メルカリが“知識を売買”する新サービス「ティーチャ」を来春開始
メルカリが来春、語学学習などの知識に関するマッチングアプリ「ティーチャ(teacha)」をローンチする。物品のマッチング(売買)を行う「メルカリ」に対して、情報・知識を“教えたい”人と“学びたい”人を結びつける新サービスだ。運営は新規事業を担当する子会社のソウゾウが行う。
メルカリが「学びたい人」と「教えたい人」とをマッチングするサービスを展開。過去、動画などで教育をマッチングサービスはたくさんありましたが、今回のサービスは場所も設定して教育が受けれるというもの。ファッション関連とはいえ教育に携わる者として非常に気になるサービスであり、これが拡大すれば既存サービスを陳腐化させる可能性があると考えております。
教育に現場が必要な訳
「Eラーニング」「オンデマンド」などの動画配信で教育を受けれるサービスは過去たくさんリリースされているのですが、教育にはどうしても「現場」が欠かせません。そもそも動画や書籍で学習しようと思う人は能動的に学べる人です。しかし多くの人間が前のめりで学習できる訳ではありません。現場に無理やり行き、やや強制的に学習する事でしか知識・技術を習得できない人もいるのです。そんなモチベーションで学習効果があるのか?と言われると返す言葉もありませんが、反復して手を動かす事で得られる効果もあります。つまり教育の一番重要なポイントは優秀な人材を輩出する事ではなく、人材の「底上げ」です。
教育機関に価値が無くなる日
だからこそ箱物ビジネスである教育機関にまだ付加価値があったのですが、ここの領域も低コストになってしまうと、どんどんと教育機関が陳腐化していきます。特にファッション教育は資格も試験も必要なく講師になれます。教えている側の人材レベルのジャッジが非常に甘く、スキルが低い講師などざらです。では優秀な人材が上記の「ティーチャ」にて自身のプロフィールを公開してクオリティの高い教育を低価格て提供できるとしたら?ファッション教育機関など行かずともリアルな場で教育を受ける事が可能になるのです。
このTopsellerでも再三お伝えしていますが、教育機関は現場のニーズと乖離しすぎているにも関わらず、変化しようしない怠慢と言えるような状況です。中の人間としては非常に無力感はありますが、外からこういうサービスが展開され、付加価値の無いサービスが淘汰される事はユーザーにとって喜ばしい事です。僕自身、このサービスを利用して教育サービスを展開できればと今から楽しみしております。