「自分が困ったことを解決できた」は「お客様が困るかもしれないことを解決できる」に繋がる

こんにちは、水曜日のタニグチレイです。

もう明日からは3月ですね。
アパレル業界では3月が年度始めの会社は多いでしょうから期末で忙しい方もいるでしょうね。

そして販売員の皆さんの中に明日から新天地で勤務という方がおられたら心機一転がんばってください。
いろいろと経験を積めるチャンスだと思います。

 

さて、皆さんのお店に買いに来てくださるお客様の多くは4月が年度始めではないでしょうか?
新入学や新入社などは4月ですから多くの企業はそうだと思います。

だから3月は新生活に向けてたくさん新しいお客様も来店されるはずです。
扱っている商品によって様々でしょう。

 

卒園や卒業用に着るものや必要なものを買いに来られるお客様。
同じように入園や入学用に探しに来られるお客様。
入社のために必要なものや送別品などを選びに来るお客様。

 

普段着用のものしか扱っていないショップ以外はなにかしら該当するものがあるはず。
こういった行事をきっかけに初めて訪れるお客様もおられます。

だからしっかり対応して好きになってもらいまたその後も来てもらえるように接客しましょう。

 

・・・なんてことを店長やトレーナーから言われていますよね、きっと。
具体的にみんなでどんなことをしていこうという話もされていますか?

もしもされていなかったら・・・どういう対応をしたら良いでしょうか?

 

社会人の先輩としての経験や困ったことを活かす

たとえば新社会人になるお客様が4月からのお仕事に必要なものを揃えに来られたとしましょう。
一般的なスーツを着用して働く職種と仮定します。

初めての環境に合わせるには必要なものは本当に多いと思います。
そもそも持っていないものが多いんですから。

 

皆さんもそうだったでしょう?

 

配属されたブランドやショップで販売するために着用したり店頭に立つ上で必要な小物を揃えたり。

それと同様にお客様もまだ持っていないものが多いはず。
だから揃えに来ている。

スーツやワイシャツ、ネクタイ、ビジネスバッグなど大きいものはきっと問題ないです。
そのあたりはショップとしてもオススメしていくものを大まかに決めているところはあるでしょうから。

 

でも、ソックスやベルト、ハンカチなども合わせて提案していますか?

 

もしかしたら白ソックスやスポーツソックスしか持っていないかもしれませんよ。
ハンカチは普段あまり使ってこなかったかもしれませんよ。
ガチャベルトやブランドロゴのベルトしか持っていないかもしれませんよ。

 

バッグなども今はリュックスタイルが多いです。

 

最近ではビジネスマンが使用しているのだからリクルートでも大丈夫という企業もあると聞きます。
ただしどんなものでも良いわけでもなく好印象ではない企業もあるでしょうからそこは事前調査をしてくださいね。
書類が入らないのはそもそもナシだと思いますが。

晴れて社会人となるのだから就職先の先輩のようにリュックを使用したい。
それは結構だと思いますがスーツにリュックを合わせるならそれなりのアドバイスもしてあげるべきです。

 

たとえばバリスティックナイロンを使用しているならスーツ生地へのダメージは大丈夫か?
またはトラベラータイプのように防シワや回復力の高い生地のものを選んでいるか?
リュックでもビジネス仕様のリュックと3way対応では違うのでどんなタイプが良いか?

 

他にもネクタイやシャツにもし柄を持ってくるならどういう合わせ方をすれば良いのか?
洗濯やクリーニングなど日々のケアはどうしたら良いのか?

あとは昨日の森野さんが書いているようにサイズやお直しも気をつけて下さい。
肩はしっかり合っているか?丈はバランスだけではなく曲げ伸ばし時にも大丈夫か?

 

など業種は違えど社会人の先輩として伝えられることはあるはずです。
お客様と年齢が近いほうが会話も聞き入れてもらいやすいかもしれません。

 

「実は私も数年前に働き出したときにこんなことで困ったんです。」

 

身近な社会人の先輩として。
扱っている商品を知り尽くしている販売員として。



他にも卒園や卒業など3月の行事で必要なものを揃えに来られる方もおられるでしょう。

この場合は本人以外にも保護者の方もあり得ますよね。

式に合わせた服装や身の回りのものはここでも良いとしましょう。

 

3月は時期的にもまだまだ肌寒いです。
コートなどの提案も合わせてされることは多いと思います。

 

例えば大阪市を例に挙げてみます。
過去8年の平均値では最高気温13.7度、最低気温5.6度です。
月平均なので前半と後半ではもちろん違いますがまだまだ寒く寒暖差もあります。

そして今年の予報では月の約1/3は雨模様です。
時候の挨拶でも「朝夕はまだ冷えますが」とあるようにお出かけ時の防寒が必要。
「一雨ごとに暖かさが増してまいります」とあるように春の雨の対策が必要とも言えます。

 

だからコートの提案はやっぱり必要。
少しの雨なら気にならない素材の提案もなお良いかもしれない。

 

でも、もし式が広めのホールで底冷えするような場所なら?
コートは室内では脱ぎますが大丈夫ですか?

 

男性の方にはたとえば3Pのスーツの提案もいいかもしれません。
印象も良い上に室内の寒さにも対応できる。
そして持っていないようなら靴やカバンに使う防水スプレーや折りたたみ傘の提案をしてみる。

 

せっかくのおめでたい日ですから念のための準備はあってもいいでしょう。

全てのお客様に当てはまるわけではありませんがもしかしたらこういったことことも考えられますね。

 

また数日後に買いに来てくれるのも数年後に買いに来てくれるのも対応は同じ

必要なものを決めて来られるお客様にはしっかりと提案できますね。
必要なものがあまりわかっていないお客様には何が必要になるかを提案しましょう。

 

実際には必要なものだけ買って帰るお客様が多いはず。
念のための提案をされたところで必要かどうかわからないものは迷いますよ。

振り返ってみてあのとき言われて買わなかったが後日買いに行った経験のある人いませんか?

 

思い出してくれるかどうかはその時の接客次第。
必要なときに気づけばまたきっと来てくれます。

 

数年先の成人式のときに買いに来てくれるかもしれない。
さらに数年先の転職のときに買いに来てくれるかもしれない。

何年後かに就職してきた新入社員がじつはあの時接客してもらったんですと言ってくれるかもしれません。

 

今の目の前のお客様は未来のあなたの後輩・・・かもしれない。
何年も先のことはどうでもいいですか?
どこでどんな形で出会うかわかりませんよ。

 

ちなみに初めての接客でも信頼してもらえたら念のための提案も受け入れてくれますから大丈夫です。

興味を持たれた方はぜひこのTopseller.styleでお付き合いください。
では、また来週。

 

 

【TopSellerの執筆者が書く「表では話せない話」はこちら→トプセラ×note

 

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谷口玲
About 谷口玲 221 Articles
1976年3月生まれ。 販売員歴18年。 メンズはヨーロッパ系デザイナーズセレクトショップと英国デザイナーズブランド、レザーグッズブランドで販売。 レディースはミセスセレクトショップとドメスティックデザイナーズブランドで販売。 今まで大阪、神戸、京都、広島、札幌、東京、横浜などの百貨店を中心に店頭に立ち現在はフリーランスの販売員。