ファッション業界を悲観するのなら違う業界に行ってください

この方、とあるメディアを運営されている方なのですが、お若いのに非常に的確な事をおっしゃられていたので今回引用させて頂きました。

「ビジネスをサポートする学校・サービスが無い。ファッション業界悲観論者が多い。」結果、「他業界からの参入。でもものづくり系ばかり…。」という文脈でしょうか。

とっても共感するご意見だったので、順を追って僕の持論をお話させて頂きたいと思います。

 

ものづくり系のサービスや支援はもういらない?

まずこれ。ファッションと言えば「デザイン」というイメージが強いのでしょうか。巷にあふれるファッション業界新規参入の為の新しいサービスは大体「作る」に照準を合わせたものばかり。例をあげてみると、、、

nutte

sitateru

・STARted

Sof PROJECT 

そして今回、この方のつぶやきの発端となった「アンドメイドなどなど。

モノを作れたとしてもMD計画はどうするのか?そしてそれを誰が売るのか?安易にECで販売すれば…なんて思っているのでしょうか。そんな簡単にモノが売れたら誰も苦労しません。ものづくりを支援するのは結構ですが、その先の「売る」ところをサポートしてくれるサービスが無ければ、業界に屍の山が増えるだけでしょう。誤解を恐れず言うと、短期的に売上を伸ばすのに即効性があるのは「優秀な販売員を連れてくる」「在庫コントロール」の2択です。

 

ビジネスに強い学校が少ない訳

これ、僕が講師をしてていつも感じてる事です。大阪で3校ほど掛け持って講師していますが、ファッションビジネスの講師が圧倒的に不足しています。学生からの不満もかなりのものです。なぜこんな事が起こるのか?それは販売やMD、バイヤー業務において第一線で活躍されている方々のほとんどはサラリーマンだからではないでしょうか。サラリーマンだと会社の許可無しに講師はできない。そうなると、「業界を数年で去って学校専属になった若手講師」か、「引退した年配の講師」が多くなってしまいます。これではちゃんとしたビジネスを教える事は難しいでしょう。これの解決策は、企業が学校に講師を派遣するしかないと考えております。(何度か大手アパレルに交渉しましたが、中々実現しないのが実情ですが…。)

 

ファッション業界悲観論は本当?

これ個人的には大嘘だと思ってます。国内市場規模は20年単位で見れば確かに減少していますが、ここ数年は横ばい。まあこれから日本は人口減少していくのですから国内の市場規模はシュリンクしていくでしょう。しかし、世界に目を向ければファッションは確実に成長産業です。これだけインターネットが発達した今、国内だけに目を向けているのは非常に滑稽です。これについては個人のブログで書いておりますのでよろしければ参考まで。

→ 業界再編が活性化の鍵 

ファッション業界を悲観する老害の方々は自分が成長産業だと思う業界に勝手に行けばいいのです。言い訳ばかりして未来ある若者の夢を踏みにじらないでほしい。そして僕たち業界の人間が若者の指標になり、希望になれるよう精進していきたいものです。

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深地雅也
About 深地雅也 155 Articles
株式会社StylePicks CEO。コンテンツマーケティングをメインに、ECサイト構築・運用・コンサルティング、ブランディング戦略立案、オウンドメディア構築、販促企画などをやってます。最近はODM・OEMメーカーのブランド設立支援、IT企業のアドバイザー、服飾専門学校講師、ライター業なども手がけてます。