青みの肌だからブルーベースが似合うとは限らない

こんにちは!モリオカです!

本題の通り、パーソナルカラー関連でよく言われているこの文言。

・血管の色が〜だからブルーベースの色が似合う
・肌色が黄みを帯びているからブルーベースは苦手である
・色白だからブルーベースの色が似合う

これは、その通りになる場合もありますが、殆どは間違いです。
パーソナルカラーが普及するにあたり、セルフ診断のツールなどもよく見かけるようになりました。

そのセルフ診断の中で、「肌は青白い」みたいな項目を選択すると、そのままブルーベースとなりパーソナルカラーはサマーかウィンターですね。みたいなのはよく見かけます。

これも誤解を招きやすい部分となりますね。

黄み肌の方でも、ブルーベースの色を着る事で肌の黄みを抑えられて良い効果を発揮する場合があり
青み肌の方でも、イエローベースの色を着る事で、肌に血色を足し顔色が良く見える事があります。

今回は、なぜ黄み肌でもブルーベースの色がいけるの?といった「必ずしも同属性が調和するわけではないですよ!」という所に関して解説をしていきますね!

パーソナルカラーの調和論の原点

まず、パーソナルカラーの原点についてお話をしていきます。

どこからこのような考え方が生まれたのか?と言いますと、ジャッドというアメリカの色彩学者が、数多くある色彩調和論を4つのジャンルに整理し、以下の4つに分類しました。
①明瞭性の原理に基づく色彩調和
②秩序の原理に基づく色彩調和
③なじみの原理に基づく色彩調和
④類似性の原理に基づく色彩調和

この中で、パーソナルカラーにおいての必要な色彩調和は③と④です。①、②は今回の解説には必要ないので割愛させていただきます。笑

③なじみの原理とは?
なじみの原理とは、「ナチュラルハーモニー」とも呼ばれます。
自然の中では
・日光が当たっている面は明るく黄みを帯びて見え
・日陰の面は暗く青みを帯びて青みよりに見える

この自然の法則に従い
・黄みを帯びたイエローベースの色を明るく
・青みを帯びたブルーベースの色を暗くする

こうする事で、普段自然界で見かける目になじみの良い見えかたを作る事が出来ます。
これがなじみの原理であり、ナチュラルハーモニーとも呼ばれます。

黄み寄りのベージュのパンツに、ネイビーのジーンズを合わせる。
これはナチュラルハーモニーの見えかたとなります。

青みを帯びたイエローのパンツに、黄み寄りのライトブルーのトップスを合わせる。
これは自然界の見えかたと真逆になり、コンプレックスハーモニーと呼ばれます。

とてもデザイン性が高く見える配色で、モードブランドなどではパラパラこのコンプレックスハーモニーでの配色のアイテムやスタイリングを見かける事がありますね。

④類似性の原理とは?
類似性の原理とは、「共通の要素を持つ色は調和する」という理論です。

類似性の類似とは、似たモノ同士という意味合いで考えていただくと分かりやすいですね。

インテリアなどでは、黄みを帯びたイエローベースの色でまとめて配色をしたり、青みを帯びたブルーベースの色でまとめて配色をしたりする事で、色同士が馴染みやすく心地よい調和が得られます。
これを「ドミナント」といいます。

「共通項を持つ似たモノ同士の色をくっつけてまとまりを出すと良いよね!」という感覚ですね。

インテリアにおいてはこのドミナントの配色が効果的です。
ですが、これの対象を人に置き換えるとどうなるでしょう?

・黄みを帯びた肌の人はイエローベースの色が似たモノ同士だから合うよね
・青みを帯びた肌の人はブルーベースの色が似たモノ同士だから合うよね
となるわけですね。

ですが、パーソナルカラーにおいては必ずしもこうではない。という事。

その人と同属性でないカラーも効果を発揮する場合もある

結論を言いますと、その人に似た色も、似てない色もどちらも効果を発揮するケースがあります。

似た色が効果を発揮する場合
→似た色同士をくっつけて、調和を生み出す。

似てない色が効果を発揮する場合
→そのお客様に足りない要素を補える色を使う事で調整をする。

という考え方が出来ます。

「似た色同士をくっつけて、調和を生み出す」というのは、先ほどの「④類似性の原理」でお伝えした内容です。

で、大事なのは、「足りない要素を補える色を使う事で調整をする」という考え方ですね。

黄み肌の方であれば
ブルーベースの色を着る事で、肌の黄みを抑えられ、ブルーベースの青みを足して調整する事が出来ます。

青み肌の方であれば
イエローベースの色を着る事で、肌の青白さを抑えられ、黄みを足して血色を良くする事で顔色が良く見える事もあります。

肌にハリツヤがあまりない方に、清色の色を足す事でハリツヤを乗せる事が出来たり
肌がオイリーでテカテカとしてしまう方に、濁色の色を足す事でマットに見せテカリが抑えられたり。

イエローベース、ブルーベースの要素だけでなく色の持つ全ての効果においてこれは言える事なんですね。

まとめ

似たモノ同士をくっつけて調和を生み出す「ドミナント」の配色は、インテリアなどではまとまりが出る事で心地よい調和を感じる事が出来ます。

ですが、人においては必ずそうではないという事。

青み肌にイエローベースを足す、黄み肌にブルーベースを足す事で調整をするという考え方もあるという事。

自分に似た色同士を探す事だけがパーソナルカラーではないよ!という事について今回は解説をさせていただきました!

それではまた次週!

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森岡 裕之
About 森岡 裕之 62 Articles
1993年生まれ。現在は某アパレルブランドにて入社3年目、店頭で販売を行なっている。その前は高卒でファッションとは無縁の工場に3年間就職。 ファッションが好きな気持ちを諦められず退職後、服飾専門学校にて3年間ショップ運営のノウハウを学び現在に至る。入社後は一年半、メンズにて販売を行いその後ウィメンズに配属。「カワイイ」で通じ合う、レディースのフィーリング要素の強い接客に苦しみ「パーソナルカラー」「骨格アドバイザー」「顔タイプアドバイザー」の理論的要素を学ぶ。センスや感覚に頼らず 理論的に根拠のある「似合う」を伝える接客を大切にし日々店頭販売に取り組んでいる。