先週の続きをお送りします。
先週の記事はこちら↓
購入決定のためにクリアが必要な3つのポイント
お客様がご覧になっている商品を買うかどうか意識していただいてから、最終的に購入を決定してもらうまでに、お客様が必ず通る3つのポイントがあります。
①これより他に、自分にとっていいモノはないか?
②これより他に、同じ感じで安いモノやお得な買い方はないか?
③この販売員を信じていいか?
この3つがクリアできると、九割九分クロージングが成功します。
①これより他に、自分にとっていいモノはないか?
一旦、これいいかも?と思っても、相当な一目惚れでもしない限り、それだけでは決めかねます。
必要なのは、似寄りの商品や用途の範囲が同じ商品と比較しながらお客様が「やっぱりコレだな」と思えるように一緒に条件を確認していく作業です。
ただひとつだけを見てすすめるよりも
シーンAでもこちらがいい
シーンBでもこちらがいい
シーンCでも…
とくれば「やっぱりコレだなんだ!」となります。
この、ひとつひとつクリアしていく想像の時間をザツにすっ飛ばす販売員がけっこういますが、ここが肝心です。お客様が気に入っている様子だからといって、ここぞとばかりにモノのおすすめだけしても無駄。
それだと、のちのち買った理由が「販売員がゴリ推ししてきた」になってしまいますよ。
「やっぱりコレだな」と思っていただくには、お客様個人に響くキーワードを出せないと説得力がありません。
同じ商品でも、お客様が変わればセールストークでクローズアップする点が変わります。
②これより他に、同じ感じで安いモノやお得な買い方はないか?
①で、お客様が欲しいものの具現化がされました。もちろんそれをそのままご購入されるケースも多いですが、いざ買うとなると、損はしたくないのがお客様心理です。
同等の満足感が得られて、もう少し安いものはないのかが気になります。
同等の満足というのはお客様視点であって、販売員の総合的な視点ではありません。
お客様にとってどうでもいいことで単価が上がっている場合、両方お見せしましょう。あなたにその良さを伝える腕があれば、お客様はいずれか、いい方を選んでくれるはずです。
また、お得な買い方やキャンペーンがあるのならあらかじめお伝えしましょう。
これをしないでお客様があとで知った場合、あなたに対してというより「これだから販売員は」という不信感を持つでしょうし、次回販売員がいるお店に行った時のアプローチの反応が目に浮かびますね。
お客様が知った時に納得できないような売り方はよくありません。
③この販売員を信じていいか?
いま「お客様が知った時に」と書きました。
この記事を読んでくれている販売員の方の中にも経験ある方多くいらっしゃると思いますが
嘘をついたわけじゃないのに、違う事実が出てきちゃうことありませんか?
例えば、セール除外品番だったはずなのに直前になって、本部からマークダウン指示が出るとか
完売だったはずなのに追加生産が上がってくるとか
限定だったはずの商品がそうでなくなるとか
お客様に必要な情報だと思ってお知らせしたことが、ひっくり返っちゃうことが業界あるあるなんですよね。ほんと、本部にはそういうのやめて欲しいんですけど。
そうでなくても、あなたがオススメしている「こちらが一番お似合いです!」な商品も、大前提としてあなたのお店の中では、ですよね。
でもそこで、「よし、この販売員がそう言うならコレで解決ということにしよう!」と決めていただけたり
万が一ご案内した事情が変わっても、「あの販売員に騙されて売りつけられた!」なんて気持ちにならずに、あわよくば「あの時に行ったから買えたんだし、まぁいっか。」などと思っていただけたりしたら救われる気持ちでいっぱいですよね。
そこを左右するのは
接し方、話し方、商品の取り扱い方、身だしなみ、姿勢、セールストークの内容、クロージングのタイミング等々、すべてにおいてそのお客様に〇であるかどうかということです。
当然ですが、信用してもらえないと、買ってもらえません。
よく「なんて言って売ってるの?」と聞いてくる人がいますが、口ばっかり上手くなっても、ダメなんです。うわべだけの薄っぺらい接客で買ってもらおうなんて、甘い。