こんにちは、タニグチレイです。
今年は大変な一年になりましたが当然一日一日過ぎていくものでもう間も無く2020年も終了します。
この状況だからこそ躍進された方も踏ん張って耐え忍んだ方もみなさまお疲れまでした。
(まだ少し早いですしボクが言うことでもないですが)
気持ちも身体もまだまだ休まらないですが今だからこその状況の中で自分らしさを発揮して2021年を迎えましょう。
さて、いつもこの時期に書いてきましたがやはり気になるギフト需要。
今年のギフトはどのようなものになるでしょうか?
モノ以外の食事や旅行などの共有体験に費やすのもやや難しい世相となりました。
かといってモノ選びはネットの情報やECだけでは難しいから店頭に見に行きたいが控えたい気持ちもある。
新型コロナ感染拡大中のなか12月一週目の週末を終えましたが思っていたよりはお客様が来られていたと感じました。
ギフト選びの方も結構おられたので(下見の方も含む)少し期待したいところです。
大切な人と過ごしたり何か贈りたい気持ちは状況は関係ないですもんね。
そこで皆さんのお店でも取り扱いがありそうな革製品の中でギフト需要も見込めるアイテムを取り上げて接客で気になるポイントを書いてい期待と思います。
コンパクト財布選びの提案は生活様式に寄り添ったものを
革小物の中でも人気が高まっているコンパクト財布。
女性の方が使用したことがある方は多いかもしれませんが男性も使っている方は少し見かけるようになってきました。
そして男性でも女性でも接客すると使ったことがあるかないかで反応が大きく違います。
これはコンパクト財布に限ったことではなく他のアイテムでも当然と言えば当然ですよね。
その反応が大きく違うところは何かというとお札の収納。
もう少し言えば
「お札の幅ちょうどくらいのサイズのコンパクト折り財布は出し入れしにくい」
「お札を三つ折りか四つ折りにしないといけないサイズは面倒」
カードや小銭は形を変えられない以上収めるスペースはある程度決まってきます。
(収納枚数や量は構造によって変わりますがここでは別の話)
お札は折りたためば収納は可能です。
ですが例えば薄くて小さい財布なのに三つ折りにした一万円札が収納できて便利だとしても支払った後の何千何百円のお釣りは収納に苦労する。
さすがにここまでは大袈裟かもしれませんが数枚に増えたお札をどれもまた三つ折りにしないといけないのはなかなか面倒です。
「小さい財布を選ぶ時にせめてお札は二つ折りまでで数枚ちゃんと入らないと面倒なんですよね」
薄型の小さい財布を使ったことがある方はまあまあ共感してもらえる気がします。
小さくなる以上今までの使い方や容量から何かを我慢しなければいけないところは出てきます。
その場合にどうしても外せないことは何かを優先順位をつける必要が出てくる。
もちろんデザインが可愛くて気に入ったら多少の面倒なんてどうでもいいこともあります。
ただどんな使い方をしたいのか?
最低限何が入らないと困るのか?
日常生活の中でストレスを感じにくいものを選んだ方が長く愛用できるし記憶にも残るでしょう。
コンパクト財布を選ぶ目的は可愛くて小さく作られた財布を選べば十分ではなくて便利な上持ち運びやすいため服装や持ち物の制限から解放されること。
毎日のお金やカードの使用状況を鑑みてストレスに感じることはないか?
モバイル決済などと併用するためコンパクト財布はメイン使いをするのか?
従来の財布と合わせてサブ使いするのか?
入れ替えが必要な場合面倒ではないか?
今まで分けていた場合必要な時に忘れてしまった経験はないか?
手に持った収まりの感覚だけでカバンやポケットに収納することは考えたか?
収納などせずストラップなどを使いアクセサリー感覚で使用したい?
お札の受け渡しの際にどれくらい折り畳んでも手間に感じない?
小銭の使用頻度はどれくらいある?
カードの使用頻度や必要枚数はどれくらいある?
領収書の収納は必要?
クレジットカードやポイントカード、交通系ICカードなどどれくらいスマホに登録している?
色々な場面で非接触が浸透しており支払いの場面も含まれます。
暮らしや環境が大きく変化している現在を機に本当に必要なものや使い方を考える良いきっかけにもなるかもしれません。
現金を持ち歩くことすらなくなって財布自体無くても困らないという方もいるでしょう。
身分証明書と保険証などと一緒に念のため少しの現金を収納する場合にもちょうど良いコンパクト財布。
色々なサイズや形が出てきていますからお客様へ提案するために聞き出すことは思考も行動も含めた生活様式といったところでしょうか。
だからなかなか簡単ではないことも多いんですけどね。
ここまで書いてきて皮革に関することが何も出てきていないので強引に話をつなげて終わりたいと思います。
財布に限りませんが製品の仕上がりの印象を大きく左右するものに「コバ」の仕上げというものがあります。
コバとは何かと言いますと革の切断面のことです。
代表的な仕上げ方は切り目とヘリ返しというものがありおそらく皆さんも知らず知らずに目にしているものだと思います。
切り目は切断面を削り塗り磨く工程をムラなく滑らかになるまで何度も繰り返し行われます。
例えば外装と内装の2枚の革がまるで1枚のように仕上がっているものが切り目です。
ヘリ返しは切断面を外側の革で内側の革に覆い被せて接着させた仕上げです。
こちらは例えば外装と内装の2枚の革がわかりやすく仕上がっているのがヘリ返しです。
他にもヘリ返しをした2枚の革を貼り合わせる返し合わせなど仕上げはありますが製品の完成度や印象が決定される重要な工程なんです。
こだわりの作りをしている製品は切り目のコバ処理をしているものが多く仕上がりの丁寧さは色々見比べると結構わかります。
熟練の職人が数日かけて仕上げるものなので実際にたくさん見てみるのをおすすめします。
そして製品に合わせた手法が選ばれているのでどれが一番というものではありません。
ただどれにも言えることは丁寧にしっかりと仕上げられているものは数年の使用でもコバの状態が良く見た目の美しさや印象の良さは変わらないように感じます。
切り目であれば線維が毛羽立ってくる心配がありませんし切り目なら剥がれてくる心配がありません。
絶対ならないという意味ではありませんがせっかく選ぶものならば意識したい部分。
ちょっと意識してみてください。
さて、少し早いですが今年最後の記事です。
今年も一年読んでいただきありがとうございました。
今年の年末年始は今までの販売計画は通用しないことも多いでしょうが今年だからこそ対応できることもあるはずです。
店頭では直接お客様と接客できる場であり柔軟に応えることができる場であります。
残りの2020年お客様とともに楽しんでいきましょう。
それでは皆様良いお年を。