大半の方はここから相談が始まります。
ですが、まずここで勘違いをして欲しくないのは「転職ありき」で考えないようにすることです。あくまでも転職は自分の働き方やキャリアを変える手段の一つに過ぎません。転職をすれば慣れ親しんだ環境とはまた違った環境に変わるのでその分リスクも伴います。手段にとらわれず、転職を考えている「目的」にフォーカスして冷静に見極めるよう努めてください。

その上で、まずはその悩みが現職で解決できうる問題なのかどうかを考えてみてください。

①目の前の仕事が嫌になってしまっている

この場合はもう少し現職で粘ってみる価値はありです。店舗の異動や部署の異動によって解消するケースは非常に多くあります。そして転職してゼロからスタートするよりもその中で積み上げた経験をベースに環境を変えることができる方がリスクも少ないです。そうした可能性も探ってみた上で判断してみてもよいでしょう。

②会社が嫌になってしまっている

社風が合わない、希望するポジションが会社に無い、給料がこれ以上上がらない…などなど、会社が変わらない限り解決しない問題なのであれば、これはすぐに転職を考え出しましょう。特に社風が合わないなど人間関係の問題については無理に我慢をすることで大きくダメージを受けてしまいます。そして自分らしさや自信をも失ってしまい、そうなってしまってから転職活動をすると良いキャリアを築くことが難しくなってしまいます。

「必要な努力」と「不必要な我慢」を勘違いしないこと。これ、とても大事です。

成長曲線はちゃんと上向いてる?

今度は前回のお話にも通じる「キャリアの価値」という観点からお話をします。

今の仕事を続けた方が良いかの判断軸として、現在進行形でキャリアを高められているかどうか、という視点も大事です。

想像してみてください。今のあなたの仕事や成果は去年の自分にはできない仕事、成果でしょうか?

もしこの答えがYESなのであれば、現在価値を高められている良い環境に身を置けているのでそのまま今の仕事を続ける価値は十分にあります。(もちろん目指したい方向が変わってきているのであればまた話は別ですが)
逆に今の仕事が去年の自分にも出来てしまう、さらには2年前、3年前の自分にも出来てしまう、という方は相対的にキャリアの価値が下がってしまっているということを意味します。
非現実的ではありますが、自分よりももっと若くて給料も低い自分にどんどんポジションを奪われてしまうということなんです。

その自分に気付いたのであれば、何か今まで以上に新しい取り組みにチャレンジしていかない限り、年齢と共に世の中的な希少価値も減っていってしまいます。

そのチャレンジは社内で実現できることなのか、それとも転職でしか実現できないことなのか、あるいはどちらが成長スピードが早いのか。これらの視点を持って行動に移すことが非常に重要です。

そしてこの話は今の会社に居心地が良くなってしまっている人は自分で気付きづらい点が厄介。現職に不満がなく、転職なんて考えたこともない!という方も、ぜひ定期的にこの視点で自分のキャリアを客観視してみてください。

残念ながらこれからの時代は、会社が従業員を守ってくれる時代ではなくなり、自分で自分を守らなければいけない時代です。

自身の成長曲線を意識しながら、どうキャリアを考えていくか。

どうか「自分の人生を自分でデザインすること」を強く意識していってほしいなと思っています。

それではまた次回!

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吉田直哉
About 吉田直哉 31 Articles
株式会社ALL IS NEW 代表取締役社長 大学卒業後バーニーズジャパンに入社。販売員としてキャリアをスタート。20代でリクルートへ転職しキャリア支援のキャリアをスタート。その後ファッション業界専門のヘッドハンターとして業界におけるキャリアコンサルティングに従事しつつ、Vice President、執行役員としてマネジメントを経験。 。累計転職相談者は1万人を超える。現在は株式会社ALL IS NEWの代表取締役としてファッション業界のキャリア支援、採用支援をしつつ、「人が繋がるを」コンセプトにしたスナック「BANQUET CIRCUS」の経営や、 文化服装学院の非常勤講師としても活動中。 ファッション業界関係者限定の招待制交流イベント「FASHION SNACK」もプロデュース。また出身地である福島県いわき市にて地方創生事業も展開。