みなさま、こんにちは。
現役販売員、SAKIです。
前回の記事はこちらから↓
今日は最近勉強しているSaaSについて知見を広めるために、1冊の本を読んでいるのでそこから得た知見と考察をまとめたいと思います。
カスタマーサクセスって聞いたことありますか?
私みたいにアパレル販売員の方もカスタマーという単語は聞き覚えがあると思いますが、サクセスがついた。さて何だろう?となる方も多いのではないでしょうか。
カスタマーサクセスとは、顧客の成功です。
そのままの意味だな。と思われた方、あなたの会社が顧客の成功のために具体的に取り組まれていることをご存じでしょうか?
顧客のことより目先の業務や数字に囚われていませんか?
これは私がアパレル販売員の店長として、管轄する方々に対して強く思うことですが、日々の数値を見て、今の時期ならば値下げ(セール)という手法を使い、会社の利益を出していくわけですよね。
コロナ自粛明け、百貨店の再オープンは5月末、もしくは6月初旬の館がほとんどで、自粛明け呼べる顧客を出来る範囲で、お呼びしましょう、という指示がでました。
本当にブランドが大好きな顧客は、いち早く店頭へ行き、販売員と服を選ぶ時間、陳列されている空間、ブランドの世界観が体現されている売り場で過ごす時間を特別なものと思っていらっしゃる方も多いですよね。
開業を心待ちにされ、コロナ罹患の危機感ある中でわざわざ時間を作ってご来店された方も多かったと思います。販売員も客数減の中、毎日感染リスクを抱えながら店頭で接客業務へあたっていますが、こういうときだからこそ、顧客の来店、再会の喜びも大きくお客様に励まされる事も多いのです。
お客様は、販売員と一緒に選んだ服を着てどういう時間を過ごそうかな、自分の持っている服とどうやって合わせようかな…など、迷って参考になる自社ECサイトや、スタッフコーディネートを見てみたら、数日前に自分が買った服が50%offになっている…
あれ、なんでいつもの担当してくれている販売員さんは、教えてくれなかったの…?となる事案が多発しています。
目先の利益を追いかけた結果、顧客の離反を招くことを気付いていますか?
上記の例は、よくある話なのですが、一瞬で今まで築いてきた信頼関係が崩壊するきっかけになるのです。
事前に値下げの告知があれば取り置きに回して、いつもご愛顧いただいているので特別に、ということで顧客ロイヤルティも向上し、さらに店舗、ブランドのファン化が進む訳ですが、ここで寸断されてしまいます。
なんと勿体ない残念なパターンだ、という感じがしますよね。
しかし、これ全国各地であり得ることで、現場を知らない本部の方々は利益を出すことで会社を存続させるため、値下げをせざるを得ないケースも多々あるという話も伺います。
これでは顧客も、販売員も、ブランドを支えている本部スタッフも、誰も幸せになれないですよね。まるで、負のループです。
リアル店舗で、フリーの顧客化はかなり難しい時代になってきています。どこの店舗も客数減は当たりまえ、昔はリアル店舗でしか買い物出来なかった環境が今は24時間場所を選べず購入できるECサイトも主流になる中、店頭販売員は日々目の前のお客様がどうやったら喜んでくださるか、一生懸命考え、実行しているのです。
本当のカスタマーサクセスとは、購入した時から始まることを共通認識にすれば、今の現状を打破できるのではないでしょうか?
販売員が集客を求められる時代になり、自分たちで試行錯誤しながら日々業務に当たっているわけですが、少子化が進み、高齢化が進む日本で、客数を増やすとしたら、既存顧客の来店回数を増やすこと、これが一番の近道だと私は考えます。
そのためには、顧客がまた来店したいと思える接客、顧客が困ったときにすぐにアドバイス出来る環境、期待を上回る次回来店時のコーディネート提案、顧客に特化した特別なサービス…などなど考えればたくさん案が出てきます。
上記を強化することで見込めることは、客数UPは勿論、ロイヤルティを感じた顧客が、自分と同じ生活レベルや環境に近い顧客を口コミで呼ぶ可能性が向上し安定した層の集客の道が開ける、値下げによるブランドの毀損を防ぐことができる…など様々なことが考えられます。
顧客に一番近い現場にいるからこそ、常にカスタマーサクセスについて考えないと取り残されるという事は、ほぼ間違いないと言えるでしょう。
この文章を読まれた方が、少しでも自分の所属するブランドのカスタマーサクセスについて、考えてくださればとても嬉しいですし、ぜひ一緒に意見を出し合ってみたいな、と思います。