アパレル販売員の為のマーケティング講座 No10 顧客のニーズとウオンツは同時に考える。

こんにちは、TopSeller.Style「トプセラ」のヨツモト リョウヘイ(@Playtopseller)です。

さて、本日も復習のために今までの記事貼っておきますね。
まだ読んでいない方は先にこちらを読んでください!!

アパレル販売員の為のマーケティング講座 No7 顧客に向けた「自分たちの強みの可視化」の方法

アパレル販売員の為のマーケティング講座 No8 顧客に向けた「自分たちの強みの可視化」の方法2

アパレル販売員の為のマーケティング講座 No9 セールスレターを接客取り入れる方法

先週の宿題のセールスレターの作成。
頭の中でやるんじゃなくて書き出してできましたか?
書いだして可視化して行く事もひとつの訓練ですので、ちゃんと書いてくださいね!
でないと、せっかくやったのに効果半減になっちゃうので。

さてさて、このアパレル販売員の為のマーケティング講座も終盤です。
前回まででマーケティングの概要、あなたのお客さんが抱える問題のあぶり出し、あなたの強みが整理され、イージーセールスを可能にする為に必要なマーケティングの基礎的な知識が身についたと思います。

ここまでくると後は「行動」した方が正直早いです。

自分で立てた仮説から行動し、検証分析して修正、でまた仮説をたててっていう繰り返しのタームになてきます。
ですので、あなたもまずは「行動」してみるのをお勧めしいたします。

その行動をしながら一番考えないといけない事は何か?を忘れないでください。
答えは当然ながら顧客=あなたのお客様の事です。

本日は顧客心理をより深く読み解き、あなたが「ニーズとウォンツ」のどちらの接客をしていくか?を考えていきましょう。

ちなみにニーズとウオンツの考え方は散々聞いていると思うので簡単にだけ記載しておきます。

ニーズとウォンツ

ニーズ⇒持っていないから欲しいもの
ウォンツ⇒そうと知ったら(分かったら)欲しくなるもの
ニーズの接客⇒お客様の頭のなかですでにイメージできているお買い物の接客
ウォンツの接客⇒お客様の想像の範囲の上をいくお買い物の接客

顧客のニーズとウオンツは同時に考える。

僕がオススメしたのは「ニーズ+ウオンツ」
これが全てではないですが一番王道であり、なおかつ一番集客もしやすい。

今回はこの「ニーズ+ウオンツ」型モデルを構築していきましょう。
このモデルを構築するスキルがあれば、他のモデルもスキルを組み替えるだけなんで。基本は同じです。

まず、どんな形にするにしても「集客」をしてセールスをする事が目的です。
ですが、失敗する多くのパターンは「すぐ売る」ための「集客」をするからです。

例えば僕がスーツを売りたいとします。
「シワになりくいスーツ10万円」を販売する。
これ当たり前ですよね。
ですが、いきなり高単価のスーツ売るってハードル高くないですか?

じゃあ、これはどうでしょう。
「いつまでも蒸れにくいスーツ用ソックス三百円」

これなら先ほどのスーツよりも「買いたい」人は多くなりそうですよね。
でも、正直三百円のソックスが多少売れたところで儲かりません。

ですが、この2つのアイテムには共通点があります。
「シワにならない」「蒸れにくい」という「機能性」です。

そうです、購入しやすいソックスというアイテムで、
仕事着での機能性を求めている人、そこに問題点を抱えている人を集客するんです。

本当に売りたい商品のために、関連する安価、もしくは無料の商品で集客する。

これは「フロントエンドとバックエンド」というマーケティングでよく使われる用語。

フロントエンドは「集客する」ための商品。
バックエンドは「利益を上げる」ための商品ですね。

多くの失敗するパターンはいきなり、バックエンド商材から売ろうとする。
もしくは、フロントエンド商材だけをたくさん売って終わってしまう。
このパターンになります。

言い換えると売りやすいニーズの商材ばかりを売って終わるか、売りにくいウォンツの商材からいきなり売ってしまうか。
多くの失敗するパターンです。

このフロントエンド、バックエンドの概念をもってビジネスモデルを組み立てると、まず自分が一番売りたい商材、買って欲しい商材、儲かる商材がバックエンド商材となります。

これを先に決めるんですよね。
先にフロントエンド商材から決めるのではなく、バックエンド商材から決めます。

先ほどの場合でしたら、自分が設定したペルソナの抱える問題を考えると「営業職で外回りも多く、出張も多い」「すぐにスーツが傷んでしまう」「何回もクリーニングに出すのコストもかかる」

このような問題を抱えているペルソナ(顧客)設定です。
この問題のニーズを考えると「機能的」が解決策としてシワにならない、であったり、蒸れないというワードが浮かんできます。

ですが、このワードはあくまでニーズの解決です。
バックエンドにするには弱いんですよね。
バックエンド商材として考えるときに、ウオォンツの問題定義と解決ができる商材である必要があります。

「機能性」が欲しいというニーズの先にある問題を紐解くと

「スーツがすぐに寄れてしまい、取引先への見栄えも悪くなり成約率も下がる」
「機能性が高いシワになりにくいスーツをいつも着ることによって、
取引先の見た目の印象も良くなり、あなたの営業成績があがりますよ」

こんなニーズの先にあるウォンツ提案からの問題解決できる商材を用意するのがよりバックエンド商材を買ってもらう為の秘訣になります。

一方、ニーズ解決商材であるフロントエンド商材はできるだけわかりやすく、できるだけ購入のハードルを下げることがキモです。

例えば、わかりやすい例でいうと「健康食品」や「美容商品」の通販などはわかりやすいですよね。
「今なら無料お試し一週間分プレゼント」
これは商材をタダでもらえるというフロントエンド商材です。

その先に用意されているバックエンド商材は「継続的な課金」であったり、化粧品であれば「よりクラスの高い商材」や「関連商材」が待っています。

フロントエンド商材はあくまで、バックエンド商材を販売するためのリスト(名簿)を収集するための商材であって、

安価
無料
送料無料
返品可能

など、購入のハードルをできるだけ下げる。
利益を取るのはバックエンド商材と割り切る。
これが世の中に出回っているマーケティングのベースです。

フロントエンド商材ですぐに解決したいであろうニーズを満たす商材を提供し、バックエンド商材を提案できる顧客を集めます。

そのリストに対して、いくつかのニーズを満たす商材を段階的に提供し顧客を育成していきます。

例えば100人フロントエンド商材で集客したとしたら、バックエンド商材の成約率は業界にもよりますが約5%と考えましょう。
100人だとしたらバックエンド商材は5人のお客さんが買ってくれるであろうと想定できます。

「いくら利益や売上を確保したいのか?」を考えるときにフロントエンド集客でかかるコスト+自分が獲得したい利益➗5人=バックエンド商材の単価設定、このような考え方ができますよね。

もちろん、値段がすでに決まってしまっているものをバックエンドに据えている場合も多いとお思いますが、その際でもフロントエンドでかかるコストの償却と確保したい利益を考えたときに、フロントエンド販売のために何人集客する必要があるのか?を仮説として考えることができるます。

このように「ニーズ+ウォンツ型」モデルは、フロントエンド、バックエンドの概念で考える。
世の中でも多く使われるポピュラーなモデルですね。

今まで学んできた知識と、あなたの店舗やブランド、もしくは商品を一度このモデルに当てはめて考えてください。

あなたが来店して欲しい顧客をどう集客し、あなたがその人に買って欲しい商品にどう繋げるか?を。

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四元亮平
About 四元亮平 183 Articles
PLAY inc 代表/リテールコンサルタント 全力でアパレル販売員を応援するメディア「TopSeller.Style」主宰 文化服装学院リテイルブランディング科 特別講師 アパレル企業のリテールマネジメントやBMW japanなどの他業界でもセールスコンサルティングを提供し、近年はリテール販売員のDX化を推進するデジタルセールス&マーケティングコンサルティングも実施。 アパレル業界全体のリテールロイヤリティ向上を目指しwebメディア「TopSeller.Style 」の運営や文化服装学院の特別講師も務める。 リアル.デジタル.経営.ベンダー全てを経験し四方向のナレッジをカバーできるスキルが強み。