革手袋のお手入れってどうすればいいの?

こんにちは、タニグチレイです。

冬小物の中でも手袋は大きく分けて「ニットグローブ」と「レザーグローブ」に分けられます。

 

ニットはソフトな印象があり価格的に手頃なものが多くあったかで着けやすい。しかし風を通してしまうため寒い場合がある。

 

レザーはシャープな印象があり価格的に高価なものも多くしっかりして長年愛用しやすい。しかしその分サイズや素材、扱い方などを理解して選んだ方が良い。

 

今回はそんな意外と知られていない革手袋についてです。特に迷いやすい「サイズ選び」と「お手入れ」を中心に覚えておきましょう。

 

革手袋のサイズ選びに必要なのは手囲い

まずは自分の手のサイズを測ることでしっかりフィットするものを選ぶことができます。

手囲い(てがこい←一発変換されないですよね。。。)といい左手の小指の付け根から手首の付け根までの手首側から1/3あたりの場所と親指の付け根をぐるっと測ったサイズがそれです。

靴の足囲に似てますね。

 

 

サイズ(inch) 6 6.5 7 7.5 8 8.5 9
手囲い(cm) 15〜16 16〜17 17〜18 18〜19 19〜20 20〜21 21〜22

 

1inch=2.54cmで計算してみるとインチ表記の場合も目安になります。

 

ただしブランドやメンズとレディースによってもサイズ展開の違いはあるので注意。

MやLの表記方法もあり何cmを当てているかもブランドによって違いはある。ですから手囲いが何cmかを測ったり覚えておくといいでしょう。

 

ちなみにボクの場合はおよそ19.5cmなので19cmくらいのものからフィッティングを試すと良さそうです。薄手の革の手袋なら19cm、厚手の革の手袋なら20cmと試すように分けてもいいですね。(ハーフinc毎にサイズ展開しているブランドであるならばですが)

 

フィット感がないと手の平や甲の部分に隙間ができ指先の余りも出てきます。見た目にも余分なシワができるしせっかく暖かく使用したいのに冷たい風が入り込んでしまいます。指先が余っていると何か掴もうにもうまく掴めないなんてこともある。印象面でも実用面でもサイズ選びが重要というのはやはり靴に似ています。

 

革手袋は縦に伸びすぎないように繊維を横方向に取ったものが良いとされています。

これは生産者の裁断によるので出来上がっている商品の良し悪しを判断するひとつの目安ですね。お持ちの革手袋あれば伸び代を確認してみてください。お店にあるものは商品なので無茶はしないようにご注意を。

 

用途や目的によって素材や縫製を選ぶ

革は水分や汗を毛穴から出すので蒸れにくい素材。伸縮性があり伸び縮みしやすく手に馴染んでいく。

手の動きに合わせてストレスがなく吸湿や放湿の効果を考えると適した素材ですね。

 

使用される素材としては羊革、鹿革、牛革、豚革、ペッカリー革などがあり今回はそれぞれの特性は省きます。(革それぞれの特性は別の機会で)ファッションアイテムの革手袋としては柔らかめで手や指の動きに合わせて馴染みやすい素材が多いでしょうか。

 

外縫いと内縫いで印象は変わります。外縫いとは表に縫い目が出ているもので厚手の革に適しておりややカジュアルな印象があります。縫い代が真っ直ぐで綺麗に縫われているかどうかや際すぎないかどうかもチェックしたいですね。それとは逆に内縫いは縫い目が出ていなく薄手の革に適してエレガントな印象になります。装着感の違いと共に素材の表情や質感、縫い目の印象なども考慮してみるとお気に入りが見つかりそうですね。

 

無理のない使い方と日頃の手入れが持ちを良くする

代表的なスムースレザーの製品について。

 

①毎日のように使うものだからこそ日常の細かな手入れ

定期的にすることで状態良く長く使うことができます。柔らかい布で乾拭きを続けるだけでも年数が経てば変わるもの。程度の軽い時に早め早めの対応が1番効果あります。

 

②汚れは気になった時にその都度対応

固形状の汚れ落としなどは使いやすくてひとつ用意しておくと便利です。(コロンブスのスペシャルガムなど)気になる箇所を軽く擦って試してみるといいです。あ、ガム自体が汚れたまま使わないように注意してくださいね。その分の汚れが付着する恐れがありますので。

 

③雨に濡れたらすぐに水気を取り除き風通しの良い場所で陰干し

ドライヤーなどで熱を与えたり日光に晒さないこと。無茶な対処はダメージを与えてしまいます。ちなみに必ずしも水がダメということではなく放置することでシミや色落ちにつながります。固く絞った布で水拭きすることで繊維組織に詰まった汚れを外に放り出し呼吸できる状態を取り戻すこともできる。もちろんその後の陰干しや栄養クリームなどの保革は必要。

保革クリームや最終手段での水洗いをする場合は中性洗剤を水で薄めて手洗いするように対処すると良いですね。

 

④形を整えることや連続装用を避ける

脱いだら形を整えてカバンにしまうとか保管することも年数経つほどに大事です。毎日同じ手袋を使うのではなく2双を交互に使うなど休ませることも長持ちすることにつながります。

スエードの場合は汚れをサンドペーパーで軽くこすり取りワイヤーブラシを使って起毛させると風合いが蘇るのでスムースレザーしか対応方法がないわけではありません。

 

今回は革の種類は詳しく記載していませんが素材に合ったケアをすれば馴染ませながら長く着用できます。さらにはライニングの種類、スマホ操作可能など選ぶポイントはたくさんある。素材の特性や見た目、機能の前にサイズ合わせやケアをしながら使えることを知っておけば選ぶことも怖くありません。

お客様にも安心してもらえることですからね。

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谷口玲
About 谷口玲 221 Articles
1976年3月生まれ。 販売員歴18年。 メンズはヨーロッパ系デザイナーズセレクトショップと英国デザイナーズブランド、レザーグッズブランドで販売。 レディースはミセスセレクトショップとドメスティックデザイナーズブランドで販売。 今まで大阪、神戸、京都、広島、札幌、東京、横浜などの百貨店を中心に店頭に立ち現在はフリーランスの販売員。